ダックスフンドの赤ちゃんの食事やトイレなどのしつけ方法をご紹介!

ダックスフンドの赤ちゃんを飼う上での注意点は?

ダックスフンドは飼い主に従順で懐っこく、特有の体型による可愛らしい容姿をしているため、子供の良い遊び相手になります。しかし、赤ちゃんの時期からきちんとしつけを行わなければ、高慢な性格になってしまいます。

以下では、ダックスフンドと快適な日常を過ごすため、ダックスフンドの赤ちゃんを飼う上での注意点をご紹介します。ダックスフンドに限らず、これから生後3ヶ月未満の子犬の飼育を検討している人はぜひ参考にして下さい。

注意点1.トイレは早い時期から教える

ダックスフンドに限らず、犬を室内飼いする上でトイレは重要なポイントです。子犬によってはペットショップやブリーダーによって既にマスターしていますが、殆どの子犬はトイレを知らないまま、飼い主さんの下へ来ます。

赤ちゃんだからといってトイレのしつけを後回しにしていると、自分でトイレの位置を決めてしまったり、部屋全体をトイレと勘違いしたりします。

筆者は小学生の時にダックスフンドの子犬を家に迎えました。家族全員が初めて犬を飼ったので、本で得た知識はあってもどのように接して良いか分からず、しつけが後手に回りました。

その結果、飼い犬がいつも過ごしていた筆者のベッドの下から、カピカピに乾燥したウンチが出てきました。その犬は既に亡くなっていますが、元気に過ごしていた12歳頃まで気に入らないことがあると繰り返していました。

このように可愛いからといって甘やかしていると、トイレを覚えるまでに時間が掛かる上、トイレをマスターした後も自分の都合で悪さをするようになります。

この教訓から筆者は2匹目のダックスフンドの飼育を開始した時、まずはトイレを教えました。するとその犬は、一生を終えるまで粗相をしたことはありませんでした。

もちろん個体による性格の差はありますが、赤ちゃんの時期から排泄は人気の無いトイレシートの上でするものと教えれば、それ以外の場所で排泄をすることに抵抗が生じ、粗相をしにくくなります。

注意点2.留守番は飼い主さんに懐く前に教える

ダックスフンドの赤ちゃんはとても寂しがり屋で、いつでも人肌を恋しがります。そのため、一匹での留守番はあまり得意ではなく、寂しさのあまり遠吠えをすることもあります。

しかしこの愛らしさに負けて外出を中止すると、子犬は鳴けば飼い主は出掛けないと学習してしまいます。飼い主さんが出掛けるときに飼い犬が甘えてきたとしても、素っ気無い態度で出掛けてしまいましょう。

最初は悲しさから吠えることもあるでしょう。しかしこの行動を繰り返すことで、犬は鳴いても飼い主さんが帰って来ないことを学習します。ダックスフンドは赤ちゃんの時期から賢いので、無駄な行動はしません。

注意点3.無駄吠えが犬にとって有益になることを教えてはいけない

前述の通り、犬は不満があると吠えることが多く、その行動が無駄と判断した場合は、次の作戦を考えます。そのため、子犬の時期から吠えることは無駄なことと教えておきましょう。

子犬の頃に身に付いた習慣を成犬になってから矯正するには時間が掛かるため、、決して無駄吠えが犬にとって有益になることを教えてはいけません。

注意点4.食事は上位の者から食べましょう

食事は子犬に主従関係を教える上で適した方法です。実際に野生の狼は子供に群れのルールを教えるために食事を利用します。強い狼であるボスから食事を始め、メスの狼、子供の狼および老齢の狼の順に食事を済ませます。

これは本能のため、子犬が食事を催促しても決して従ってはいけません。まずはボスに当たる飼い主さんが食事をし、終えたら子犬に食事を与えます。始めは悲しい声で鳴きますが、今後の関係性を決めるために必要なことです。

筆者が1匹目に飼育していたダックスフンドは、赤ちゃんの時に食事のルールが分からず、人間の食器に盛られていたお肉を食べてしまったことがありました。しかしその場で叱ったため、2度と同じ失敗はしませんでした。

