作成日: 更新日:
目次
アレルギーなどの心配がなければ、チワワに梨を食べさせて問題ありません。梨は約90%が水分です。水分補給にも良いですね。
梨に含まれている代表的な栄養素や働きなどをご紹介します。
カリウムには利尿作用があります。体内の塩分を排出する働きがあるので、血圧を維持して体内の水分量を調整してくれます。その結果、代謝が良くなります。
アスパラギン酸はアスパラから発見された物質で、アミノ酸の一種です。タンパク質の代謝を助けエネルギーを産出してくれます。
ソルビトールは果糖の一種であり、整腸作用があります。他の糖類に比べて低カロリーで虫歯になりにくいと言われています。多く摂りすぎると下痢をしてしまうこともあるので注意が必要です。
他には便通を良くする食物繊維や、ポリフェノール、クエン酸などが含まれています。これらの物質はチワワに与えても、体に毒となる心配はありません。
水分を多く含む梨は熱中症対策にも有効です。和梨と洋梨がありますが、栄養素に大きな違いはありません。洋梨の方が食物繊維を多く含んでいます。
どちらもチワワに与えて問題ないでしょう。
初めて与える時には極少量にしましょう。アレルギーの有無がわからないので、与えた後のチワワの様子に注意してあげてください。
梨に限らず、新しい物を与えた時にはアレルギーへの注意が必要です。代表的な症状としては、目の充血、嘔吐、下痢、体を痒がる、じんましんなどがあります。
また、口の周りや舌が青くなるチアノーゼやぐったりするなどの様子が見られたら、すぐに動物病院を受診しましょう。
与えた後の様子を確認する為にも、初めて与えるときは様子を見る為の時間が取れて、体調不良を起こしてしまったら、動物病院を受診できるタイミングが良いですね。
受診時には与えた時間や量などを報告できるように、与える時にメモなどを残しておきましょう。
皮には農薬などが残留している危険があるので、与える時には皮を剥いてあげてください。チワワは超小型犬種なので、口や顎も小さいです。
喉に詰まらせたりしないよう、小さくカットして与えましょう。すりおろしてあげるのも良いですね。
種の誤飲もとても危険です。胃や腸に残ってしまうと嘔吐や下痢、腸閉塞などを起こしてしまう可能性もあるので、種もしっかり取り除いてあげてください。
梨、りんご、桃、梅などの種にはシアン発生性配糖体と呼ばれる物質が含まれています。過剰な摂取は血中酸素が欠乏してしまう恐れがあります。
水分も多く、栄養も含まれている梨ですが、主食の代わりになるわけではありません。主食に添えてあげたり、おやつとして与えます。
1日に与える食事量の10%程度を目安にすると良いと思います。与えすぎてしまうと梨に含まれる糖分やカリウムの影響で肥満や腎臓病の恐れもあります。適量を美味しく食べさせてあげることが大切です。
チワワが梨を食べる事で得られるメリットは以下の通りです。
栄養素の働きとしては以上ですが、優しい甘みで水分も補給もできる梨はチワワも美味しく喜んでくれると思います。
どんな食材でも適量であることが大切です。注意点をまとめてみました。
チワワはとても体が小さいので、人間が少しと感じる量でもチワワにとっては、摂り過ぎとなってしまう場合もあります。回数や量には十分注意をしましょう。
梨は与えても大丈夫とわかりましたが、他にチワワに与えても大丈夫な果物と与えてはいけない果物を調べてみました。
何種類かの与えていい果物をご紹介します。
バナナはカリウムと食物繊維が豊富な果物です。整腸作用があります。与えるときは皮をむいて与えましょう。そのままでも加熱しても食べられます。
リンゴも食物繊維が豊富な果物なので、整腸作用が期待できます。与える時には皮を剥き、芯や種を取り除いてあげましょう。
固い芯は喉や消化器官に詰まらせる危険があります。果肉は細かく刻むかすりおろして与えてください。
みかんはビタミンCが豊富です。みかんが大好きなチワワも多いようです。消化不良を起こすといけないので、薄皮まできれいに取り除いて与えましょう。果肉部分を少しずつで十分です。
