ペット保険と一口にいっても、近年増え続けているペット保険の中から、どこがいいのかを一つ選んで決めるのはなかなか難しいですよね。
「ペット保険の名前は知ってるけど、そもそもどういうものなんだろう?」と悩む方や、ペット保険はどうやって選んだら良いのか考える方もいらっしゃるのではないでしょうか?
そこで、ペット保険とは何か?ペット保険選びで後悔をしないためにどう選んだらよいのか?ペット保険の魅力やメリット・デメリットなどをまとめました。その内容をこの記事では紹介していきたいと思います。
まずはペット保険について少しずつ知っていきましょう!
目次
早速、ペット保険とはどういうものなのかを知っていきましょう!
ペットの食事内容や飼育環境の向上や獣医医療の高度化によって、ペットたちも長生きするようになり、ペットの高齢化が進んでいるといいます。
しかし、ペットも人のように高齢化が進むと体が弱くなりガンや糖尿病などの大病にかかるリスクが増えていきます。
そして、それらの病気の治療に必要な入院や手術、継続的な治療などによる高額な医療費が必要になる時、ペット保険に加入していると動物病院などの医療サービスを受けたときに、その治療費や手術代、入院費などの一定金額が保険によって支払ってもらうことができます。
ペット保険を扱う会社によって支払う保険金の額や補償内容も変わってくるので、加入したいと考えているのなら、自身のペットの種類や自分のライフスタイルに合ったものを各保険会社から選ぶとよいでしょう。
加入することで得られるメリットについて紹介していきます!
保険に加入することで、病院代を都度気にせずに済むため病院に通いやすくなり、病気が早期に見つけやすくなります。しかし、病院代を気にしなくても済むとはいえ、まだ窓口精算ができる保険会社はそう多くはありません。一度全額を支払った後、その領収証などを保険会社に送り、加入しているプランの割合に応じた返金を受け取る形になることが多いため、その点はあらかじめ注意しておきましょう。保険会社と提携している動物病院であれば窓口精算も可能という場合もありますので、該当する動物病院と保険を探してみるのも良いでしょう。
加入した保険の割合に応じて治療費の一部、またはほとんど全額が補償されるので、自己負担額が少なくて済みます。補償割合は各社30%~100%と幅広くありますが、100%補償をしてくれる保険に加入した場合、自己負担額は限りなく0円に近くなります。ただし、補償割合が高いプランは、その分の掛け金はもちろん高くなりますし、月単位か年単位かの支払いを仕切れるかどうかについても、きちんと確認をしたうえで、加入をするようにしましょう。
それまでは治療費の面で検討できなかった治療も、ペットの状態によっては行えるようになる可能性があります。高額で試すことが出来なかった薬や、出来なかった検査をすることが出来れば、それだけ治る可能性が高まりますので希望が持てますね。
必ずではありませんが、基本の補償にプラスして特約というものが付けられる保険があります。その中でも「ペット賠償責任特約」という特約は、契約しているペットが人や物に被害を与えて法律上の損害賠償責任が生じた際に、1事故につき最大1,000万円まで補償してもらえるというもので、保険会社によっては示談交渉が付く保険会社もあります。前述しましたが、必ず付いているものではないので、この特約を受けたい場合、付属しているプランを扱う保険会社を探す必要があります。
保険会社やメリットについてさっと確認していきましたが、次はいよいよ選び方について確認していきたいと思います。
大きく分けて4項目ありますので少しずつ詳しく見ていきましょう!