これは実際に犬同士でも用いられる上下関係を示すための行動のため、非常に有効です。幼い時期から上下関係ははっきりと区分しておきましょう。

注意点5.シャワーの音は赤ちゃんの時期から聞かせておきましょう

ダックスフンドに限らず、犬は自分の匂いが無くなることに不安を感じるため、シャンプーを嫌います。しかし、放置しておくと悪臭を発生させるため、赤ちゃんの時期から少しずつ教える必要があります。

但し、生後4ヶ月程度まではシャンプーをすると風邪を引く可能性が高いため、実際にシャンプーはせずにシャワーの音を聞かせたり、水やお湯で遊んだりさせて水流の音に慣れさせると良いでしょう。

注意点6.主従関係を明確にする

ダックスフンドは甘やかして育てると高慢な性格になるため、赤ちゃんの時から主従関係は徹底的に教える必要があります。実際、筆者が初めて飼育したダックスフンドは家族に甘やかされていたため、高慢でした。

しかしとても甘え上手で容姿も可愛らしいので、今でも愛おしい家族です。とはいえ、来客が多い家庭や多頭飼いをしている場合は、主従関係をしっかりと決めておかないと、暴走して嫌われ者になってしまう場合があります。

好き勝手な行動を許していると客人に吠えたり、同居している犬をいじめたりする場合もあるので、飼い主さんがボスであり、犬はそのボスに従わなくてはいけないことを十分に教え込む必要があります。

注意点7.多頭飼いは犬の性格を理解してから開始しましょう

ダックスフンドは優しくて従順な犬種のため、他の犬種に比べて多頭飼いをしやすい犬種です。しかし、飼い主さんと飼い犬の上下関係を曖昧にしておくと、新入りの犬をいじめることがあります。

筆者が初めて飼育していたダックスフンドは、2番目にやってきたダックスフンドを既に飼育していたチワワと一緒に無視したり鼻で突いたりして、いじめていたことがありました。

犬にとっては、群れに入れたくない者に対して前述の態度を取ることは当然の行為です。しかし人間がボスであるため、ボスが連れてきた新入りをいじめることは、人間を同等または下位と認識している証拠です。

もちろん、新入りの犬がいじめられることを防ぐ必要もありますが、飼い主さんがボスであることを教えるため、現場に出くわしたら放置せずにいじめている犬を叱り、いじめられている犬はケージに入れましょう。

新しい環境に犬達が慣れるまで、新しくやってきた犬は別の環境で過ごさせると、徐々に慣れていきます。

ダックスフンドの赤ちゃんの里親になるには?心構えは?

ダックスフンドの赤ちゃんはやんちゃです。そのため初めて犬を飼育する人は、あまりの気の強さと活発さに驚くことでしょう。しかし年齢を重ねるに連れて大人しくなり、晩年は慎ましい老犬になります。

ダックスフンドの赤ちゃんの里親になることを検討している人は、まずはその変化があることを心して下さい。

そしてダックスフンドは短足、胴長という特有の体型によって椎間板ヘルニア(ついかんばんへるにあ)を発症すると認知をして下さい。筆者が飼育した2匹のダックスフンドの内1匹はこの病気を発症し、手術を施しました。

手術は成功しましたが、半年にも及ぶ通院とリハビリに加え、晩年まで太ももから後足に掛けてのマッサージは欠かせませんでした。

当時お世話になった獣医師曰く、ダックスフンドが椎間板ヘルニアを発症する確率はおよそ6割と言われており、その病院に掛かっているダックスフンドの約8割は椎間板ヘルニアもしくはその予備軍とのことでした。

それ程、発症のリスクが高い病気がダックスフンドにあることを覚悟しておいて下さい。

ダックスフンドの赤ちゃんのしつけ方法は?

