作成日:
🦷アニホック動物病院グループでは、お得なデンタルキャンペーンを実施しています!詳細はこちら
自宅でのデンタルケアは、ペットの口腔内を健康に保つための第一歩です。
・歯磨きの基本
ペットの歯磨きは、専用の道具を使用することが基本です。人間用の歯ブラシや歯磨き粉は、ペットの口内や消化器官に悪影響を与える可能性があるため、使用しないでください。
ペット専用歯ブラシ:犬や猫用の柔らかい歯ブラシを選びましょう。指サックタイプのものもあり、初心者には使いやすいです。
ペット用歯磨き粉:チキン味やミント味など、ペットが好むフレーバーのものを選びます。誤飲しても安全な成分で作られています。
初めて歯磨きを行う際は、ペットがストレスを感じないよう、段階的に慣れさせることが重要です。
口元に触れる練習:指で口元を優しく触り、慣れてもらいます。好物のトリーツを使うとスムーズに進みます。
歯磨き粉に慣らす:歯磨き粉を少量指に乗せ、ペットに舐めさせてみます。これで歯磨き粉の味を気に入ってもらうことができます。
歯ブラシを導入:最初は前歯や犬歯など、触れやすい部分から始め、少しずつ奥歯に移ります。
歯磨きを嫌がるペットには、以下の代替方法を検討してみてください。
デンタルガム:噛むことで歯垢を落とす効果があるガムです。噛む時間が長いほど効果的ですが、ペットに合った硬さを選ぶことが重要です。
デンタルスプレー:口内にスプレーするだけで歯垢の蓄積を抑えることができる製品です。歯磨きを嫌がるペットに最適で、使いやすいのが特徴です。
デンタルケアフード:歯垢がつきにくい特殊な形状や成分を持つペット用フードを与えることで、日常的にデンタルケアを行えます。この方法は、特に忙しい飼い主におすすめです。
ウォーターベースのデンタルケア:ペットの飲み水に添加するタイプのケア用品もあります。無味無臭の製品が多いため、ペットが気づかずに摂取してくれます。
自宅ケアだけでは完全に歯周病や歯石の蓄積を防ぐことはできません。ここでは、なぜ獣医師のケアが必要なのか、その理由をお伝えいたします。
・自宅ケアで届かない箇所のリスク
ペットの奥歯や歯茎と歯の隙間などは、自宅でのケアでは十分に手が届きません。特に歯石は固く、家庭用の道具では除去が難しいため、放置すると歯周病の原因になります。
・歯周病の初期症状の発見
ペットの歯周病の初期段階では、見た目では症状が分かりづらいことがあります。獣医師による定期的な歯科検診を受けることで、早期に問題を発見・対処することが可能です。
・全身麻酔によるスケーリングの必要性
歯石が多く溜まっている場合、全身麻酔を使用してスケーリングを行う必要があります。この処置により、歯石や歯垢を完全に取り除き、歯茎を健康な状態に戻すことができます。
※全身麻酔の安全性について
多くの飼い主が全身麻酔に対して不安を抱きますが、近年の動物医療の進歩により、安全性が高まっています。適切な検査を行い、ペットの体調を見極めた上で処置を行うため、安心して任せられます。
ペットの歯磨きを長く続けるためには、飼い主とペット双方がストレスを感じず、ポジティブな体験にすることが重要です。
・ポジティブな体験を作る
歯磨きの後にはトリーツや褒め言葉を与える。
短時間で終わらせる(最初は10秒でもOK)。
1日1回、決まった時間に行う(ルーチン化することでペットが慣れやすくなります)。
・ペットの性格に合わせた方法を選ぶ
歯磨きを嫌がるペットには、無理に歯ブラシを使用せず、デンタルガムやスプレーで代替する。
穏やかな性格のペットには、ゆっくり時間をかけて口腔ケアを行う。
定期的な歯科検診は、ペットの歯の健康を守るための最善の方法です。
・検診の頻度
一般的には半年に1回の検診が推奨されています。ただし、以下のような場合は頻度を高めることが必要です。
- 高齢のペット
- すでに歯周病が進行している場合
- 口臭や食欲不振など、歯や歯茎に異常が見られる場合
・費用の目安
- 簡易検診:1,000円程度
- 歯石除去(スケーリング):20,000~50,000円(全身麻酔費用込み)
費用は動物病院によって異なるため、事前に見積もりを確認しましょう。
ペットの歯磨きは、健康寿命を延ばすための重要な習慣です。自宅でのケアを徹底し、さらに定期的な獣医師の歯科検診を併用することで、ペットが長く健康で幸せな生活を送る手助けができます。
この記事で紹介した方法を参考に、今日からぜひデンタルケアを始めてみてください。ペットの笑顔を守る第一歩を踏み出しましょう!
🦷アニホック動物病院グループでは、お得なデンタルキャンペーンを実施しています!詳細はこちら この機会にぜひご利用ください。
コラム監修:アニホック動物病院グループ総獣医師長 獣医師 藤野 洋