いざ保険に入ろうと思っても、加入条件に該当していなければ入ることはできません。
各保険会社のプランの加入条件をしっかり確認し、加入が可能かどうかを確認してから手続きをしたいのですが、どんな条件があるのか想像がつきませんよね。
そこで多くの保険会社で設けられている大まかな加入条件を紹介していきます。
多くの保険会社では犬・猫をメインに扱っています。保険会社によっては鳥やうさぎ、ハリネズミやハムスター、爬虫類などの加入も可能な場合があります。
小型犬・中型犬・大型犬の区分のある会社と区分の無い会社があります。また、猫や小動物については特に区分分けはされていない状況です。
保険会社によって異なってきますが、高齢になると加入できないケースもあります。
診断の要不要についても保険会社によって差があります。また健康診断を各社指定の動物病院で受けると保険料割引になる保険会社などもあるのでよく確認してみましょう。
過去に重病を患っている(加入予定の保険会社が指定している特定疾病罹患歴がある場合)と、ペット保険への加入ができない場合があります。加入前に各保険会社に確認をしましょう。
ペット保険の保険料は、ペットの種類や品種(もしくは体重)、年齢などによってプランごとに異なってきます。
中でも犬の場合は、年齢のほかに犬種や体重で保険料が細分化されているプランがほとんどで、猫やその他のペットでは、年齢のみで保険料が変わるのが一般的です。
具体的にどのような要素で変わってくるのか、保険料体系について、確認していきましょう。
保険会社によって取り扱ってる動物の種類は異なりますが、犬や猫を中心に、ハムスターやウサギ、鳥や爬虫類などもあります。
猫やその他の小動物が該当することはありませんが、犬の場合は犬種によって変わってきます。また、小型犬・中型犬・大型犬といったサイズによる体重も保険料が決まる要素になります。
補償割合は補償プランにおいて、通院・入院・手術などの費用を補償する際に、全体から保険金として引かれる金額の割合になります。保険会社によってラインナップは異なってきます。
(例えば、50%・70%・100%のプランに加入していた場合、
入院日数:4日間 費用:10,000円
通院日数:8日間 費用:5,000円
であれば、
入院費[4日間×10,000円/日]+通院費[8日間×5,000円/日]=治療費合計80,000円
となり、費用が80,000円かかります。
補償割合別の保険料の支払額は、
補償割合50%→80,000円×50%=40,000円
補償割合70%→80,000円×70%=56,000円
補償割合100%→80,000円×100%=80,000円
補償割合によって上記のように保険金の支払額は異なります。)
年間支払限度額は加入したプランの年間で補償してもらえる、保険会社から支払われる上限の金額のことです。保険金はこの年間支払限度額の範囲内から支払われることになります。また、保険会社よっては年間支払限度日数を設けている場合もあり、1年間のプラン内で指定された限度日数の回数だけ補償を受けることができるというものです。
(例えば、年間支払限度額が800,000円の補償割合70%(1日の支払限度額30,000円)、年間支払限度日数22日のプランに加入して入院費が50,000円かかった場合、
補償割合70%→50,000円×70%=35,000円
1日の支払限度額→30,000円-35,000円=5,000円(自己負担額)
年間支払限度額[800,000円]-30,000円=770,000円
年間支払限度日数22日-1日=21日
というように、1年間のプラン内に付与されている上限の金額や日数を消費して補償を受けることが出来ます。)
保険料の支払い方法には年払い(一括払い)と「月払い(分割払い)の二種類があります。どこの保険会社にも大体、月払いよりも年払いの方が割引で安くなるプランを扱っている場合があります。
しかし、当然ですが補償割合や任意で加入できる特約を付けるか否かでも保険料は変わってくるほか、新規加入後、保険料が毎年上がるもの、3歳刻みで上がるもの、加入時の保険料がずっと変わらないもの(ただし、一定年齢でシニアプランに移行した際に上がることもあります)など様々なタイプがあり、ペット保険を検討する際には保険料体系もきちんと押さえておくことが大切です。
ペット保険に加入した際にどのような補償が受けられるのか、または補償外のものについて触れていきましょう。
どの会社の補償内容にも基本的に「通院」「入院」「手術」の3種類があり、選ぶプランによって補償される内容が変わってきます。どのような内容なのか確認していきましょう。
日常でかかりやすい病気やケガなどで動物病院を受診した際に発生した費用を補償します。通院のために病院を訪れたときに発生した検査費や諸治療などに保険が適応されます。ただし、補償対象となる傷病や治療法は保険会社によって異なるのでよく確認しましょう。
入院が必要になった時、その際にかかった入院費や投薬費などの費用を補償します。手術を伴わなくても、病気やケガで長期間治療することになった場合にも適応されることもありますが、商品によって対象外になるものもあるようなので補償対象はしっかり確認するようにしましょう。
腫瘍などの病気や骨折などのケガで手術を行った際にかかった治療を補償します。手術当日にかかった麻酔料などの諸費用を補償してくれますが、保険会社によって日帰り手術の場合は手術補償の適応外になる場合もあるので、注意するようにしましょう。
