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人が普段おやつやダイエットなどで食べている様々なナッツ類、犬にももちろん食べさせられるものもありますが、基本的にはあまりオススメできません。
というのも、ナッツ自体にも脂質が多く含まれているという点もありますが、中には中毒症症状を引き起こしてしまうものもあるためです。
ではどのようなものが特に食べさせることを控えたいナッツなのか見ていきましょう。
犬にナッツ類を与えることがオススメ出来ない理由について、まずナッツ自体に多くの脂質が含まれているため、与えすぎてしまうと肥満の原因になるという点があります。
また、更に危険な症状として中毒症状を起こし、下痢や嘔吐などの症状が見られる危険性もあるほか、ピスタチオや落花生などは殻を誤って食べてしまった場合「腸閉塞」になってしまう可能性もあります。
殻の誤飲については自分が食べるものの管理をしっかりとしておくことで誤飲のリスクを減らせますが、軽い気持ちで与えたナッツで中毒症状を起こしてしまった場合、苦しむのは愛犬である上、いくら必ず発症するわけでない症状であっても発症しないという可能性は無いとは断言できません。
危険を未然に防ぐことができるのであれば、与える必要が無いといえるものはなるべく与えないようにする方が良いといえます。
犬が食べて症状が起きるといわれているナッツの種類は「マカダミアナッツ」だといわれています。
マカダミアナッツの何で中毒症状が出ているのか詳しい原因は解明されていませんが、マカダミアナッツを大量に摂取することで起こり得る症状としては、
などが見られます。
上記のような症状は個体差によるので食べても問題ない犬もいれば、食べてから大体12時間以内に発症してしまう犬もいます。また、ナッツの形状的な特徴から腸に詰まってしまうケースもあるようです。
大体1日~2日で自然に中毒症状が治まり、自然に回復していくことが多いとされています。
危険性についてふれてきましたが、具体的にどの程度食べてしまったら危険なのでしょうか。
上記で紹介した危険性が高いとされる「マカダミアナッツ」の場合、体重1㎏あたり2.2gとされています。
これは体重が3㎏程の小型犬の場合、マカダミアナッツ1粒を2.2gとすると、マカダミアナッツ約3粒ほどで症状が出る計算になります。
他にも代表的なナッツから食べ方や症状などを確認していきましょう。
ナッツ類の中でも犬に与えて最も安全性が高いと考えられるナッツです。
しかし、消化は良くないため、少量であれば良いですが大量に与えると下痢や嘔吐の原因となり、場合によっては膵炎(すいえん)を引き起こすこともあるので注意してください。
また、ピーナッツの皮は消化できないため、必ず皮を向くことと、塩分過剰になるので塩味が付いたピーナッツは与えるのを避けましょう。
カシューナッツも比較的与えても安全と考えられているナッツの一つです。
しかし、与える場合は必ずローストされたものや炒ったものを与えるようにしましょう。生のカシューナッツは犬にとって毒性のある成分が含まれるた注意が必要です。
また、カリウムが豊富に含まれているので、腎臓病やホルモン疾患の犬に与える際には注意が必要となります。
ヘーゼルナッツも犬に対しての毒性がないといわれてるナッツです。
ヘーゼルナッツを与えるうえで注意が必要なことは、サイズで、ほかのナッツに比べて大きいために丸飲みをしてしまうと食道や腸が詰まってしまう可能性があります。与える場合は細かく砕いて与えるようにしましょう。
栗は脂肪分も少なく、消化もそれほど悪くないため、犬に比較的与えやすく、安全なナッツといえます。
とはいえ、与え過ぎると消化不良を起こしたり、糖質が多いので血糖値が上がりやすく肥満の原因にもつながるため、与える量は考えないといけません。
また、栗きんとんなどの加工した栗は糖質が非常に多い為、犬に与えるのはおすすめできません。
栗を与える場合は、加熱して皮を向いた状態の味がついていない栗を与えるようにしましょう。
アーモンドはナッツの中でも消化が悪いので、少量でも食べると下痢をしてしまう犬も少なくはありません。
食べさせてはいけないわけではありませんが、飼い犬の便の調子を観察し、消化不良を起こしそうな様子なら与えない方が良いでしょう。
くるみも消化に悪いナッツの一つです。
また、古いくるみにはカビの毒である「マイコトキシン」が含まれることもあるとの報告もあるため、中毒になるリスクもあります。
特に海外製のくるみや古くなったくるみは犬に与えないようにしましょう。
ジャイアントコーンは成分的にはトウモロコシに近い、ナッツです。
トウモロコシと考えると犬に与えても問題ないものなのではないかと思いがちですが、日本で流通しているジャイアントコーンは既に塩味が付いていることが多く、塩分の過剰摂取になってしまうこともあります。
与えるのは控えた方が良いでしょう。
ピスタチオも消化に悪いため、犬に与えると消化不良を起こすことが多いとされるナッツです。
また、殻は消化できないうえ、腸に詰まると腸閉塞になる危険性があるため、絶対に殻は与えないようにしましょう。
ピーカンはナッツの中でも群を抜いて脂肪分が多いナッツになります。
そのため、カロリーが高く消化もあまりよくないため、犬に与えるのは少々リスクの方が高いといえるナッツでしょう。
松の実は資質とリンが多く、与えすぎると肥満の原因となり、腎臓が弱い犬には負担が大きくなってしまうリスクがあります。
潜在的に腎臓が弱っていることの多い高齢犬には松の実を与えるのはやめた方が良いでしょう。
上記で少し説明をしましたが、大抵は1日~2日で自然に回復していくことが多いとされていますが、動物病院で診てもらう方が安心です。
犬によっては重症化する可能性もありますし、大量に食べてしまった場合、消化の悪いナッツが腸に詰まることで腸閉塞を引き起こしてしまう危険性もあります。
動物病院での治療としては、胃や腸を確認し、食べた直後や量が多かった場合などには催吐処置を行います。その後、吐き気止めや水分補給の点滴をしながら経過を観察することになるのですが、ナッツの中毒症状に対しての特別な解毒剤などは無いため、症状によっては対処療法を施すことになるようです。
これらの処置を行い、糞の中に名ナッツ類が混ざっていることが確認できれば一安心といえます。
いかがでしたでしょうか。
犬が食べられる種類のナッツもいくつか紹介させて頂きましたが、「犬にとって必要な食べ物かどうか」というと、体調不良のリスクを負ってまで食べさせる必要は無いといえる食材でしょう。
絶対に食べさせてはいけないわけではありませんが、真偽はどうあったとしても愛犬の健康な生活を考えると、ナッツ類を与えないようにした方が病気や症状に対して余計な気を遣わなくて済むという点は楽であり安心であるといえます。
大切なペットの健康のためにも、必要な栄養や食べやすい餌を与えるようにしてあげましょう。