チワワが唸る噛む理由とは?しつけも解説!

チワワがそもそも唸りやすい犬種なの?

超小型犬のチワワは見かけによらず勇敢で縄張り意識が強いと言われている一方で、臆病な性格をしているため吠えたり唸る事が多い犬種です。

問題行動を起こす原因には性格が関係していると言えます。

溺愛されて育ったり、過剰にスキンシップを取った場合はストレスが溜まり、攻撃的な性格になる事も唸る原因になります。

逆に子犬の頃から社交的に過ごしていないチワワは本来の神経質な性格から、排他的になり悪化してしまう事も多くなります。

チワワが唸る、噛むのはどんな時?

チワワは飼い主に対して献身的で愛情深い面もありますが、唸ったり噛んだりする行動に出る事があります。

理由もなく唸ったり噛んだりする事は無いため原因の発見をする事で未然に防止する事も可能です。

ここで唸る原因になる場面について解説します。

嬉しくなっている時

遊びや頭を撫でられている時は嬉しくなって喉を鳴らして低い声で唸る事があります。

この状態は飼い主と信頼関係が出来ている証拠でお腹を見せながらゴロゴロと鳴きながら甘える時は特に良い状態です。

この状態に慣れてくると構って欲しかったり撫でて欲しい時に要求として唸る事もあります。

威嚇している時

警戒心が強いチワワは他人や他の犬を見つけると威嚇して吠えたり唸ったりする事が多くあります。

それを知らずに近寄ってしまうと、本気で噛もうとしたり状況を悪化させる原因になるためその場から離れてもらうようにしなければなりません。

神経質な性格は子犬の社会化期の過ごし方によって改善する事が出来るため、ハンドリングを忘れずに行い管理しやすい環境を作りましょう。

チワワが唸る理由とは?

チワワが唸る事には原因があるため、飼い主は原因を調べて対処する必要があります。

縄張り意識が強く、神経質な性格をしているため唸りやすく吠えやすい犬種ですが、中には違う理由や体調不良などのサインがあるため見逃さないようにしなければなりません。

飼い主に唸る

飼い主に唸るのは主に溺愛されたチワワに多い傾向にあり、要求すれば散歩やおやつが貰えると判断してしまうため、唸ってしまいます。

一貫性の無い躾や過度な甘やかしはわがままな性格になる原因で優位性が飼い主よりも上だと判断してしまうため、注意しなければなりません。

チワワの頑固な性格からわがままに育ってしまうと改善が難しいため、トラブルを抱えてしまう飼い主も少なくありません。

他人に唸る

警戒心と縄張り意識が強いチワワは他人や他の犬に対して唸る事が多い犬種で、ハンドリングによって社交性を身につけなければいけません。

子犬の社会化期の過ごし方が成犬になってからも影響するため、家族以外の他人とコミュニケーションを取る時間を増やしたり、ドッグランで他の犬と交流する事が重要です。

他の動物に唸る

小動物や猫などと接する機会がある場合は縄張りを意識して吠えたり唸る事があるため、多頭飼いや同じ空間で飼育している場合は違う部屋にする事で予防しましょう。

超小型犬のチワワは敷地や家の間取りが狭い住居でも飼育する事が可能ですが、広い敷地や部屋の間取りが無い場合は他の動物と一緒に暮らす事は良くありません。

飼い主に執着して愛情を独占したい犬種なので、1頭で飼育しないと他の動物とトラブルを起こしやすくなります。

楽しんで唸る

おもちゃを使って遊んでいる時に唸っている場合は興奮して唸っている証拠です。

興奮している状態で無理に取ろうとすると怒って噛み付いてしまう事があるため、もしおもちゃ以外の物で遊んでいる場合は対象を他の物に移してから回収しましょう。

綱引きをしている時に楽しんで唸っている時は興奮して楽しくなっている反面、おもちゃを取られると思って引っ張っているので無理に取ろうとせずに遊んであげてください。

怒っている時と楽しんでいる時の違いは表情に表れます。口元にシワが寄っていたり歯を見せている場合は楽しんでいる時と判断しましょう。

恐怖で唸る

縄張り意識やわがままなどの原因の他に怖がっている事で唸る事もあります。

よく吠えるのは裏を返すと臆病で近寄って欲しく無い事でもあり、過去に痛い目に遭ったり視力に問題を抱えてしまい暗い場所を認識できなくなると恐怖で唸る事が増えます。

躾を根気よくしなければいけない点から間違った罰を与えてしまう飼い主がいるため、怒る事は避けて一貫性のある躾を行なう事と恐怖を感じている対象を取り除かなければなりません。