基本的にはどこの保険会社でも現在治療中の病気やケガは補償されません。これは人の保険も同様で、保険では事前に加入者に対して告知義務が発生し、その中には現在治療中の病気やケガも含まれます。
そのほかにも、補償の対象にならないものを下記にまとめました。
契約者の故意によるもの | 契約者や被保険者の故意または重大な過失が原因の病気やケガ |
自然災害によるもの | 地震や津波などの自然災害が原因の病気やケガ |
妊娠や出産にかかわるもの | 交配や妊娠、出産などにかかわる病気やケガ |
予防や検査の費用 | ワクチン接種や狂犬病予防接種、フィラリア予防などの予防目的の費用。健康診断や症状を伴わない検査などの費用 |
予防接種で予防できる病気 | 予防接種を行うことで予防できる病気 |
健康食品や医薬部外品 | サプリメントや医薬品指定のない漢方薬、医学部外品などの費用 |
予防や検査の費用 | 往診料や時間外診療費、カウンセリン料などの費用 |
予防接種で予防できる病気 | 契約開始期日より前に発症した病気やケガ、先天性異常など |
病気やけがに当てはまらないもの | 鼠径ヘルニアや臍ヘルニア、爪切りや耳掃除、避妊去勢などの病気やケガにあたらないもの |
上記以外にも保険会社によって特定の傷病が補償対象外として決められている場合がありますので、各社の約款を加入前に必ず確認をして加入するようにしましょう。
初めてペット保険に加入する際、その保険内容が適用されるまでの期間を待機期間といいます。多くの保険会社で待機期間が設けられており、会社によっては30日間などの定められた期間内に病気を発症した場合、保険に入っていても保険会社はその病気に対して補償をしてくれません。待機期間終了後にかかった病気から補償されることになります。
補償期間が設けられている理由は、ペットが病気にかかっていることに保険加入時に気づかないことも多く、潜伏期間を考慮しているためだといわれています。
病気の場合は待機期間に発症した場合、待機期間終了後も補償されません。もちろん保険始期日以前に発症した病気に関しても補償されませんが、ケガの場合は待機期間中であっても、保険始期日以降のケガに関して補償対象になることがあります。また、病気の中でも「ガン」に対しては、待機期間を長く設定している保険会社もあります。
ペット保険は毎年更新を迎えますが、待機期間は初めてペット保険を加入するときに設定されるものなので更新をする時は待機期間はありません。しかし、A社からB社に変更する場合は、B社で新たに保険に加入することになるため、B社の待機期間が発生します。保険会社を変更する場合、その度に待機期間が発生してしまうことになります。
必ずしも保険に待機期間があるわけではなく、待機期間を設定していない保険会社もあります。待機期間はなくても、契約前や保険始期日前の発症の病気は補償されません。
特約は、保険契約のオプションのようなものですが、契約内容を修正する内容である場合、特約が優先して適用されます。また、オプションのようなものですので特約を単体で契約することはできません。必ず主契約である保険とセットになります。
特約には保険契約に自動的に付帯されるものと、保険契約者の申し出により、任意で付帯できるものがあります。
ペット保険の特約は会社やプランによって決められていますが、現在あるものの一部を下記で紹介します。
先述しておりますが、ペット保険の中で最もメジャーな特約です。ペットが他人を噛んでケガをさせたり、他人の物を壊してしまった場合に保険金が出るという特約です。
がん手術をする際に、特別な補償が出るという特約です。もちろん手術の場合には保険会社からプラン通りの補償が出ますが、それとは別に特別な補償が付いてきます。
ペットが歩行困難になるほどの事故に遭った場合、ペット用の車いすの購入費用を補償するというものです。あくまで事故が原因の場合のみとなるので、椎間板ヘルニアなど病気由来の歩行困難は対象外となります。
ペットが亡くなってしまった場合、その葬儀に使うお金や供養用の仏具購入を補償する特約です。
一部ペット保険では、保険金の請求の際、獣医の診断書が必要になります。こういった診断書は動物病院によっては、文書作成料として別途料金がかかることがあるため、その料金を肩代わりする補償が「診断書費用保険金特約」といいます。
この特約は待機期間中にかかった病気に対して補償がされる特約です。病気の発症時期が待機期間中であれば補償がされますが、契約前や保険始期日前だと補償はされません。
免責金額とは、契約者が必ず事故負担しなくてはならない金額をいいます。免責金額のあるプランの場合、かかった治療費から免責金額を引いた金額が補償の対象となります。
例えば、治療費3万円・免責金額1万円の補償プランの場合
治療費[30,000円]-免責金額[10.000円]=20,000円
補償割合50%→20,000×50%=10,000円
上記となり、保証金として保険会社から支払われる金額は1万円となります。
このように「補償される金額が、免責金額がないときよりも少なくなること」が免責金額の特徴です。さらに免責金額1万円のプランの場合には1万円未満の少額の治療費は一切補償されることがありません。「少額になりがちな通院治療費にはほとんど使えない」ということにも重ねて注意しましょう。
