発情期の猫はどうなるの?その行動としつけを教えます

猫の発情期の行動としつけ

今までおだやかで可愛かった猫ちゃんが、いきなり攻撃的になり、変な声をあげて夜泣きをする…そんなことを経験したことはありませんか?それはおそらく猫ちゃんが発情期猫に突入したからだと思われます。一年の中で、猫は発情する時期はだいたい決まっているようです。時期で言うと春~夏にかけて、4月~8月頃が多いようです。期間は2週間から20日ほどありますが、特に顕著なのはそのうちの数日です。猫がおすかめすかにもよりますが、その期間は夜などに連続して高いウォーンという独特な鳴き声を出し続けたりします(そして、特に鳴き声が大きいのは雌猫のようです)。発情期の猫ちゃんがする行動や特徴としては、自分の体をを飼い主や家具や床にやたらとこすりつけたり、いつもより多くスプレー行為(なわばり作り)をしたり、おしりを持ち上げるような恰好をしたりします。また、落ち着きがなくなりやたらと攻撃的になったり、外のお散歩が増えてなかなか家に戻ってこない…なんてこともあったりします。では、発情期の猫ちゃんの問題行動にはどのように対処したらいいのでしょうか?

またたびでおとなしくさせる

猫をおとなしくさせる1つの方法として、猫用のまたたびを与えることで猫ちゃんをコントロールすることができるかもしれません。ペットショップなどで猫用のまたたびを購入して与えてみると、うっとりした感じになり攻撃的な行動は少しだけ減るかもしれません。マタタビとは猫のためのいわゆる麻薬のようなもので、またたびに含まれている成分が猫の脳に作用し、眠気を引き起こしたり、反射機能や運動中枢を鈍らせることができてしまいます。ただ、その作用はせいぜい30~1時間程度なので、一過性のものに過ぎません。また、またたび自体が発情行動を押させるようなことはないので、あくまでも対処療法という形になるでしょう。

動物病院やペットホテルに預けてしまう

猫も発情期で、自分でコントロールができないのは辛いところですが、四六時中鳴き声を聞かされるのは飼い主にとってとてもつらいですよね。朝夜問わず、あまりにも鳴き声が続いて飼い主さんも眠れなかったり、近所から苦情が来てしまう…そんな場合は、思い切ってその期間だけ動物病院やペットホテルに預けてしまうのも手です。預かってくれる場所にもよりますが、鳴き声が原因で預かりを拒否する、ということは聞いたことがありませんし、お金はかかりますが、その期間だけ限定で預けてしまうことができるのならば、飼い主さん、猫ちゃん両方の精神衛生上、もしかすると得策かもしれませんよ

去勢、避妊手術も飼い主の取るべき責任

発情期の猫の鳴き声や、攻撃的な行動は、飼い主を困らせてしまうことが多いですが、しかしながら、これは残念ながら猫の本能なのでしつけで直すことはできないのです。

飼い主さんが子猫を飼う事を望まない場合は、一番最初の発情期が来る前、まだ子猫のうちに不妊手術(去勢)をしてしまうことをオススメします。発情はストレスを伴うので、繁殖させないのであればそのストレスを軽減してあげるためにも良い方法です。また、不妊手術をした猫はホルモンバランスの変化から太ってしまうことがあります。

手術をした後は食事に気をつけ、塩分、脂肪分が多い人間のえさなどは極力与えないようにしましょう。また、いずれの場合でいえることですが、安心した環境で飼ってあげるようにしてあげてください。無駄に子猫を繁殖させて、ゆくゆく飼えなくなってしまうようなことがあっては、猫は本当にかわいそうです。繁殖させるのであれば、責任を持って最後までしっかりと育てましょう。

記事監修
動物病院病院 総長 藤野 洋

アニホック往診専門動物病院獣医師 藤野 洋

日本大学生物資源科学部(旧農獣医学部)獣医学科卒業。
卒業後、約20年にわたり動物病院でペットの治療に従事。
2007年(株)フジフィールド創業。動物病院とトリミングサロンのドミナント多店舗展開を行い、複数店舗の開業/運営を果たす。

日本大学生物資源科学部(旧農獣医学部)獣医学科卒業。
卒業後、約20年にわたり動物病院でペットの治療に従事。
2007年(株)フジフィールド創業。動物病院とトリミングサロンのドミナント多店舗展開を行い、複数店舗の開業/運営を果たす。

【エデュワードプレス(旧インターズー)】・トリミングサービス成功事例セミナー講師・トリミングサービス成功ガイド監修・Live trim2018 マネージメントセミナー講師 【メディア】・ラジオ調布FM ペットオーナー向け番組MC・多摩テレビ 「わんにゃんMAP」番組パーソナリティ・j:comジモトピ「世田谷・調布・狛江」出演