作成日: 更新日:
目次
生後3ヶ月のチワワの適正体重は1kg前後です。しかし飼育しているチワワの体重が1kgを超えている場合でも、太り過ぎと断言することはできません。それは生後3ヶ月は育ち盛りのため、体重の変動が激しい時期に当たるためです。
そのため詳しく体型を判断するためには、BCS(ボディ・コンディション・スコア)という評価方法を用いると良いでしょう。以下では、BCSについてご紹介します。
BCSとは犬の身体を観察し、触ることによって肥満度を評価する方法です。BCSは1~5までのランク付けがされており、BCS1では痩せ過ぎ、BCS5では太り過ぎと評価します。そのためBCS3が最も望ましい体型となります。
続いては実際にBCSの評価方法についてご説明します。
まずは飼い犬を横および上から観察します。横から見て肋骨が浮かび上がっているか、腹部が足に向かって吊り上がっているかを確認します。上からの観察ではくびれを確認し、肋骨以降の腰の部分はくびれをチェックします。
次に飼い犬の全身を触り、肋骨は触れるか、脂肪の層は厚いかを確認します。ここまで確認ができたら飼い犬の体型を以下のスコアに当てはめ、肥満度をチェックして下さい。
この評価は自宅で簡単に行うことができます。もし飼い犬がBCS3以外である場合は、ご飯の量を調整して体型をコントロールしましょう。
チワワは生まれつき骨が細く関節が緩い個体が多いです。肥満になると余分な重みにより負荷が掛かるため、骨の疾患を招くこともあります。それらを未然に防止するため、体重だけでなく日頃から飼い犬の体型を観察しましょう。
また生後3ヶ月のチワワの体格は体重同様、一様ではありません。4本脚で立った時の地面から背中までの長さを体高と呼びます。チワワの成犬はその体高が15~20cmとされていますが、体高にも個体差があります。
チワワに限らず犬が成長する過程においてはまずは縦が大きくなり、その後に幅が大きくなるため、同じ月齢であっても時期によっては身体が大きくほっそりした犬と、小さく丸みを帯びた犬がいます。
人間同様に犬の成長には個体差があるため、他のチワワと比べて大きいもしくは小さい場合であっても問題があるとは限りません。重要なことは、飼い犬の体型をその体に適した状態でキープし続けることです。
生後3ヶ月のチワワには食事を1日3回、朝昼夕に与えましょう。この時期のチワワは消化器官が十分に発達していないため、一度に多くの食事を与えると消化不良を起こしてしまいます。
成犬であれば1日2回の食事で問題ありませんが、生後6ヶ月頃までは1回の食事量を調節しながら1日3回を目安に与えましょう。また1日3回の食事でも、下痢や嘔吐が見られる場合は回数を増やして下さい。
前述の通り犬の成長には個体差があるため、他の同月齢のチワワが問題無く食べられる量であっても、体調を崩してしまう場合があります。
また食事の量は、市販のドッグフードに記載されている給餌量を超えてはいけません。フードのパッケージには体重に応じて給餌量が記載されていますが、記載された食事量を与えても太り過ぎてしまうチワワがいます。
フードのパッケージに記載されている給餌量は目安と捉え、飼い犬の体型や体格によって給餌量を調整しましょう。
また生後3ヶ月のチワワに限らず、犬には必ず総合栄養食と表示されたドッグフードを与えて下さい。総合栄養食には犬が必要とする栄養素が全て含まれており、それはAAFCO(アフコ)という米国飼料検査官協会に認可されています。
最近ではスーパーやドラッグストア等で様々なドッグフードが販売されていますが、中には総合栄養食ではなく、犬の嗜好性を高めることを目的とした副食というフードも存在します。
それらのドッグフードは総合栄養食と併用することを前提としており、犬に副食を与え続けると必要な栄養素が不足して病気のリスクを高めます。総合栄養食はフードのパッケージに必ず表示されているので確認しましょう。
生後3ヶ月のチワワはスポンジの様に何でも吸収するため、人に慣れさせたりしつけをしたりするには最適な時期です。好奇心が警戒心を上回っているため、見知らぬ人や動物に近付こうとするのもこの時期です。
犬には社会化期と呼ばれる時期が存在し、これは子犬が共に暮らす動物や人間との適切な社会行動を学習するための期間です。社会化期のピークは6~8週齢といわれていますが、生後3ヶ月程度まで続くことが多いです。
しかしチワワがこの時期に間違った覚え方をしてしまうと、噛んだり吠えたりする等の悪い癖が付くことがあります。生後6ヶ月頃になると反抗期を迎えるチワワもいるため、それまでにしつけを完了させることが望ましいです。
またこの時期は好奇心や歯が生える痒みから、相手を問わずに噛むことがあります。小さなチワワが噛んでも可愛いと思えますが、飼い犬が噛んだら飼い主さんは無視をして下さい。
チワワはとても賢い犬種のため、遊んでいる最中に突然遊びを止められたり、突然無視をされたりすると疑問に思います。そして無視を繰り返されることで、飼い犬は噛んだら構ってもらえなくなることを学習します。
また社会化期は感受性が非常に豊かであるため、あまり無視をし過ぎると飼い主さんからの愛情が感じられず、更に問題行動を起こすことがあります。そのため無視をする時間は30分程度が効果的です。
無視というのはあくまでもしつけのための行動であるため、飼い犬が飼い主さんを噛まない時は普段通りに接して下さい。
