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猫を飼ってみてわかるのは、その排便の臭さ。オシッコもウンチも特有な臭いがします。
それでも、この臭いは健康のバロメータ。この匂いがない日は、真面目に心配しないといけません。
ウンチの状態で健康チェックをするのは、人間だって猫だって同じです。猫の場合は、適当な水分を含んでいるけれどもコロッとしていてつやがあり、拾い上げた時に猫砂が付かないくらいの状態の物が良いウンチ。個体差はありますが、大きさは人差し指程度で、一日に1~2回出ていれば大丈夫。猫の日々の排便の状態をよく見て知っているのは、毎日お世話をしている飼い主さんだからこそですね。
それが、トイレで踏ん張っている様子なのにほとんど出ていない、出そうとしている様子なのに出すことができない、また、何度もトイレに行く、苦しそうにする、食欲がない、吐くなどいつもと違う様子が見られるようだと、ちょっと心配になりますよね。
便秘かなぁ?人も便秘するのだから、猫だって・・・。でも、便秘ぐらい大したことないか、と軽く思わないでください。便秘だって度を過ぎると大変なことに!ただの体調不良を通り越して、病気が関係していることだってあります。それは、人間も猫も同じです。
病気以外で、生活習慣から便秘になるときがあります。その原因としては急激な環境変化に伴うストレス、食べているフードの質や量の変化や水分不足が考えられます。また、オスメス関係なく、肥満や高齢の場合にも便秘になる傾向があります。思い当たることがあれば、まずはそれを取り除くようにサポートしてあげてください。
病気で便秘になるときは、突発性巨大結腸、腸閉そく、神経や筋肉の狭窄、腎不全、子宮癌、肛門腺腫瘍、毛玉症などが原因としてあげられます。生活習慣で思い当たらない場合は、病気も疑ってみてください。また、病気でなくとも、異物の飲み込みということもあります。毛玉と同様、たいていは吐くか便と一緒に出てきますが、腸の中に留まることもよくあることです。そのような時は、迷わず動物病院で診てもらいましょう。
便秘になると、肛門の入り口に固い便がつまり、それが蓋のようになって排便できない苦しい状態になります。おなかをマッサージするとか、肛門近くで固まっている便を掻き出すとか、また、浣腸をする方法もあります。もし、ご自分でされるなら一度は病院で相談をして、その方法を教えてもらってからにしましょう。慣れていないと腸壁を傷つけたり、酷いときには腸壁に穴をあけたりしかねません。
詰まりの解消法として、猫に与えると下痢をするといわれている、猫用ではない市販の牛乳を少しずつ飲ませるいう方法があります。人の場合、冷たい牛乳を飲むと腸を刺激して効くと言われていますが、高齢の猫の場合は室温に戻したほうがいいでしょう。小さじ1杯から始めて、少しずつ増やして与えてみてください。今まで飲む習慣がなくても、牛乳を飲んでくれる猫は意外と多いようです。
また、人の便秘の解消にも良いとされているオリーブオイルを、小さじ1杯ほど食事に混ぜて与えるのも効果があるようです。
便秘にならないような生活を心がけるようにします。ストレスの解消や運動不足は必ず取り組んでください。肥満の猫は、まず肥満を解消することから始めましょう。肥満は多くの病気につながっていきます。
高齢の猫の場合は、消化の良いフードと水分を十分にとらせることが大切です。フードを水やスープなどでふやかして与えるなど、夏は特に水分を多めに取らせる工夫をしてください。
猫は肉食なので食物繊維を消化する酵素は持ってはいませんが、猫草を食べることからもわかるように、消化されない食物繊維がお腹の掃除に役立っています。もし食べてくれるのなら、猫草も便秘予防には効果があります。ただ、吐くようならやめてくださいね。
消化器サポートの表示があるドライフードは食物繊維を多く含んでいますので、便秘解消に試してみるのもいいでしょう。また、消化器サポートと表示がなくても、フードの成分表をみて食物繊維を多く含んだフードがあれば与えてみてください。毛玉ケアでも効果はあるようです。
全般的にウエットフードは食物繊維が少ないので、ドライフードも与えるようにしてください。
フードを代えるだけでも便秘が解消されるので、様子を見ながらいろいろな種類のフードを試して、それぞれの猫に合ったものを探してみましょう。老猫の場合は、普段からおなかのマッサージをするとか、便秘に効くツボもあるのでその周辺をマッサージしてあげるのも効果があるようです。
たかが便秘、されど便秘。便秘も実は万病のもと。腸が快適なら健康でいられるのは人間も猫も同じです。猫の便秘のサポートをしながら、飼い主さんも便秘には気をつけてくださいね。快腸は健康のバロメータ!猫も人も快腸に暮らしましょう!