絶対に与えてはいけない果物と与えるときに注意が必要な果物があります。
ブドウやレーズンは、チワワが食べると、嘔吐や下痢から始まって中毒症状を起こし、急性腎不全となってしまう恐れがあります。
急性腎不全を起こしてしまうと、尿の生成ができなくなってしまいます。そして尿毒症により死亡してしまう子もいます。
個体差はありますが、チワワの体はとても小さいので、ほんの少しの量でも命に関わる危険があります。チワワにはブドウやレーズンは決して与えないでください。
人間の食べているレーズンパンなど、レーズンを含む食材も与えてはいけません。
これらの果物の危険は種です。チワワが桃やサクランボを食べて中毒症状を起こすことはありませんが、種を喉に詰まらせたり、消化器官を詰まらせてしまう危険のある果物です。
チワワは体が小さいため、サクランボの種のような小さな種でも詰まってしまう恐れがあります。気管などに詰まらせて窒息してしまったり、緊急の手術が必要になる事もあります。その結果、命を落としてしまう子もいるのです。
サクランボなどは、ついそのまま与えてしまいそうですが、しっかり実をほぐして種を取り除いて小さく刻んで与えましょう。
缶詰フルーツは糖分が多いため、チワワに与えるのには向きません。甘いシロップには砂糖が大量に使われています。
糖分の過剰摂取は肥満につながり、他の健康トラブルの原因ともなります。缶詰は与えないようにしましょう。
チワワは世界的に公認された最小の犬種です。体重はジャパンケンネルクラブでは体重3kg以下とされていますが、身体の大きさには多少の個体差があるようです。一般的に1~3kgの範囲内です。
小さい体に似合わず、食欲旺盛な事でも知られています。その為、チワワが欲するだけ食事を与えてしまうと肥満の原因となってしまうので注意が必要です。ぽっちゃりした姿は可愛いのですが、肥満は心臓などの内臓への負担となります。
チワワは体が小さいため、肥満になってしまうと足や関節への負担も大きくなります。また、呼吸器や循環器疾患のリスクも増します。肥満は絶対に避けましょう。
果物を与える事に問題はなくとも、栄養が偏らないように量を計って与えてあげましょう。また、歯のトラブルもチワワの健康に影響します。
果物には糖分も含まれているため、与えた後のデンタルケアもしっかりしてあげたいですね。
歯石や歯垢が溜まってくると口の臭いでわかります。普段からチワワの口臭をチェックしましょう。また口臭の原因は歯だけではなく、食べたもののガスが溜まっている事もあります。
口臭と同じように、便臭も健康のチェックに役立ちます。下痢をしたりしていなくても、いつもと違う便の臭いは腸内環境の悪化や健康を害している可能性もあります。また、ストレスでも便臭が悪くなる場合があります。
普段からチワワの口臭や便臭をチェックするようにしてあげてください。
異常を感じたら動物病院で受診しましょう。歯石や歯垢は毎日のブラッシングで付着しないように気を付けていないと、歯周病の原因となります。
麻酔をかけて病院で歯石の除去を受けたり、悪くなってしまった歯を抜く処置をしなければならなくなります。体の小さいチワワには全身麻酔の負担も心配です。少しずつ慣らして歯みがきは習慣にできると良いですね。
チワワの平均寿命は12~20歳と言われています。少しでも長く健康に過ごすためにも与えて良い果物の優れた栄養素を上手に利用しましょう。
与える量に注意は必要ですが、果物は天然のおやつです。体に負担のない与え方でチワワの健康を支えてあげる事ができるように、計画的に与えてください。
普段、与えるフードも幼齢期、成犬期、高齢期と変わっていくように、チワワの健康を見守りながら果物の与え方も変えていく事が大切です。
チワワの消化能力などが年齢に寄って変化してきたら、今までより1回の量を少なくする、歯の状態で刻んでいたものをすりおろして与えるなど、工夫してあげてください。
老齢期を迎えて食欲のない時など、栄養補助として与えることも可能ですが、その際には獣医師と相談しながら与えましょう。