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犬のしつけグッズとして販売されているものに、犬の首輪に電流を流すことで、無駄吠えを防止してくれるものがあります。
犬が吠えたら、トランシーバーのようなもので電流を流すものもあれば、犬が吠えると振動を自動で感知し電流が流れるものもあります。電流を流すことで恐怖を覚えさせ、無駄吠えを止めさせるという仕組みです。
無駄吠えで悩んでいる飼い主さんにとっては、とても便利なしつけグッズとも言えるかもしれません。
とても便利なしつけグッズに感じますが、果たして電流が流れることに危険は伴わないのでしょうか。
電流が流れる首輪は、実際に近くのペットショップやホームセンター、インターネット等でも販売されているため安全性はあるものと考えてしまいがちです。しかし、犬の首輪に電流を流すことにより、犬は大きなストレスを感じやすくなります。
なぜなら、電気ショックによりストレスを感じた犬は、脱毛・神経過敏などの症状が出てしまい、しつけで行ったつもりが、逆に犬を情緒不安定にさせるという結果に繋がりかねないからです。
また、しつけで行うものとはいえ、痛い・辛い・怖いといった感情を抱かせてしまっては、飼い主さんとの信頼関係が崩れる原因にもなります。それにより、今まで出来ていたことが出来なくなったり、飼い主さんを怖がってしまい、時に攻撃的になってしまう可能性もあります。
こうした点を踏まえて、犬に電流が流れる首輪をつけることは、危険性があると考えたほうがよいです。
実際に、ペット先進国である諸外国では、こうした首輪は動物愛護法の観点から使用禁止となっていることが多いです。ただし、日本はペット後進国であるため現在は使用が許可されているのです。
無駄吠えは、人間社会で生活する上で犬の問題行動のひとつとして捉えられますが、そもそも犬は吠える生き物なので問題行動ではないのです。
そのため、無駄吠えを防止しようと考えている場合は、こうした首輪を使用するのではなく何が原因で吠えるのかを考え、その原因を取り除いてあげることが必要です。
道具に頼り犬に嫌な思いをさせるのではなく、根気強く無駄吠えしないようにしつけていくことで、お互いの信頼関係も深まり、色々なしつけが円滑に進むようになります。