特に老犬になると目の病気に抱えて視力が低下するため、部屋を明るくする事や暗い時間帯の散歩は避けましょう。

何か欲しくて唸る

フードやおやつを要求している時に唸る事がありますが、この場合は改善する必要があります。

唸る事で解決すると判断してしまうとわがままな個体になってしまう他に思ったように要求に応えてくれない飼い主に対してストレスを感じてしまうため、唸ったり吠えたりするのをやめさせなければなりません。

まずは唸っている時におやつや散歩をするのを避けて、落ち着いたらご褒美をあげて褒める事の繰り返しを日々心掛ける事で改善しましょう。それによって要求の唸りや留守中の無駄吠えの改善につながります。

急に唸るようになった

普段唸らなかったのに急に唸るようになった場合には体調不良や病気が原因の可能性があるため、病院で検査を受ける必要があります。

日頃のストレスが蓄積する事で唸る事もありますが、改善しなければ病気にもつながってしまうため、動物病院で生活習慣の改善のアドバイスを貰う事も兼ねて病院に連れて行きましょう。

水頭症

遺伝的な疾患である水頭症はチワワに好発する病気の1つで出生前のウイルス感染や発育に問題がある場合に発症する病気です。

水頭症は犬全体で発症率が1.7%であることに対してチワワは3.3%と高い発症率を示している病気で、脳脊髄液が脳内を圧迫することで興奮状態の他に意識障害や痴呆症状などを引き起こします。

頭に脳脊髄液が溜まるため頭が膨張していたり、眼球が押し出されている状況で判断できる病気ですが、早急な処置が必要で外科手術で治療を行うことになります。

後天的な原因でも事故による外傷や腫瘍、ウイルス感染によって発症が報告されていますが、気圧の変化によって発症するため台風の時に体調を崩していないか注意が必要です。

緑内障

角膜と水晶体の間に流れる眼房水という液体の流れに問題があるときに発症する病気です。

眼圧が高くなり神経を圧迫する事で痛みを引き起こし、角膜炎や結膜炎を併発させるため早期の治療が必要になります。

症状が重くなってしまうと失明につながり、痛みを無くすために眼球を摘出する外科手術を行う場合もあります。

緑内障は完治が難しい病気で動物病院での治療は点滴や点眼によって眼圧を下げる処置を行い進行を遅らせる処置のため、早期発見と早期治療が重要です。

耳の病気

外耳炎は犬の耳の病気の大半を占める病気です。

その原因は耳垢によるマラセチア真菌、耳ダニの繁殖から異物、アレルギー、甲状腺機能障害によるホルモン異常など多くあります。

日頃から耳のケアをする事で予防できますが、耳が腫れていて掻いたり頭を激しく振っている状態は耳に問題があるため、獣医やプロのトリマーに耳の掃除を頼んでホームケアの方法についてアドバイスをもらい役立てましょう。

チワワが唸る時の対策、しつけを解説!

唸りやすく日常的なトラブルを抱えやすいチワワですが、躾を見直して原因を取り除く事で改善をする事は可能です。

頑固な性格で躾には根気が必要になりますが、一貫性の無い躾は愛犬の混乱を招くため諦めずに続けていく事が重要です。

ここではチワワの唸る時の対策や躾をどのようにすればいいのか紹介していきます。

怖いときに唸る

家族以外の他人や他の犬に恐怖を感じてしまう時に吠えてしまう時は積極的に対象と距離を詰めるとトラブルに発展してしまうため避けなければいけません。

まずは対象になる人や犬と距離を取って唸る事を止めたらご褒美をあげる事を繰り返しましょう。

唸らなくなってきたら距離を縮めてご褒美を与えるの繰り返しです。

それでも対象に吠えたり唸ってしまう場合はアイコンタクトやおもちゃを使って飼い主に注意を向けてあげてください。

視力が低下して暗い空間で怖がっている場合は照明を明るくしたり、物の配置を変えないようにして安心させてあげてください。

欲しいから唸る

物を欲しがったり散歩をしたい時に唸る事を飼い主が鵜呑みにしてしまうと、唸らないと要求に応えないと判断したりわがままになってしまうため、唸っている時に要求に応えるのは厳禁です。

