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犬が噛むのにはいくつか理由があります。大きく分けるとその理由は4つに分類されます。
1.歯の生え変わり時期の痒みによる甘噛み
2. 遊びの延長としての噛み付き
3. 感情の高ぶり(喜び・興奮・怒り等)による噛み付き
4. 防衛本能による噛み付き
子犬の永久歯が生えそろうまでの時期を歯牙脱換期といいます。この時期は口内がむず痒く感じるため、痒さを和らげるために甘噛みをします。また、人間の赤ちゃんと同じように、口に含むことで物の大きさや硬さ、味などを確認しています。
子犬に手を甘噛みされると、それほど痛みは感じないし、可愛いからついつい許してしまう…そんな飼い主さんは多いのではないでしょうか。
しかし甘噛みを放っておくと、「手や物は噛んでもいいんだ」と犬が認識してしまい、成犬になってからも噛み癖が抜けなくなってしまいます。
1の甘噛みを叱らずにいると、飼い主の手や体を噛むのは悪いことではなく、遊びの一環ととらえてしまいます。遊びの最中も噛みますし、要求を伝えたいときなども噛むことで自分の意思をアピールするようになってしまいます。
犬はもともと攻撃本能を持つ動物なので、興奮状態のときは人や物を噛んでしまうことがあります。恐怖などのマイナスの感情だけでなく、喜び過ぎて興奮し、じゃれ合うつもりで噛み付いて人に怪我をさせてしまう、といったケースもありますので、明らかに興奮状態の犬への接し方は十分注意する必要があります。
見知らぬ人や自分の敵と判断した相手に噛み付く場合もあります。縄張り意識が強かったり、狩猟犬などの元々攻撃性の強い一面をもっている犬種は噛みやすい傾向にあります。
甘噛みを始める頃から気を付けてしつけをしていれば、噛み癖を改善することが出来ます。今回はいくつかポイントを紹介します。
犬と遊んでいて甘噛みをされたら、「痛い!」と声を出し、遊びの手をしばらく止め、何もしない状態を作ります。一旦その場を離れるのも有効な手です。飼い主はこのとき、にやけたりアイコンタクトを必要以上に行ってはいけません。
これを根気よく行うことで、噛む事=「遊びが中断される、楽しくないこと」と犬の中で認識され、噛む回数が減っていきます。
まれに、噛まれたときに鼻をピンとはじいたり、マズル(鼻先)を無理やり押さえる方法でしつけをする方もいますが、犬によっては「人間の手=痛みを与える怖いもの」と認識され、逆に噛み癖がひどくなる場合があるのでご注意ください。
歯の生え変わる時期の子犬は、口の中が痒いため何かをかじりたくてウズウズしています。そんなとき、周りを見渡してもソファやクッション、椅子などしか見つからなかったらどうでしょうか?家具や日用品がボロボロにされないためにも、犬が好きなだけ噛んでいいおもちゃを豊富に用意し、いつでも噛める状況を作ってあげましょう。
また、ストレスが溜まると何かを噛みたくなったり、吠えたりする傾向が強まるので、おもちゃを与えるだけでなく、一緒にたくさん遊んであげたり、散歩に連れて行って、適度にストレスを発散してあげましょう。
犬の乳歯は生後約2か月で生えそろい、約3か月頃から永久歯へと生え変わり始めます。その後、約7か月~1年で全て永久歯に生え変わります。つまり、生まれてから約1年もの間、口内がむず痒い時期が続いているといえます。
噛み癖が特にひどくなるのは、永久歯への生え変わり時期とされる生後3か月~1年の間です。あくまでも目安としてですが、1歳までにしつけをしておかないと、永久歯に生え変わった後も遊びやストレス解消の手段として噛み癖が抜けなくなってしまいます。
しつけも頑張るけど、お役立ちグッズがあればもっと助かるのに…。そんなお悩みを抱えたあなたに、噛み癖改善のお助けグッズを紹介します。
噛まれたくない場所に直接スプレーするだけの便利グッズです。りんごの皮から抽出した天然成分による強烈な苦みにより、飼い犬の噛み癖を矯正します。時間が経ったり、一度舐めてしまうと効果が薄れてしまうので、こまめにスプレーするようにしてください。
穴の開いた天然ゴム製のこのおもちゃにフードを詰めて、齧ったりじゃれたりして遊びます。犬にとって噛み心地良く設計されており、その形状から不規則な動きでバウンドするので、夢中になってしまうワンちゃんが続出。このおもちゃでストレスを発散させ、他の物を噛まないように習慣付けてあげましょう。
ベーコンフレーバー付きの「噛むおもちゃ」です。丈夫で程よい噛み心地があり、噛むことでストレス発散とデンタルケアが同時にできます。「ボーン」の他にも様々な種類が展開されていますので、飼い犬にあったタイプを選んであげてください。