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バベシア症は、バベシアという原虫が赤血球に寄生し、溶血性貧血を引き起こす病気です。すなわち、赤血球を破壊することで貧血が発生します。
症状としては、貧血や発熱が確認できます。悪化が進むと、黄疸の症状がみられることもあります。
バベシアという原虫は、マダニの中に生息しており、マダニの吸血行為によって犬の体内に感染します。
他方、犬同士がケンカなどで噛み合うことで感染する場合もあります。
溶血性貧血には複数種類があるため、正確な診断が必要です。血液塗抹標本の観察や、遺伝子検査を行うことで検査することもあります。
治療は主に、バベシアに効果のある抗生物質の投与が行われます。またバベシア症は完治が難しいため、症状を抑える治療が行われます。仮に症状がなくなっても他の犬には感染する可能性があるため、注意が必要となります。
バベシア症はマダニを媒介に発症することが多いため、マダニが発生しやすい山などに行く場合は、マダニに有効な薬を投与するようにしましょう。動物病院によっては、バベシア症の発生しやすい時期・予防に注意すべき期間を教えてくれるため、獣医師の先生に相談してみるのもよいでしょう。