ダックスフンドの赤ちゃんは、とにかく人間の言うことを聞いていません。その対応は、吠えたり噛んだりして反抗する犬もいれば、柳に風と受け流す犬もいます。そのため、しつけのスタートでつまづく飼い主さんもいます。

しかしダックスフンドは人間の行動をよく観察しているため、自分のことを可愛がってくれている人や世話をしてくれている人の指示には従いやすいです。その特徴を活用してしつけをスタートしましょう。

以下では、しつけが必要な場面ごとにしつけの方法をご紹介しています。他の犬種の赤ちゃんにも役立つ情報もあるので、ぜひ読み進めて下さい。

しつけ1.トイレは所定の位置でできるようになるまでケージ内で飼う

初めて犬を飼育する人は、「小さなケージに赤ちゃんを入れたままにしては可哀想」と思われることでしょう。しかし今後その犬と生活を共にするためには、赤ちゃんの時期にケージに入れておくことは適した手段です。

ダックスフンドに限らず赤ちゃんの犬は体が小さいので、広い場所に出してしまうとトイレの場所が分からなくなり、トイレまで間に合わず粗相をしてしまいがちです。

粗相をした場所に排泄物の匂いが残っていると、その場所をトイレと勘違いして繰り返し粗相をしてしまうため、赤ちゃんの身体に合ったサイズのケージ内で生活をさせることが適しています。

繰り返して所定の場所でトイレができることを確認できたら、自由に外で遊ばせる機会を設けても良いでしょう。その際、万が一の時に備えてトイレシートは常に手元に置き、部屋に糞尿の匂いが残らないようにして下さい。

しつけ2.無駄吠えをした時は無視をしましょう

ダックスフンドの赤ちゃんが無駄吠えをする理由の大半は、気に入らないことがある時です。そんな時に優しく「どうしたの?」と声を掛けると図に乗るため、無視して下さい。

犬は群れで生活する動物のため、無視されることを非常に嫌い、ストレスを感じます。そのため無駄吠えに限らず、悪いことをしたら無視すると効果があります。

但し、無視をする際は家族全員で行う必要があります。多頭飼いをしている場合は、同居している動物も含めて、全員で行わなければなりません。誰か1人でも声を掛けてしまうと効果は無くなります。

心の痛む対応ですが、これから10年以上の付き合いになることを思えば、今教えなければいけない対応です。

ダックスフンドの赤ちゃんのしつけに役立つグッズ5選!

ここまでダックスフンドの赤ちゃんのしつけをする上での飼い主さんの対応をメインにご紹介してきましたが、世の中には子犬のしつけを楽にする便利なグッズがたくさんあります。

そこで今回は、ダックスフンドの赤ちゃんのしつけに役立つグッズを5種類ご紹介します。

1. デオシート しっかり超吸収 無香消臭タイプ スーパーワイド

参考:http://pet.unicharm.co.jp/deosheet/lineup.html

このトイレシートは通常サイズとも呼ばれるレギュラーサイズの約4倍のサイズのトイレシートです。小さなダックスフンドの赤ちゃんにこれほど大きなトイレシートは不要と思われるでしょう。

しかし、初めて犬の飼育をすると犬がトイレに行きたがっている仕草を察知できず、粗相を防止できない場合があります。それを繰り返し、しつけを投げ出してしまう飼い主さんも少なくありません。

そのため、まずは犬にトイレシートの上で用を足すことを覚えさせる必要があります。スーパーワイドと呼ばれる大判サイズのトイレシートをケージ内のベッド以外の場所は全面に敷きます。

通常サイズの子犬用ケージであれば、ケージ全面を覆える程度の大きさのため、子犬は知らない間にトイレシートの上で用が足せます。シートの上で用が足せたらその度に褒めつつ、トイレの範囲を徐々に狭くしましょう。

この行動を繰り返すことで、ダックスフンドの赤ちゃんはトイレシートの上で用を足すことを徐々に覚えていきます。

但し、ダックスフンドは胴が長いため、成犬になってもワイドサイズを使うことをおすすめします。筆者が現在飼育している胴長のチワックスは自分の丈を理解しておらず、レギュラーサイズのトイレシートでは失敗します。