この場合は優位性が飼い主よりも上だと認識してしまうため唸っている時は無視をするのが良い方法です。

飼い主の生活リズムで散歩をする事で上下関係をはっきりと認識させてあげましょう。

おやつは唸るのを止めた時に与える事で要求よりも行動で示した方がご褒美を貰えると判断出来るツールとして活用しましょう。それによって管理がしやすくなり、信頼関係を築きやすくなります。

スキンシップを取ろうとして唸る

チワワにも触られて嫌な部分があり、股下やお腹などブラッシングをする時に唸ったり嫌がったりする素振りが見られます。

触られて嫌がるのは触られた事が無かったり慣れていない事が原因になるので、子犬の社会化期に積極的に体全体を触ったりハンドリングをする事でスキンシップの幅が広がります。

適切にブラッシングを行う事で被毛の改善やマッサージによる血行の促進、病気の早期発見など健康管理をしやすくなります。

特に皮膚の薄い耳は特に耳掃除の際に痛めてしまう事があるので優しく触れて慣れさせると耳のケアがしやすくなり、外耳炎の予防にもつながります。

チワワに必要なしつけ

唸る事を止めさせるのは健康管理や近隣住民の関係を良好に保つために必要な条件です。

子犬の頃から躾をしっかりと行なっていれば飼い主と愛犬の生活にストレスを感じる事なく過ごす事が出来ます。

基本は唸る事が悪いと認識させて止められたらご褒美をあげる事を繰り返しましょう

これらは正の強化と言われます。罰は正の強化とバランスよく組み合わせる事で最大限の効果を発揮しますが、躾に慣れている飼い主でなければ逆効果のためオススメできません。

もし自身で躾が難しいようであればプロのトレーナーに教育を任せるのも考えましょう。

成犬になってからは子犬の頃より手間がかかってしまいますが、不可能では無いので時間をかけて改善していきましょう。

チワワが唸ったり噛んだりする事をやめさせるために必要な事

唸ったり吠えたりするのはチワワが感情を表現するための手段です。

神経質で臆病な性格をしているため他の犬よりも比較的に唸ったり吠えたりする事が多い犬種ですが、怒らずに時間をかけて躾を行う事で改善をする事も可能です。

日本で人気のあるチワワは躾や無駄吠えのトラブルに見舞われやすい犬種ですが、家族に愛情深く最良のパートナーになってくれます。

是非、悪い癖を改善させてストレスフリーの生活を実現させてあげてください。

記事監修
動物病院病院 総長 藤野 洋

アニホック往診専門動物病院獣医師 藤野 洋

日本大学生物資源科学部(旧農獣医学部)獣医学科卒業。
卒業後、約20年にわたり動物病院でペットの治療に従事。
2007年(株)フジフィールド創業。動物病院とトリミングサロンのドミナント多店舗展開を行い、複数店舗の開業/運営を果たす。

日本大学生物資源科学部(旧農獣医学部)獣医学科卒業。
卒業後、約20年にわたり動物病院でペットの治療に従事。
2007年(株)フジフィールド創業。動物病院とトリミングサロンのドミナント多店舗展開を行い、複数店舗の開業/運営を果たす。

【エデュワードプレス(旧インターズー)】・トリミングサービス成功事例セミナー講師・トリミングサービス成功ガイド監修・Live trim2018 マネージメントセミナー講師 【メディア】・ラジオ調布FM ペットオーナー向け番組MC・多摩テレビ 「わんにゃんMAP」番組パーソナリティ・j:comジモトピ「世田谷・調布・狛江」出演