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犬猫の肥満について

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肥満は万病のもと

「食欲の秋」という言葉がありますが、 犬や猫にとっても秋から冬にかけては、 体を温めるためにエネルギーが多く消費され、食欲が旺盛になります。
丸々太っている子は確かに可愛いのですが、 実は色々なリスクがあること、 ご存じでしょうか?
しかも、ほとんどが飼い主次第ということ、 ご存じでしょうか。

大切なわが子のために、今回は「肥満」について学んでおきましょう。

1,肥満の判断基準

人間の場合、BMIという基準がありますが、 それと同じように動物には、BCS(ボディコンディションスコア)という基準があります。

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上記からも、動物の場合、太っている・痩せているの判断は体重だけではなく、 見た目や触った状態から判断していることがわかります。

2,肥満の危険性

肥満がよくないことは何となくわかっている方が多いと思います。
具体的にどんなリスクがあるのか、知っておきましょう。

(1)肥満が引き起こす病気やケガ

①呼吸器系への影響
人でも、太った方はいびきをかきやすいと言われたりしますが、 動物の場合も首の周りにお肉がついてしまうと、空気の通り道(気道)が圧迫されてしまうので、呼吸がしづらくなってしまいます。 夏場やもともと気道が狭い短頭種(パグやフレンチブルドックなど)などは特に注意が必要です。

②循環器系への影響
心臓はポンプのような臓器で、全身に血液を送りだしています。 重いものを持って歩くと心臓がバクバクするように、 体重も増えてしまうと心臓は沢山働かなくてはいけなくなり、負担が高まってしまいます。

③内分泌系への影響
特に言われているのが「糖尿病」で、肥満による膵臓への影響が原因と考えられています。 インスリンというホルモンの分泌量が減ったり、もしくはインスリンに対する反応が悪くなることで、血糖値が上がってしまい、様々な弊害が出てしまいます。

④内臓への影響
例えば肝臓に脂肪がついてしまうと、「脂肪肝」となり、肝臓の機能を低下させてしまいます。

⑤関節への影響
お相撲さんもサポーターを膝に巻いている方が多いようですが、 体重が増えることで、関節や椎間板、じん帯といった場所に負担がかかってしまいます。 特に、胴の長く、足の短い犬種(ミニチュアダックスフンドやコーギーなど)は要注意です。

⑥麻酔への影響
麻酔は脂肪に溶けやすいので、脂肪が多いと麻酔がかかりにくく、 しかも醒めにくい状態となってしまうので、手術時などのリスクが高まります。

(2)肥満による悪循環

人の場合、太っていてもキレキレのダンスを披露してくれる方もいたりしますが、 動物の場合はそうはいきません。
太っていると、体が重たかったり、どこかに痛みがあったりで、 動物はますます動かなくなってしまいます。 しかも犬の場合は、散歩を嫌う子が出やすく、 その場合、飼い主も散歩をしたがらなくなるので、さらに悪循環となってしまうのです。

3,肥満の原因

肥満になるかならないかは、 結局は摂取するものと消費するものの差で決まるのですが、 具体的にはどのような原因があるのでしょうか。
原因を知って、予防できるものは予防しておきましょう。

(1)食事が多い

食事以外に必要以上のおやつを与えたりしていませんか? もしくは、欲しがるからといって、好きなだけ与えていませんか?

(2)運動量が少ない

前述のとおり、肥満による悪影響などで運動量が少なくなっていませんか?

(3)ホルモンによる影響

避妊手術や去勢手術でホルモンのバランスが崩れ、代謝が低下したり、食欲が増進してしまうことがあります。今までの食事内容では太ってしまうこともしばしば。 そのため、避妊・去勢後の食事として販売されている商品も多くあります。

(4)遺伝的なもの

遺伝子的に太りやすいと言われている品種があります。
例)ラブラドールレトリーバーなど

(5)年齢的なもの

基礎代謝が低下することで太る子がいます。

(6)病気が原因

甲状腺機能低下症やクッシング症候群など、病気が原因で太ってしまうこともあります。
また、病気やケガなどが原因で動かなくなり、結果的に太ってしまうこともあります。

4,太ってしまった時の対応方法や注意点

一時的に肥満になってしまった動物でも、工夫次第で健康を取り戻すことができます。 簡単ではありませんが、大切なわが子のため、飼い主も頑張りどころです。

(1)食事を見直す

まずは普段何をどのくらい与えているのか、 きちんと飼い主が把握することが大切です。

①おやつ(主食以外)を与えている場合
まずはおやつを減らしていきましょう。
この場合、家族の団結も大切です。(誰か甘い人はいませんか?) みんなで協力していきましょう。