赤ちゃんの時はトイレを覚えたらレギュラーサイズでも問題ありませんが、成犬になったらワイドサイズまたは、スーパーワイドサイズのトイレシートをおすすめします。

2.JOYPET ザ・しつけ ちゃんとしつけ剤

参考:https://earth-pet.co.jp/products/4973293001084

このスプレーはペットが粗相をした場所や、粗相をして欲しくない場所に吹きかけると、人間には感じ取れない程度の犬が嫌な気持ちになる匂いがする商品です。

筆者が実際に使用したところ1回の噴射では効果が見られませんが、2週間程、同じ場所に繰り返し吹き掛けると、犬が徐々にその場所に近付かなくなりました。

しかし吹き掛けている最中は、特有の喉の奥に突っ掛かるような匂いがするため、苦手な人もいるかと思います。

3. セーフティグローブDX

参考:https://item.rakuten.co.jp/yourside/cgloves01/

このグローブ牛革でできており、肘の辺りまで長さがあります。ダックスフンドの赤ちゃんにグローブを用いるのは過剰な対応とも思われますが、オスのダックスフンドの噛む力は非常に強く、手に穴が開く場合もあります。

犬同士が喧嘩した時の仲裁や噛み癖を矯正する時に活用できるので、飼い犬がいつまでも甘噛みが止められない場合は検討する価値があります。

4. いたずらガードマン にがーい配線カバー

参考:http://www.doggyman.com/?p=showroom&category=1-15-28-%E3%83%AA%E3%83%93%E3%83%B3%E3%82%B0%E7%94%A8%E5%93%81&id=1449

この配線カバーは犬が苦手とする苦味があるので、噛むと嫌な気持ちになって止めます。長さは約1.8ⅿあり、事前に配線を噛んではいけないことを教えるために約10㎝の学習用のコードカバーもセットになっています。

筆者が実際に使用したところ、開封直後はコードを嫌がり近付きませんでしたが、半年程が経過すると掃除や経年劣化によるものか、構わず噛んでいました。1度効果を実感したのでリピートしたところ、初めは同じ結果でした。

その後、半年が経過しても飼い犬はコードを噛まなくなったので、しつけが完了しました。子犬の時期はダメと言っても楽しい気持ちが勝ってしまうため、言い付けを守れないことが多いです。

そのため、悪さをすると物理的なダメージが与えられるグッズを利用するのも良いでしょう。

5. ペットコレクター

参考:https://www.amazon.co.jp/dp/B000UCH02O/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_wTKACb8RVD847

このスプレー型のアイテムは、ノズルを押すと犬が嫌いな蛇や蜘蛛、攻撃性の高い動物でガチョウ等の鳴き声に似た音がします。悪さをした時はノズルを押せば、その音の不快感によってしつけができます。

但し、繁華街や自然の多い地域で暮らしている犬は騒音や動物の声に慣れているため、反応を示さない場合があるので、賛否が分かれるグッズです。

また上記にてご紹介したグッズの他に、無駄吠え防止のため電気を使ったしつけグッズもありますが、筆者の個人的な意見としてはおすすめできません。

最近ではスマホやPC等の電磁波が強い機器が一世帯に複数台所有されています。電気は金属やそのような機械に集まる性質があるので、自然由来の成分や素材を使用したグッズを積極的に使うことをおすすめします。

ダックスフンドに限らず、犬の赤ちゃんは人間と一緒に暮らすためのルールをまだ知りません。1から物事を教えられる機会は滅多に無いので、順を追って気長にしつけましょう。

記事監修
動物病院病院 総長 藤野 洋

アニホック往診専門動物病院獣医師 藤野 洋

日本大学生物資源科学部(旧農獣医学部)獣医学科卒業。
卒業後、約20年にわたり動物病院でペットの治療に従事。
2007年(株)フジフィールド創業。動物病院とトリミングサロンのドミナント多店舗展開を行い、複数店舗の開業/運営を果たす。

日本大学生物資源科学部(旧農獣医学部)獣医学科卒業。
卒業後、約20年にわたり動物病院でペットの治療に従事。
2007年(株)フジフィールド創業。動物病院とトリミングサロンのドミナント多店舗展開を行い、複数店舗の開業/運営を果たす。

【エデュワードプレス(旧インターズー)】・トリミングサービス成功事例セミナー講師・トリミングサービス成功ガイド監修・Live trim2018 マネージメントセミナー講師 【メディア】・ラジオ調布FM ペットオーナー向け番組MC・多摩テレビ 「わんにゃんMAP」番組パーソナリティ・j:comジモトピ「世田谷・調布・狛江」出演