最初が肝心!犬の甘噛みをしつける方法!

愛犬が甘噛みをしてくる。やめさせるべき?

普段一緒に犬と生活をしていると、突然飼い主の手や足を甘噛みしてくることがあります。特に子犬の時期の甘噛みが多く、歯がまだ生え揃っていない時期のためにあまり痛くありません。ですが、あまり痛くないからと放っておいてしまうとなんでもすぐ噛む犬に成長してしまいます。

そのため、子犬のうちに「噛んでいいもの」と「噛んではいけないもの」があることをしっかり教えることが大切です。

なぜ、甘噛みをしてくるの?

手や足などの動いているものを噛むことは犬の「噛みたい欲求」といった本能的な行動です。また、噛むことで色々な刺激を受けたり、噛む力を加減することも覚えます。

ですが、上記以外で甘噛みする理由や原因も考えられます。例えば体調不良や運動不足、コミュニケーション不足から生じた犬のストレスサインであったり、警戒心や独立心が強い性格の犬であることも考えられます。

甘噛みをされると「どうやって甘噛みを直せばいいのか」といったことばかりに気持ちが向いてしまいますが、「どうして甘噛みをするのか」といった犬自身の気持ちや行動を観察する必要があります。

愛犬が甘噛みをしてきたときの対処法を教えて!

犬が家族に甘噛みをしてきた時の一般的な対処方法としては以下のことをする必要があります。

甘噛みをしてきた時の対処法

1.犬が甘噛みをしてきたら慌てず騒がず、まずは犬を落ち着かせるためにサークルやハウスに入れて犬を無視する

2.犬が落ち着いてきたらサークルやハウスから出す

3.手足に噛み付いてこなければ噛んでいいものを与えたり、一緒に遊んであげる

これを繰り返すことによって犬に「噛んでいいもの」「噛んではいけないもの」を覚えさせるようにします。

また、甘噛みをされた時につい声をあげたり騒いだりしてしまいがちですが、飼い主が騒げば騒ぐほど犬も興奮してきてしまい、「噛んだら喜んでくれる」と感じるようになります。

なので、噛まれた時は飼い主側が冷静になることが必要ですが、手に追えない程の甘噛み癖が出ている場合はプロの訓練士に相談をするようにしましょう。

愛犬の甘噛みを事前にしつける方法を知りたい!

犬の甘噛みを放っておいてしまうと、成長した時には他人を噛んだり、家の家具や壁なども噛むといった問題行動を起こす犬に成長してしまいます。甘噛みの癖が身についてしまった後のしつけも、甘噛みの対処方法と基本的には同じです。

ですが、成長した犬をしつけ直すには時間がかかります。そのため子犬の時期から甘噛みを事前に予防するためのしつけをしましょう

甘噛みを事前に予防する方法

・飼い主が甘噛みを誘発させるような行動をしないこと

→愛犬が可愛くてつい手を自ら差し伸べて撫でようとすると、犬は「噛んでいいもの」と認識し、甘噛みそのものを「いけないこと」と覚えさせるようにしましょう

・犬が甘噛みをするストレスの原因を作らないこと

甘噛みは子犬の時期の遊びや戯れている行動でもありますが、犬がストレスを溜めている場合でも甘噛みを行います。なので、犬がストレスを感じやすい環境にしないことが大切です。

犬の住処であるハウスやクレートの設置位置や日々のコミュニケーションが過剰すぎるかそれとも少なすぎるかなど、犬が生活しやすい環境に置いているかの確認をするようにしましょう。

・無理やり甘噛みを直そうとしつけないこと

「犬の甘噛みをやめさせたい」という気持ちだけが強くなり、しつけ本の対処法に載っているような「マズルコントロール」や「口の中に手を突っ込む」などのリスクが高い方法を予防法として行ってしまうことがあります。

このような方法は飼い主と犬との間に信頼関係が確立されてから行えるものなので、予防法としてはお勧めできません。

犬が嫌がっているのに無理やり甘噛みのしつけを行った場合、犬にとってはトラウマとなり、警戒心や恐怖心が強い犬に育ち、甘噛みではなく本気噛みとなり、手に負えない状況となります。

適切なコミュニケーションとしつけのタイミングを飼い主がきちんと判断することが大事です。

甘噛みのしつけに役立つグッズがほしい!

犬の甘噛みをしつけるためのお役立ちグッズというものも市販されています。甘噛みをしつける際に活用してみましょう。

噛んでも良い犬用の玩具

ペットショップや犬グッズを販売しているコーナーで犬用の玩具がたくさん販売しているのをよくみかけますが、中でも甘噛みのしつけに役立ちそうなタイプを選んで犬に与えてみましょう。

例えばボーン型の固い素材でできたものや、ブツブツとした突起がついているものは犬の「噛む」という欲求を満たせることが多く、犬のストレスを解消させるアイテムになっています。

かじり防止スプレー

人の手足だけではなく、家具や壁なども噛んでしまう場合もあります。そんな時は犬が噛みそうな場所に防止スプレーをかけておく方法もあります。

このスプレーは犬が嫌がる苦味の成分が入っており、スプレーが塗布されている場所を噛んだり舐めたりすると犬の口の中にこの苦味が広がって近寄らなくなるというものです。

しかし、一度塗布したらずっと効果があるということではなく、常に塗布する必要があるので、あくまでもサブ的なグッズとして活用すると良いでしょう。

まとめ

今回は犬の甘噛みのしつけ方法や原因を中心にご紹介しました。犬の飼い主のほとんどが悩むものがこの甘噛みですが、飼い始めた時に、しっかりとしつけをしたいもののうちの一つで、特に厳しいしつけをしなければいけません。

ですが、あまりにも厳しいしつけや高リスクなしつけ法をしてしまうと甘噛みがさらに酷くなる可能性が高いです。決して焦らず、根気強くしつけていけば犬も理解をしてくれることを信じてやっていくようにしましょう。

記事監修
動物病院病院 総長 藤野 洋

アニホック往診専門動物病院獣医師 藤野 洋

日本大学生物資源科学部(旧農獣医学部)獣医学科卒業。
卒業後、約20年にわたり動物病院でペットの治療に従事。
2007年(株)フジフィールド創業。動物病院とトリミングサロンのドミナント多店舗展開を行い、複数店舗の開業/運営を果たす。

日本大学生物資源科学部(旧農獣医学部)獣医学科卒業。
卒業後、約20年にわたり動物病院でペットの治療に従事。
2007年(株)フジフィールド創業。動物病院とトリミングサロンのドミナント多店舗展開を行い、複数店舗の開業/運営を果たす。

【エデュワードプレス(旧インターズー)】・トリミングサービス成功事例セミナー講師・トリミングサービス成功ガイド監修・Live trim2018 マネージメントセミナー講師 【メディア】・ラジオ調布FM ペットオーナー向け番組MC・多摩テレビ 「わんにゃんMAP」番組パーソナリティ・j:comジモトピ「世田谷・調布・狛江」出演