②(主食)欲しがるからいって多く与えている場合
食欲が旺盛だからといって合わせていては肥満になってしまいます。
犬の場合、量より回数で満腹感が出るので、 1日の食事回数を増やすのも一つの方法です。 猫の場合、元よりちょこちょこ食いの動物です。 そのため、ついつい置き餌になりがちで、その分全体量が増えてしまうことも。 量をきちんと図ったり、時間を決めて与えるなど、工夫が大切です。
また、犬も猫も、満腹感の出やすいタイプの食事も販売されているので、そういった商品を試すのもよいでしょう。

③心あたりがない場合
主食の内容を見直してみましょう。 一般的に表示されている量がわが子に合っているとは限りません。 体質や年齢などによっても、必要なものや量は異なります。 その子に合ったものを適量に与えていきましょう。
分からない場合は、かかりつけの先生にご相談されるとよろしいでしょう。

(2)運動を見直す

人の場合、ダイエット=食事制限や運動 というイメージがあります。
動物の場合、運動だけで痩せるのは至難の業。
全速力ダッシュを20分くらい継続しないと効果がないという説もあるくらいです。 そのため、運動だけで痩せるという考え方ではなく、 食事の改善と適度な運動のW効果で行っていきましょう。

(3)定期的な体重測定を行う

人もダイエットの効果は体重を参考にすることが多いと思います。
動物の場合、前述のとおりBCSが重要な判断基準の一つなのですが、 これだけでは分かりにくいことも多いと思います。 そんなとき、体重計測は簡単で、目で見て分かる数字として表されるので、比較的行いやすいしょう。
定期的にご家庭や動物病院で計測して、変化の有無を確認しましょう。 ただし、全てを網羅するものではないので、あまり一喜一憂することのないよう、やりすぎず、参考程度にとどめておきましょう。

(4)過度なダイエットには注意

肥満なら痩せなきゃ!と急がないようにしましょう。
一気に食事を減らしたり、いきなり運動量を増やしては、 動物の体に負担がかかってしまいます。
人の1キロ減と動物の1キロ減は大きく違います。 長期的に、動物も人も負担が大きくない範囲で計画的に行っていきましょう。

(5)病気の可能性も忘れずに

今までと何も変わらないのに急に太ってきた、といった場合は、病気の可能性もゼロではありません。
早期発見に勝る治療はありません。ぜひ定期的な受診を心がけましょう。

5,最後に

人の場合、肥満は自己責任であることが多いのですが、 動物の場合、飼い主の影響であることがほとんどです。 かわいいからといって行っていることが、結局動物を苦しめることにもなりかねません。
動物の健康を守るのも飼い主の重要な責任です。
無理なく計画的に肥満を予防していきましょう。

記事監修
動物病院病院 総長 藤野 洋

アニホック往診専門動物病院獣医師 藤野 洋

日本大学生物資源科学部(旧農獣医学部)獣医学科卒業。
卒業後、約20年にわたり動物病院でペットの治療に従事。
2007年(株)フジフィールド創業。動物病院とトリミングサロンのドミナント多店舗展開を行い、複数店舗の開業/運営を果たす。

日本大学生物資源科学部(旧農獣医学部)獣医学科卒業。
卒業後、約20年にわたり動物病院でペットの治療に従事。
2007年(株)フジフィールド創業。動物病院とトリミングサロンのドミナント多店舗展開を行い、複数店舗の開業/運営を果たす。

【エデュワードプレス(旧インターズー)】・トリミングサービス成功事例セミナー講師・トリミングサービス成功ガイド監修・Live trim2018 マネージメントセミナー講師 【メディア】・ラジオ調布FM ペットオーナー向け番組MC・多摩テレビ 「わんにゃんMAP」番組パーソナリティ・j:comジモトピ「世田谷・調布・狛江」出演

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