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猫を室内で飼っていると、夏も冬もどのくらいの室温にして出かければいいのか、猫を留守番させていくとなると冷房は?暖房は?それぞれの住む地域の環境によって対応は違いますが、大体の目安くらいは知っておきたいですよね。
夏が近づくと、テレビやラジオなどのメディアでは熱中症のニュースが流れ、その対策についてもよく取り上げられるようになります。もしかして年々気温が上昇している?そんな気にさせられる日本の夏。地域差はあるでしょうが、ほとんどが高温多湿。確かに気象庁の発表にも1990年代以降は高温になる都市が頻出しているとあります。地球の温暖化だけでなく、都市部のヒートアイランド現象や、昔に比べて気密性が高くなった住宅事情などもあるのでしょう。
家の中にいるだけでも高齢者や乳幼児など、生活弱者と呼ばれる方は熱中症になりやすいので注意が必要です。
あれっ?家の中で飼われているペットだって同じ弱者ですよね?猫も留守番中に熱中症になりますか?って、もちろん状況によっては熱中症にだってなります。
暑い日のお出かけ前、ちょっと待って!家に残して留守番させる猫のために、暑さ対策と効果的なエアコンの使い方にも触れていきます。
猫が留守番で感じるストレスの原因と対策はこちら猫の祖先は砂漠地帯に暮らしていたとされるので、比較的暑さに強いといわれています。それでも夏の暑い日には、廊下であおむけになってバテているような姿を見せてくれたりすると、本当に強いのかどうか疑問を持つこともあるでしょう。
またグルーミングによって全身を舐めることで、その気化熱を利用して体を冷やし、体温調節をしています。それ以外では、足の裏にしか汗腺がないので、人間のように汗をかいて体温調節をするということはできません。なので、暑いときには家のなかで一番涼しい場所を探し、そこでじっとして体力の消耗を防いでいます。
家の中で涼しいところが存在しないとなると、当然のように体温も上がりぐったりしてしまいます。留守番中は閉め切った日当りの良い狭い部屋だと、時には室温が40度を超すこともあります。そんな中で普段口を開けない猫が、口を開けてハアハアしていたら熱中症かもしれません。熱中症の3つの悪役と言われる高温・高湿度・無風。人間が熱中症になる環境なら、猫だって熱中症になる可能性は大。いくら暑さに強いとはいえ、閉め切った部屋で留守番をさせるなら、やはり高温対策が必要になってきます。
近年では真夏日を通り越して猛暑日になる日も増え、高温注意情報が頻繁に出されるようになりました。猛暑日は日中の気温が35度を超えた時ですが、家の構造によってはそれ以上になることもあります。真夏日でも、窓を開けることで風が通ればエアコンを入れなくても大丈夫ですが、防犯上の問題で閉め切ってしまうなら冷房は必要です。また、いくら風通しが良くても、猛暑日に留守にするならエアコンを利用した方が安心です。
個体差はありますが、夏の猫の快適な室温は27~30度までと言われています。特に留守番中はケージに入れっぱなしの場合は快適な場所への移動ができないので、できるだけエアコンを利用しましょう。また、高齢や子ども場合も熱中症にかかりやすいので同様です。
飼い主としては、一日中エアコンをつけていけば電気代が気になります。ドライと冷房とどちらが電気代がかからないかは、それぞれのエアコンによって違うところで、除湿機能(ドライ)が、弱冷房除湿なら冷房と変わりませんが、再熱除湿なら電気代が3倍近くかかります。ご自分の家のエアコンがどちらのタイプなのか確かめてみてください。また、冷房ならこまめに消すよりもつけっぱなしの方が省エネになるようです。設定温度を28~29度くらいにして出かければ、それほど電気代もかからず、暑くない温度です。
また、タイマー機能で日中の暑い時間だけエアコンを入れてもいいですし、快適に猫が留守番できる環境を心がけてあげましょう。
よほどの極寒の地でもない限り、留守番する猫に暖房は必要がないかもしれません。とは言いながら、実は猫は寒がり。寒い日に雪の中を走りまわる猫もいないわけではないですが、たいていはどこかに籠って丸くなっているはず。だから、家の中で一番暖かい場所も知っています。寒さをしのいで籠れる場所が飼い主の布団の中・・・というのもよくあることです。もちろん、それぞれの地域や家の構造によっても違うでしょうが、室温が10度以下になるようなときは少しだけ暖房を入れてあげるといいでしょう。留守にするならストーブのような直接暖房よりエアコンやオイルヒーターのような、ぼんやりと暖かいくらいの暖房があればそれでいいでしょう。猫用のこたつも売っていますが、人間用でもコンセントを抜いて、中に湯たんぽなどを入れておけば安心して留守にできます。
暖房がエアコンだけだと暖かい空気が上にたまるので、猫が登れるような高いところを用意してあげてください。室温は15~20度もあれば大丈夫です。エアコンは暖房の時は、こまめに消した方が省エネになるので、日中に日が差して部屋が暖かければ、猫が留守番中の朝と夕方以降だけタイマーで数時間作動するようにしておくのがいいでしょう。
冬はエアコンを使うとさらに乾燥してしまうので、留守番中の猫のためにお水はたっぷり用意してから出かけてくださいね。
人によっては、夏のエアコンの冷気で体が冷える、また冬のエアコンの暖気は頭の方ばかりが暖かくてぼんやりしてしまうといった理由で、エアコンが苦手という方もいますね。そもそも家にエアコンがないというひとも。人間にとって生活に支障がないようなら、猫の留守番のためだけにエアコンをつける必要はまったくありません。飼い主にとってエアコンがなくても生活に支障がないのなら、飼い猫だって必要はありません。家の中を自由に歩き回れるようにしていれば、猫自身がそれぞれの家の中で一番快適な場所を探すでしょう。
猫は人の感覚より少し暑いくらい、少し寒いくらいがちょうどいいようです。
いろいろな工夫をしながら、暑い夏、寒い冬をうまく乗り切って元気に暮らしてくださいね!