しかし、免責金額には利点として、「免責金額が設けられているために保険料が少し安めの設定になるので加入しやすい」という点が挙げられるので、保険を選ぶ際に確認する事項として押さえておくことをおすすめします。
ペット保険会社によっては割引制度を設けている場合があります。どこの会社でもいくつかの割引制度が用意されており、それらを併用することができる場合もあるのでよく確認してみましょう。
下記にて、割引制度の一部例を紹介します。
インターネットで契約をすると割り引かれる保険は複数あり、初年度だけというケースが多いですが、紙媒体での契約より手早く行うことができるメリットがあります。用紙で申し込む前に一度、ホームページを確認してから申し込んでみると良いでしょう。
最近ではペットショップですでにマイクロチップを入れているところもありますが、マイクロチップを入れていると保険料が割り引かれるというところは結構あります。マイクロチップは万能は言えませんが、首輪が外れてしまった際には最後の切り札となりえます。入れておいて損はないでしょう。
2頭目から割引になるという制度ですが、同じプランに加入しなくてはならない制限がある場合があるので、それぞれの会社のプランをよくご確認ください。また、途中で頭数が変更になった場合の割引率の変更の仕方も各会社でいくらか異なる場合があります。
保険金の支払いが一定期間無かった場合、翌年の保険料が割り引かれたり、お金が戻ってくる場合があります。基本的には支払無しで継続した場合などに適応されます。
年に一回健康診断を受けることで割引を受けることができる制度です。健康に気を遣い、なるべく保険金の支払いを増やさないようにする取り組みです。
飼い主家族の中に障碍者手帳を持っている方がいる場合、保険料を割り引かれるという制度です。
生殖器の病気が未然に防げるのでその分リスクが下がり、避妊去勢手術は保険が一切下りないことからこのような割引がされることもあります。
混合ワクチンをしっかり摂取している場合に割り引かれます。この制度が無かった場合でも、ワクチンを摂取していれば防げた病気にかかってしまった場合に、保険金が下りないケースが多いです。ワクチンは忘れずに摂取するようにしましょう。
月払い(分割払い)でなく、年払いでまとめて払うことで割引を受けることができます。毎月支払いをしていくうち、たまに忘れる場合があるので基本的に年払いにしておいた方がいいでしょう。
保険について紹介を進めていきましたが、支払い方やその他サービスなどについての紹介も進めていきましょう。
ペット保険にも様々な商品があり、いずれも全国どこの動物病院で診療を受けても補償されるのが一般的です。
ペット保険に加入中、補償の対象となる通院・入院・手術その他が発生した場合の給付の方法は2種類あります。
一旦は動物病院で治療費を全額払い、後日保険会社に保険金を請求するタイプです。1つの病気・ケガの入院・通院に関しては、まとめて請求することも可能です。
動物病院の窓口で、保険による給付分を差し引いて自己負担分だけ支払う形です。保険加入を証明するカード(健康保険証)などを掲示することで、後日保険金の請求をしなくても、その場で精算が完了します。ただし、保険会社が提携している動物病院で診療を受けた場合に限るため、このタイプのペット保険に加入していても、提携外の病院で診療を受けた場合は上記の「立替請求」となります。窓口割引型のペット保険を希望して加入する場合は、かかりつけの動物病院が対応しているかどうかをあらかじめ確認しておきましょう。
保険会社によっては、契約者であれば24時間365日無料でペットの困ったことなどの対処法を獣医師が教えるサービスを設けている会社もあります。
健康の面でそこまで深刻そうではないものの、病院に連れていくべきか否か、無駄吠えが酷い、しつけの方法など、行動面の相談も気軽に聞けるうえ、獣医師さんから直接聞くことができるメリットがあります。
病院に行った際に思いつかなかった疑問や、診療時間を気にして聞くことができなかったことなどの質問も自由に行えるため、なかなかプロの方と会う機会がない方には大変有難い初心者向けの魅力的なサービスといえます。
また、電話相談のほかにもLINEアプリによる24時間相談サービスなどもあるため、保険会社のサービス内容をよく確認して加入する保険を選ぶ材料として活用していくと良いでしょう。
ここまでペット保険の選び方について説明をしてきましたが、①からカンタンにポイントをおさらいしていきましょう!
確認事項は大きく分けて5項目です。
大きく分けて4項目です。
大きく分けて6項目です。
大きく分けて2項目です。
以上が説明してきた内容になります。
初めて保険に加入するという方、一度失敗をしているので改めて内容の確認をしたいという方、参考になりましたでしょうか?
一通りペット保険選びに必要な情報を紹介してきましたが、ペット保険の会社も今では10社以上ありますので、内容を確認するだけでもかなり時間がかかってしまい大変だと思います。
人間の保険と同じように、年齢や健康状態などに応じて、自分の理想に合ったプランを選べると良いですね。
もしこの記事の内容を見て、少しでも気になるという保険を見つけることができたら無料でできる資料請求を利用して更にその保険の理解を深めることもおすすめします。