猫をしつけて一緒に散歩させたいと思った時に知るべき3つの注意点

猫も散歩させたいけど、、

猫を飼っている人なら誰でも一度は外に連れ出して一緒に散歩したい!と思った事があるのではないでしょうか。

インターネット上でも可愛いペットの愛猫を公園などに連れ出してリードを付けて散歩させている動画などがアップされています。

ところが、群れの中にリーダーをおいて、その指示に従って生きる犬とは違い、

猫は基本的に単独行動ですので人間の指示に従って横に寄り添って歩くという事はまずありません。

また、普段室内飼いされていて、あまり外に出た事がない猫は、全く自分のテリトリー外に突然連れ出されてパニックに陥って暴れたり、

その反対に恐れをなしてうずくまり、微動だにしなくなってしまうなどという事もあります。

動かない場合はまだいいのですが、突然大パニックを起こして大暴れし、

猫のしなやかな体がリードをすり抜けてしまって逃げた切り帰って来なくなってしまうなんて、こんな悲しい事はありませんね。

ここでは猫をしつけて一緒に散歩させたいと思った時に知るべき3つの注意点についてご紹介します。

本来猫は、自由気ままで、犬のようにリードを付けて引っ張るような散歩は不向きな生き物と言えます。

それでもその習性など上手く利用すれば、猫にとってもよい気分転換になる場合もあります。

室内でリードにしっかり慣れてもらい、脱出を防ぐ

猫用のリードやハーネスといったお散歩グッズも日々進化していて、インターネットでは様々な形状のものが売られています。

散歩させたいという飼い主の希望はあっても、このリード等を付けるという事が、猫にとって非常にストレスとなる場合や、

そもそも嫌がってつけさせてくれない場合などは早々に散歩については諦めていただいた方がいいと言えます。リードやハーネスは、

猫の散歩の際、「命綱」と言っても過言ではありません。

家の中でしている首輪に紐だけつける、なんてどうぞどこへでも好きな所へ逃げて行って下さいと言っているようなものでしょう。

猫の頭は直径10cmもあれば簡単にすり抜けます。

またハーネスのようにがっちりとホールドするタイプのものもあり、これであれば脱走などの危険はかなり少なくなると思いますが、

身体に密着するものを付けられる事が苦手でストレスになってしまうタイプの猫もいますので、まずしっかり室内で装着し、

様子を見てあげてからお外で使用するようにして欲しいと思います。

また、たびたびハーネス等を付ける事で、過度にストレスがかかり、脱毛や食欲減退など、病気の引き金になる場合もあります。

付けてみて、嫌がる素振りを見せたら即座に中止する愛情をもって試みていただきたいです。

何もつけないで外に連れ出すのは、よほど懐いていても突然の物音や動物の出現などでパニックになり走り出す可能性がありますのでやめた方がよいでしょう。

いきなり連れ出さないで!まずは玄関回りから少しずつ慣らしてあげる

ご自宅で飼われているあなたの愛猫も、きちんと家の中で縄張りの主張をしています。

それも日々せっせと、鼻先をこすり付けたり爪とぎをしたりする事で限られた室内でも匂いを付けて、自分が安心できる空間を保っているのです。

完全室内飼いをされている方はよくご存じだと思いますが、一度も足を踏み入れた事がない場所には興味は示しますが、

ドアを開けてあげてもなかなかすぐには入ろうとしないという臆病なところもあります。

自分の匂いが全くついていないまっさらな場所に行くのはやはり怖いのです。

外の世界は他の猫や犬たちの匂いだけでなく、草や土といった様々な匂いが溢れています。

情報量が多いので、それだけ危険も多いと感じています。

ですのではじめて散歩をさせようと試みる場合は、まずはリードを付けて玄関回りの匂いを覚えさせ、危険がない事を理解させます。

一度足を踏み入れた場所には、翌日になってもまた行きたがるはずですので、猫自身が玄関前で催促してくる場合もあるでしょう。

そうなったら少しずつ距離を伸ばしていく事で上手に散歩できるようになるかも知れません。

慣れてきたら気を付けたい、外に潜む危険

リードにも慣れ、外の世界にも慣れて公園などを一緒に歩けるようになったらついつい楽しくて一日中外にいたい!なんて思ってしまいがちですが、

外の世界には猫にとって危険な事もたくさんあります。

また飼い主の責任として果たすべきマナーというものもありますので、ぜひ以下の事に気を付けていただき、

快適な愛猫との散歩を楽しんでもらいたいと思います。

まずは、糞尿の後始末です。これは当たり前すぎるかも知れませんが知らない人もいるかも知れませんので念のため、です。

猫は基本的に決まった場所でしかトイレをしませんが、長時間野外にいる事でもよおしてしまう事もあり得ます。

糞は袋に入れて持ち帰り、尿をしてしまった場合には水で洗い流せるようにペットボトルなどに水を入れて持参して下さい。

また、猫にとって怖いのはマダニやノミといった害虫です。

どこにでも潜んでいますので害虫駆除剤をあらかじめアニマルホスピタルなどで処方してもらうなど対策をしてから出かけて下さい。

家の中に持ち込まれると、大繁殖する場合もある恐ろしい害虫ですので防虫の対策は必須です。

公園など、人が集まる場所では、突然犬が吠えたり、小さな子供が叫んだり、車のクラクションが鳴ったりと、猫がパニックに陥りやすい環境と言えます。

猫は個体によって物音や振動にすごく敏感で、驚いて飛び上がったり、パニックを起こして走り出したりする子もいます。

いくらリードを付けているとはいえ、猫の身体は想像以上にしなやかですので、突然予期せぬ力が加わる事でスルリと抜けてしまう事もあります。

散歩の際には愛猫の様子をつぶさに観察し、おびえた様子がないか、何か異常な興奮をしていないかなどしっかり見ていてあげて下さい。

記事監修
動物病院病院 総長 藤野 洋

アニホック往診専門動物病院獣医師 藤野 洋

日本大学生物資源科学部(旧農獣医学部)獣医学科卒業。
卒業後、約20年にわたり動物病院でペットの治療に従事。
2007年(株)フジフィールド創業。動物病院とトリミングサロンのドミナント多店舗展開を行い、複数店舗の開業/運営を果たす。

日本大学生物資源科学部(旧農獣医学部)獣医学科卒業。
卒業後、約20年にわたり動物病院でペットの治療に従事。
2007年(株)フジフィールド創業。動物病院とトリミングサロンのドミナント多店舗展開を行い、複数店舗の開業/運営を果たす。

【エデュワードプレス(旧インターズー)】・トリミングサービス成功事例セミナー講師・トリミングサービス成功ガイド監修・Live trim2018 マネージメントセミナー講師 【メディア】・ラジオ調布FM ペットオーナー向け番組MC・多摩テレビ 「わんにゃんMAP」番組パーソナリティ・j:comジモトピ「世田谷・調布・狛江」出演