筆者が飼育しているチワワは生後3ヶ月の頃、悪さをして無視をされると人間の膝へ強引に乗り、激しくアピールをしていました。チワワは陽気な性格のため、このような行動が度々見られます。
この場合でも飼い主さんから折れず、冷静にチワワを膝から降ろして無視をしましょう。繰り返し行うことでチワワは理解します。チワワをしつける場合はチワワ特有の明るく楽しい性格に翻弄されないように注意しましょう。
一般的な子犬は1日約18時間の睡眠が必要といわれています。但し、人間と違って眠りが浅いので、起きては寝ての行動を繰り返します。
生後3ヶ月のチワワは好奇心が非常に旺盛のため、部屋中を走り回ったり散歩中に色々なものに興味を示して近付いたりします。そのため非常にエネルギーを使い、その分睡眠は長い時間を必要とします。
また生後3ヶ月はしつけを始めることが多い時期のため、睡眠時間は記憶を整理するためにも活用されます。
そのため飼い犬がよく眠れるように、飼い主さんはなるべく飼い犬を起こさず、ベッドを静かな場所に置いたり空調を調節したりする等、チワワにとって快適な環境を整えてあげましょう。
生後3ヶ月のチワワにおやつを与えることは望ましくありません。生後3ヶ月は育ち盛りの時期であるため、成長に必要な栄養をしっかり摂る必要があります。
犬用のおやつは嗜好性が高いものの栄養が偏っている場合が多いため、犬に与えると喜んで食べてくれます。しかし主食である総合栄養食のドッグフードを食べなくなるため、栄養不足になりがちです。
そのためチワワにおやつを与える場合は、成犬の仲間入りをする生後10ヶ月以降が望ましいです。とはいえ、生後3ヶ月のチワワにおやつを与えても良い場合もあります。それはしつけのご褒美としておやつを用いる場合です。
生後3ヶ月はしつけに適した時期であり、おやつを用いたしつけは大変効果があるためおすすめです。
お手やお座り等の芸ができた時や粗相を度々するチワワが所定の位置で用を足せた時等におやつを与えると、飼い犬はそのおやつが欲しくて学習能力が高くなります。
但し、与えるおやつは最小限にしましょう。前述の通り、おやつは栄養に偏りがあるため身体が成長している時期に食べ続けることは不健康です。
また生後3ヶ月のチワワに与えるおやつは脂質や塩分が少なく、高タンパクのものを与えて下さい。将来、糖尿病や肝硬変のリスクを高める要因となる上、骨が弱いチワワの体重が増加した場合、関節への負荷が大きくなります。
添加物が多く含まれたジャーキーや脂質が多いチーズ等は生後3ヶ月のチワワにダメージを与えるため注意しましょう。以下では、生後3ヶ月のチワワにおすすめのおやつを2つご紹介するので、おやつ選びの参考にして下さい。
参考:https://www.pochi.co.jp/item/32209.html
商品名の通り、茹でたささみです。ささみだけではリンを過剰に摂取してしまう場合があるため、この商品では犬が不足しがちなカルシウムとのバランスを整えて製造されています。
忙しくてささみを茹でてあげられない日や外出時のおやつとしてもおすすめです。
参考:https://www.pochi.co.jp/item/BBD0400010.html
この商品はカンガルーの赤身肉を使用したフリーズドライのおやつです。100%オーストラリア産の赤身肉で、添加物を一切使用していないため、子犬にも安心して与えることができます。
実際に筆者の飼い犬のチワワに与えたところ、小躍りをして喜んでいました。1袋当たり1,350円(税抜)で内容量は40gのため決してお安くはありませんが、特別な日やご褒美におすすめです。
生後3ヶ月のチワワに限らず、飼い犬におやつを与える場合は市販のものだけでなく、栄養価の高い茹でたささみや焼いた鮭等も喜んで食べてくれるので、時間にゆとりがある日は作って与えることをおすすめします。
チワワは骨が細く骨の疾患を起こしやすい犬種です。骨が折れやすかったり膝関節が外れやすかったりする等、生まれつき骨に問題を抱えている場合も多くあります。そのため骨を支える靭帯や筋肉の役割が大変重要です。
チワワは一般的に室内犬として飼育をされていますが、運動をしないと筋肉が次第に衰えていき、その結果として骨に負荷を掛けてしまいます。そのため運動をする時間は必ず毎日設けましょう。
とはいえ運動量はさほど必要ではないため、飼い主さんが室内で30分~1時間程度、遊んであげれば十分です。但し、フローリングの場合は走った時に滑るため、関節にダメージを与えてしまいます。
動物病院で飼い犬が生まれつき膝関節や股関節等が緩い、と言われたことがある場合は特に気を付けましょう。フローリングの上に滑りにくいマットや絨毯を敷いて対策を取ることをおすすめします。
また生後3ヶ月のチワワを散歩ヘ連れて行く場合はキャリーバッグに入れ、地面を歩かせることは控えましょう。この時期のチワワは免疫力が乏しいため、3回目の混合ワクチンを摂取し終えてから連れ出すことが望ましいです。
散歩は運動だけではなく、日光浴や外界との触れ合いの場でもありますが、心身が成犬へと成長し始める生後6ヶ月以降が適切です。ストレス発散の効果もあるため、もう少し成長したら、週に2~3回は散歩に行きましょう。
生後3ヶ月は健康管理が非常に重要な時期です。飼い犬が肥満や発育不良になることが無いように食事や運動管理を徹底しましょう。
また生後3ヶ月のチワワはしつけに適しており、この時期に正しくしつけることで反抗期を迎えにくくなります。そのため生後3ヶ月という短い時期を有意義に過ごさせましょう。