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犬のお腹の中に、寄生虫がいたら、どうしますか?
突然うんちとともに寄生虫が出てきて、びっくりしてしまう飼い主さんもいます。
犬に、内部寄生虫が寄生することは、珍しいことではありません。
犬の内部寄生虫には、どのような種類があるのか、紹介します。
目次
5~20cmの細長い線虫です。イヌ回虫は、犬の小腸に寄生して、犬が食べた食べ物を採食します。
成犬の犬ですと、あまり症状はみられませんが、仔犬の犬ですと、栄養が回虫にとられてしまい、栄養失調、成長不良、貧血などを起こします。
咽頭のあたりにいる回虫を吐き出したり、うんちとともに、出てくることもあります。
うんちとともに、卵が出てくることもあり、それを触ってしまうと、よく手を洗わないと人にも感染してしまいます。
人では幼虫が内臓や目に障害を与えることがあります。
イヌ鉤虫8~20mmの線虫で、回虫と同じく小腸に寄生します。こちらは、妊娠中の犬ですと、胎盤を通して、お腹の赤ちゃんにもらう感染してしまいますし、母乳からも感染してしまいます。
鉤虫は、食べ物ではなく犬の血液を吸います。
若い犬では、栄養失調、衰弱、貧血、粘血便、腹痛などの症状がみられます。
鉤虫も、人に感染することもあります。
イヌ鞭虫4~7cmほどの線虫で、犬の盲腸に寄生します。盲腸の壁を食べて、盲腸壁を破壊してしまいます。
若い犬では、栄養失調、衰弱、貧血、粘血便、腹痛などの症状がみられます。
鉤虫も、人に感染することもあります。
ショックを起こしてしまう、犬もいます。
イヌ条虫(うりざね条虫)50cm以上の長い、サナダムシの仲間です。
犬の小腸き寄生して、組織を破壊します。
虫の体の一部がちぎれ、片節の状態でうんちとともに出てくることがあります。
こちらは、米粒のようなものなので、うんちに混ざっていたら、素手で触らないように気をつけましょう。
マンソン裂頭条虫こちらも、サナダムシの仲間です。
犬の小腸に寄生します。
マンソン裂頭条虫は、幼虫が寄生している、は虫類や、小動物を食べてしまうことにより、感染します。
トリコモナス犬の大腸に寄生します。
ほとんどが無症状で、若い犬だと、血便がみられることがあります。
コクシジウム犬の小腸に寄生します。コクシジウムは、小腸壁の細胞を破壊します。
下痢や脱水、血便などの症状がみられます。
ジアルジア犬の小腸に寄生して、消化産物を摂取します。無症状の場合が多いですが、消化不良や、血便がみられることがあります。こちらも、人に感染します。
まず、気をつけることは、犬を飼うことになったら、すぐうんちを動物病院へ持って行き、卵などがいないかを、検査してもらいます。
寄生虫がいるかだけでなく、異常な細菌がいないかなども、検査することができます。
これから、寄生虫を予防したいということであれば、フィラリアの予防薬の種類を変えることです。
回虫や鞭虫、鉤虫を駆除する効果もあるフィラリアの予防薬も出ています。そちらを定期的に投与していれば、内部寄生虫の予防もできるでしょう。
うんちに、回虫、片節などを発見したら、素手では触らず、袋に入れて、動物病院へ持って行きましょう。その時に犬も連れていってあげます。
飲ませる薬を処方するのに、体重が何キロかを測定するのが必要だからです。
二頭以上飼っているのであれば、他の犬にも既に感染している可能性があります。全員のうんちを検査してもらいましょう。
犬の内部寄生虫は、人にもうつるものがほとんどです。特に小さなお子さんがいるお家は、しっかりと予防してあげたいですね。 まずは、うんちの検査をしてもらうことが大切です。