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犬がかかる病気は、神経系疾患、消化器系疾患、循環器系疾患、内分泌系疾患など、種類はさまざまです。こちらでは、大型犬に多くみられる病気を紹介します。
目次
生後一年以内に発症することが多く、遺伝的なものや、カルシウムの過剰摂取や、体重増加が原因と言われています。
急速に大きく成長する大型犬に多くみられ、股関節の発育不全や、大腿骨の変形が起こります。
ほとんどは、両側の股関節とも発症することが多く、歩く時に腰が左右に振れたり、歩幅が小さいという症状がみられます。
他には、うまく座ることが出来ずに、横座りになってしまったり、うさぎ跳びのように走ったり、ジャンプや階段の昇り降りを嫌がるようになったりします。
重症になると、大腿骨が脱臼した状態から、元の位置に戻らなくなってしまうこともあり、股関節脱臼をおこしてしまいます。
ゴールデン レトリーバー、ラブラドール レトリーバー、バーニーズ マウンテン ドッグなどの大型犬に多くみられます。
心臓の心筋が弱くなり薄くなってしまい、十分に収縮できず、心室腔が拡大してしまう病気です。
タウリンが欠乏していたり、甲状腺機能亢進症や、遺伝的なものが原因で発症します。
元気が無くなったり、食欲の低下、呼吸数の増加、咳、腹水などもみられます。
初期症状に気付きにくいこともあり、突然死してしまう場合もあります。
タウリンが欠乏しても、なりやすいので、タウリンが含まれているフードを選んであげましょう。
ドーベルマン、グレート デーンなどの大型犬に多くみられます。
胃捻転は、胃がねじれてしまい、ショック状態になってしまい、短時間で死亡してしまう、とても危険な病気です。
ごはんをたくさん食べた後に、すぐに運動してしまうと、勢いよく胃がゆれて、ねじれてしまうことで起こります。
遺伝的なものや胃下垂が原因で起こることもあります。
90度から180度回転してしまう軽度のものから、360度回転してしまう重度のものまであります。
胃の入り口、出口が塞がれると、胃の中にガスが充満して胃が膨満します。
その後激しい痛みに襲われ、脾臓が腫大し、嘔吐や粘膜蒼白、血圧の低下が起こります。
数時間ほど放置してしまうと、そのまま死亡してしまうので、緊急の処置が必要になります。
胃捻転になりやすい犬種の犬は、食後2時間ほどは激しい運動をさせないことが予防に繋がります。
他には、ごはんを1日を1回ではなく数回に分ける、水を一度に大量に飲ませない、早食いをさせないなどが予防になります。
シェパード、ドーベルマン、セントバーナードなどの、胸の深い大型犬に多くみられます。
後ろ足の膝の関節に、前十字靭帯という靭帯があります。大腿骨と脛骨を繋いでいる靭帯です。
老化や肥満、外傷などにより、膝に負担がかかると、断裂してしまいます。
こちらは、若い大型犬にもよくみられますが、肥満の小型犬にも多くみられます。
突然、後ろ足を床につかなくなったり、痛がります。膝関節の内側に腫れがみられることもあります。
しかし、痛みは3日くらいでなくなっていくことが多いです。
慢性化すると、激しく遊んだあとに、また後ろ足を挙げたまま歩いたり、繰り返すようになります。
10キロ以下の小さな犬種は、安静にするか手術を行いますが、中型犬以上は、手術をするをすることがおおいです。
肥満が原因で発症することも多いので、しっかりと体重管理してあげることが大切です。
ラブラドール レトリーバー、ゴールデン レトリーバー、ロットワイラーなどの大型犬や、肥満の小型犬に多くみられます。
腸閉塞は、大型犬に限らず、小型犬にも見られますが、大型犬は、ボールや靴下などを簡単に飲み込んでしまうことが出来ます。
ボールや靴下が、胃まで入ったとしても、腸で止まってしまい、腸を塞いでしまいます。
元気がなくなり、食欲不振や嘔吐、脱水がみられ衰弱していきます。
異物が腸までいってしまうと、外科的な処置が必要になります。
大型犬の異物の飲み込みには、十分に気をつけてあげましょう。
大型犬に多くみられる、主な病気を紹介しました。
犬種別にかかりやすい病気は、もっと多くの病気があります。
かかりやすい犬種だからといって、必ずかかるわけではありませんが、大型犬の犬は、体重管理には気をつけて、適度な運動をさせてあげましょう。
定期的な健康診断も、とても大切です。