犬の認知症(痴呆・認知機能不全症候群)を解説!症状・原因・治療・予防を知る

犬の認知症の症状

認知症(にんちしょう)は、痴呆(ちほう)、認知機能不全症候群(にんちきのうふぜんしょうこうぐん)とも呼ばれます。脳機能がお取れることで、脳の認知機能の低下が起きる病気です。認知症になると、それまでできていた行動ができなくなったり、感情の制御ができなくなります。

夜鳴きをするようになる、飼い主が呼んでも反応しない、ぐるぐる歩き回ったり徘徊する、生活が昼夜逆転するなどの症状が表れます。これまで躾でできていたことができなくなることもあるため、普段とは明らかに違う行動をするようになれば、認知症の疑いが出てきます。

通常はこれらの症状が一つずつ表れますが、生活環境によっては複数の症状が確認できるなど、急激に症状が悪化することもあります。

これまでのしつけの方法とは関係なく、認知症にはかかります。認知症になっても飼い主のしつけの問題とは考えず、早期に動物病院で診てもらいましょう。また高齢になるにつれて認知症になりやすいですが、年を取ると認知症になるのは当然だとは考えずに、とにかく早めに動物病院で診察してもらいましょう。

犬の認知症の原因

認知症の主な原因は、老化と考えられています。具体的には10~12歳を過ぎた犬に発症しやすいといわれています。

犬の認知症の治療・予防

認知症は完治は難しい病気です。一方で放置すればするほど悪化するため、症状を遅らせるための治療が行われます。

具体的には新しい刺激を与えるために、新しいおもちゃで遊ばせたり、他の動物や人と触れ合ったりすることが挙げられます。また食事の改善やサプリメントの投与を行うこともあります。

例えば昼夜逆転している場合は、昼間に日光をしっかり浴びるように促したり、散歩をするなど運動を心がけるなど、飼い主の方ができることも数多くあります。どのような生活が効果的なのかは、実際に動物病院の獣医師の先生に相談して実践していくことが重要です。

予防方法としては、脳に様々な刺激を与えることが有効です。散歩コースを普段とは変えてみることなどが挙げられます。飼い主からこまめにコミュニケーションを取ることでも、愛犬に安心感を与えることができます。

犬の寿命が延びている現代では、若いときから予防に力を入れるようにしましょう。

犬の脳・脊髄・神経の病気一覧

記事監修
動物病院病院 総長 藤野 洋

アニホック往診専門動物病院獣医師 藤野 洋

日本大学生物資源科学部(旧農獣医学部)獣医学科卒業。
卒業後、約20年にわたり動物病院でペットの治療に従事。
2007年(株)フジフィールド創業。動物病院とトリミングサロンのドミナント多店舗展開を行い、複数店舗の開業/運営を果たす。

日本大学生物資源科学部(旧農獣医学部)獣医学科卒業。
卒業後、約20年にわたり動物病院でペットの治療に従事。
2007年(株)フジフィールド創業。動物病院とトリミングサロンのドミナント多店舗展開を行い、複数店舗の開業/運営を果たす。

【エデュワードプレス(旧インターズー)】・トリミングサービス成功事例セミナー講師・トリミングサービス成功ガイド監修・Live trim2018 マネージメントセミナー講師 【メディア】・ラジオ調布FM ペットオーナー向け番組MC・多摩テレビ 「わんにゃんMAP」番組パーソナリティ・j:comジモトピ「世田谷・調布・狛江」出演