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子猫の時はお皿を舐めるほどきれいに食べていたのに、最近はよく残しているような気がするんだけれど、これっていいの? ちょっとだけ食べていなくなったと思ったら、また戻ってきて食べているけれど、それって一度に与える量が多いからなの?
ある時ふと気付いた飼い猫の様子。物言わぬ子(猫)だけに、その行動も不可解。気まぐれな動物の典型とも言われる猫とはいえ、そんな様子にどこか具合が悪いのではないかと心配になることもあります。
与える量を減らした方がいいのか、猫に聞いてみる前に少しだけお話しておきます。
一つには猫の持つ習性のようなものがあります。猫は本来、必要に感じたときに必要なだけ食べます。また、日本の野生ネコと言われるイリオモテヤマネコやツシマヤマネコの食事から考えてもわかるように、食事となる獲物というのは小動物。もともと大きな胃袋を持っているわけでもなく、よほどおなかがすいていなければ一度にたくさん食べられないのは当然なのかもしれません。
また、飼い猫の場合は、食べるものに困ることがありません。食べられるときにできるだけ食べておこうという飢餓状態ではないので、好きな時に好きなだけ食べるのは猫らしい行動でもあります。また、完全室内飼いなら、たくさん移動して走り回るということもないので、いつも空腹とは限りません。ちょっと小腹がすくからちょっと食べようという「ちょこちょこ食べ」も仕方がないのかもしれません。
もし、猫が食べ残したフードに砂をかけるようなしぐさをしたら、今はおなかがいっぱいだからまた後で食べるよというサイン。残しても心配はいりません。
いつもと同じフードが少しずつ残るようになってきたら、そのフードに飽きてきたということもあります。
そうかと思うと、飽きるだろうと思って違うフードに変えたり、ときには器を新しくしただけでも、少ししか食べてくれなかったり、臭いだけかいでまったく手をつけない・・・なんてことも。それぞれの猫の個体の性格のようなものもあり、少しのにおいの違いで警戒したり食べる気にならなかったりすることもあるようです。
また、人間同様、シニア(7歳以上)になると代謝が落ち、次第に食べる量が減ってきて残す量が増えるという場合もあります。
猫が元気であれば餌を残すことに神経質にならなくても大丈夫ですが、いつもと様子が違うとか、残した後にほとんど食べず、その上その後何日も食べなくなったりするようなことがあったら、何かの病気のサインかもしれません。そういう時は、迷わず病院に連れていきましょう。
子猫なら決まった回数で決まった量を与えて、それでも残すようなら少し多いのかもしれません。月齢にあった適量を探ってみてください。
大人の猫なら様子をみましょう。一日中飼い主が家にいられる環境なら、猫のライフスタイルに合わせて一日数回を少しずつ与えても問題はないようです。それが無理なら一日1回だったり2回だったり、飼い主のライフスタイルに合わせてもらいましょう。いずれにしても、一日のトータルがパッケージに記載されている基準の量を大幅に超えないようにしてください。
季節によっては、残ったフードによからぬ虫(ゴキブリ)がいた!なんていうこともあり、飼い主としては放置しづらいところですが、残されるのが嫌でフードを減らすと、夜中に「おなかが空いたからご飯ちょうだい!」と催促されることもあるのでご注意を。
ドライフードの場合は、対象の猫の年齢やメーカーによっても形状や大きさが変わってきますので、食べやすさも含めて子猫、成猫、シニアそれぞれの猫にあったフード選びが大切になります。また、複数のフードをローテーションしたり、ブレンドして与えるという方法もあります。
いろいろ試しながら自分の猫にあったキャットフードを見つけて、いつも適量が与えられるようになるといいですよね。