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ビション・フリーゼがかかりやすい病気やケガから、性格や体の特徴なども確認していきましょう。
ビション・フリーゼの起源は、14世紀頃にさかのぼります。原産国はフランスで、地中海沿岸で「バルビー」と呼ばれていた大型の犬種とマルチーズなどの白い小型犬との交配によって作られた犬種であると考えられています。
この交配によってつくられた系統には、「ビション・マルチーズ」「テネリフェ」「ボロニーズ」「ハバニーズ」の4種類が存在し、このうち「テネリフェ」が現在のビション・フリーゼの祖先であるといわれています。
14世紀にはイタリアへ持ち込まれ、上流階級の人の愛玩犬として注目されました。16世紀にはフランスのイタリア侵攻によってフランスへ持ち込まれ、フランソワ1世やアンリ3世の愛玩犬として愛され、人気は各地に広まりました。その数世紀後、人気は滞りますがサーカスや大道芸人の相方として飼育されることになります。
第一次世界大戦によって絶滅の危機にさらされますが、フランス人繁殖家たちの救済運動によって救われます。そして、1933年に初めて「ビション・プワル・フリーゼ」という名前を与えられます。
その後、第二次世界大戦によって再び存続の危機に見舞われますが、アメリカに持ち込まれ、「パウダーパフ」のスタイルが確立されて以降、その愛らしいカットスタイルが注目され、再び人気が高まっていき1971年にアメリカンケネルクラブに公認されました。
現在でも、「パウダーパフ」のヘアカットが日本でも人気となっています。
ビジョン・フリーゼの大きさは、体高が24~29cm、体重3~6kgで、小型犬に分類されています。
「ビション」はフランス語で「飾る」、「フリーゼ」は「縮れた毛」を意味し、その名の通り、縮れた毛で美しく飾られた容姿をしています。純白の巻き毛のトップコートを持つダブルコートの被毛をしています。
そのふわふわの白い被毛から、アフロヘアのように包みこむ「パウダーパフ」のスタイルは、しばしばモデル犬としても紹介されます。しかし、このふわふわとした被毛の下は、がっしりとした筋肉質でとても健康的です。
ビション・フリーゼの性格は、明るくやさしい、感受性豊か、賢いという特徴があります。飼い主を喜ばせることが好きで、飼い主や家族に対してとても従順です。
人見知りが少なく協調性もあるため、他の犬や猫などの動物とも仲良くすることができます。一方で、ネコのように独立心もあり見知らぬ人に愛想を振りまくような性格でもなく、警戒心も強いため番犬にも向きます。
ビション・フリーゼを飼育する上で注意すべき点としては、十分な運動と食事、被毛の手入れの2点です。
1点目の十分な運動と食事に関してはどの犬種にもいえることですが、ビション・フリーゼは小型犬ながらもかなり体力があります。日々十分な運動のために、30分は散歩に連れて行ってあげましょう。また、室内で1人で遊ぶことも良くあるので、室内でも遊べる環境を整えてあげましょう。
また、食事に関しても肥満にならないよう適切な量を与えるようにしましょう。
2点目に関しては、ビション・フリーゼは特にとても重要です。換毛期がほとんどなく抜け毛がないという特徴はありますが、被毛が内側に絡まりやすいため、こまめなブラッシングが必要です。最低でも2日に1回、できれば毎日ブラッシングをしてあげましょう。
毎日ブラッシングをしていても毛玉になってしまうことは少なくないですが、ブラッシングをすることで、下毛に空気が入りふわふわの毛並みになります。
なお、「パウダーパフ」のスタイルは自然にできるものではなく、トリミングに通う必要があります。こだわりのある飼い主さんは、毎月のトリミング費用と毎日の手入れが必要になることを覚えておきましょう。