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パイボールドとは、白地に1色もしくは2色の班が体に入る柄のことを指します。一般的には白と黒の組み合わせが多いですが、ダックスフンドでは茶色やグレーなどが混ざることも多くあります。
パイボールドはダックスフンドのスタンダードカラーには認められておりませんので、基本的にはミスカラーの部類に入ります。
しかしその見た目の可愛さから愛好家は多く、一部のペットショップやブリーダーなどで繁殖されています。
パイボールドのダックスフンドが生まれたのはごく最近になってからです。それまではダックスフンドにはパイボールドのカラーはいませんでした。
パイボールドのカラーはダックスフンド同士の交配ではなく、テリア種などとの交配によって生まれました。
そのためパイボールドのダックスフンドは、ブリーダーの中でも生粋のダックスフンドではないと考える人も多くいるようです。
ダックスフンドのパイボールドは劣性遺伝です。しかし遺伝的に交配が問題かと言われるとそうではありません。
前述した通り、パイボールドというカラー自体がテリア種などのダックスフンド以外の犬種を交配させ出来たカラーになります。
そのため、その「犬種らしさ」を損なう恐れがあるという事で交配には適さないとされているようです。
さらにパイボールドの交配を繰り返してしまうと、同じダックスフンドのカラーであるダップルとの見分けがつかなくなってしまうと危惧されており、繁殖には適さないという事からスタンダードカラーから外されています。
しかし海外ではパイボールドが認められている国もあります。日本やドイツなどではスタンダードカラーとしては認められていませんが、アメリカなどでは一部のパイボールドはスタンダードカラーとして繁殖もされているようです。
ダックスフンドのダブルタップルというカラーは、パイボールドにとてもよく似ています。
しかしダブルタップルのカラーと大きく異なる点があります。それは白地の部分には色が混ざることは無く、白でない色の部分の輪郭がはっきりしている点です。
また、顔の部分には白地が少なく色味が強く出ることもパイボールドの特徴となっています。
パイボールドのダックスフンドは飼育が禁止されているわけでもなく、希少ではありますがブリーダーやペットショップで販売もされておりますので飼っても問題はありません。
ただなかなか見かけることが少ないカラーになりますので、飼育を希望される場合は近所のペットショップやインターネットで情報を集め、繁殖しているところを探すと良いでしょう。
ダックスフンドは無知な交配をしてしまうと遺伝的に心臓疾患や視覚・聴覚障害などを持った子犬が産まれてしまうことがあるため危険です。
一般的にはダップル同士の交配が一番危険で、約25%の確率で遺伝的疾患を持った子犬が産まれるとされています。
パイボールドのダックスフンドに関しては歴史が浅いためパイボールドの先天的、遺伝的疾患等はまだ認められていませんが、スタンダードカラーとして認められていない以上交配は避けた方が良いでしょう。
またパイボールドだからといって病気になりやすいというわけではありませんが、ダックスフンド特有の病気になることは充分に考えられますので、定期検診等はしっかりと受けましょう。
パイボールドは一般的なペットショップやホームセンターで見かけることはあまりありません。
そのため飼育を希望する場合はダックスフンドのブリーダーやインターネット等で探してみると良いでしょう。
販売されている値段は、親犬のカラーやドックショーでの受賞歴などにより大きく変わってきますが、稀なカラーのため約20~30万円と通常のカラーのダックスフンドに比べて高額になっているようです。
ブリーダーを探す方法は大きく分けて3通りあります。
まずはペットショップなどの販売店に直接聞くことです。販売する際に契約をしているブリーダーがいることが多いため、ダックスフンド専門のブリーダーを紹介してもらうことが出来るか聞いてみましょう。
インターネットで販売されているブリーダーのサイトを見つけることも出来ます。現在はたくさんの情報がインターネット上に載っていますので簡単に探せるでしょう。
しかしインターネットの情報のみで購入を決めることはおすすめしません。
なぜならインターネットで販売しているブリーダーの中には衛生状態が悪かったり、禁止されている交配をしたりしている悪徳ブリーダーが紛れているかもしれないためです。
インターネット上の子犬を購入したいと思った時には、必ず販売しているブリーダーのもとに直接足を運び、ブリーダーの衛生状態や子犬の健康状態を自身の目で確認してから購入しましょう。
そしてダックスフンドの飼育仲間から情報を得ることも出来るでしょう。ダックスフンドは人気犬種のため多数の地域でオフ会などの集まりがあります。
そのようなところに集まる飼い主は知識をたくさん持ち合わせていることが多いため、希少価値のあるパイボールドでも、優良なブリーダーを紹介してもらえることが出来るでしょう。