秋田犬の病気・ケガ・性格を解説

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秋田犬がかかりやすい病気やケガから、性格や体の特徴なども確認していきましょう。

秋田犬の特徴

秋田犬の歴史

秋田犬と書いて「あきたいぬ」と読みます。

21世紀となった今でこそ、秋田犬はどの犬も犬種標準に沿った容姿に整っていますが、これは昭和初期、20世紀になって、純粋な秋田犬の作出と保存運動が起こったことから始まりました。

それ以前の秋田犬は、洋犬やほかの日本犬との雑種化が進んでおり、外見も性格もバラバラだったのです。

そうなった理由は明治時代まで闘犬として使われてきた背景と戦争による犬の供出を回避する目的によるものでした。

秋田犬の祖先となった犬は、この地方に存在した猟師の犬・マタギ犬と考えられています。

江戸時代、秋田県大舘地域の領主佐竹氏により始められた闘犬は、主にマタギ犬を選択交配していました。明治に入るとより強く大きくなるように、土佐犬やジャーマン・シェパード・ドッグ、グレードデンなども交配が進められました。しかし、20世紀初頭の1916年になると、闘犬は日本でも禁止されました。

闘犬の禁止により、秋田犬の存続を危ぶんだ愛好家や研究者などによって新しい秋田犬の標準が探られ、1919年に発令された天然記念物保存法の指定動物となるべく、改良と作出が始まりました。当時の内務省は秋田犬を視察に訪れましたが、雑種の程度が甚だしいとされ、天然記念物登録は見送られていました。

関係者は努力を重ね、ついに1931年には天然記念物秋田犬として登録されることになりました。

やがて始まった戦争が、犬種の保存と改良に暗い影を落とします。

「忠犬ハチ公」が話題になったのは1934年頃のことですが、渋谷駅前の銅像は金属供出のため、わずか数年後に一時、取り壊されることになりました。

また、第二次世界大戦が終わるまで、毛皮で防寒衣料を作るため、軍用犬であったジャーマン・シェパード・ドッグ以外の犬は軍へ供出することとなり、秋田犬も例外ではなく、苦肉の策としてジャーマン・シェパード・ドッグと交配し、時には犬を疎開させるなど、保存のための必死の努力がひそかに行われ続けていました。

終戦後に残っていた純粋な秋田犬は20頭にも満たず、この犬たちを基礎に、21世紀の現代に繋がる秋田犬の作出が改めて行われることとなったのです。

戦争が終わり、日本に入ってきた占領軍や海外との人的交流により、秋田犬は海外にも持ち出され、この頃の秋田犬はジャーマン・シェパード・ドッグとの混血も多くいましたが、、このタイプの秋田犬がアメリカに持ち出されて人気を博したのちに「アメリカン・アキタ」の基礎犬になったとされています。

アメリカン・アキタは秋田犬と異なる発展を遂げ、現在は日本を始め世界でも別の犬種として登録されています。

秋田犬の大きさ・見た目

秋田犬は足が長く腰高でがっしりとした体格をした短毛の大型犬です。まれに「むく毛」と呼ばれる長毛タイプの個体が生まれることがありますが、スタンダードとしては認められていません。

鼻は黒に限りますが、白犬は肉色でも許されるとされています。耳は三角形の厚い立ち耳とされています。

秋田犬は赤、虎(縞目)、白、胡麻と毛色がありますが、白以外の毛色は「裏白」でなければならないとされています。裏白とは、体の下を向いている部分(お腹やあご下など)や手足の先などが白いことを指します。

体高はオス65~67cm、メス57~61cm、体重はオス34~50㎏、メス30~45㎏、平均寿命は10歳~15歳ほどです。

秋田犬の性格

秋田犬は忠誠心が大変厚く、家族には愛情深く保守的ですが、それ以外の人や犬を警戒します。

改良は進んでいるものの、猟犬や闘犬の勇敢で頑固な気質が残る部分も残っているようです。

しかし、きちんとしつければ無駄吠えもほとんどせず、番犬としてもすぐれた能力を持っているので過程で飼うには理想的な犬種ともいえます。

また、感受性が強いため、驚かせたり、不快なことをすると危害を加えられる可能性があります。

秋田犬を飼うときの注意点

秋田犬は有り余る体力を持て余さないだけの十分な運動が必要な犬種です。飼い主との信頼関係を作るためにも、運動欲求を満たしてやる必要があります。1日に1時間以上は散歩に連れていきましょう。

見知らぬ人への警戒心があるため、散歩中は知らない人が触ろうとして安易に手を出さないように、気を付けてあげてください。

猟犬の本能や闘犬の気質を前面に出さないためには、飼い主との十分な信頼関係と訓練が必要です。

力で抑え込もうとして犬に負けたときは、手の付けられないことになりかねないため、子犬の頃からしっかりとしつけを行いコミュニケーションをとりましょう。

秋田犬は秋田原産のため、寒さにはとても強く、最適温度は15~21℃とされています。夏場は外で飼育する場合、直射日光の当たらない風通しの良い場所に犬小屋を置いてあげる必要があります。

秋田犬のしつけで特に意識をしてしつけなくてはならないのは「噛み癖」と「無駄吠え」です。

秋田犬は咬む力が強く、きちんとしつけをしていないと、咬み付かれた際に思ったより深い怪我を負う恐れがあります。

見知らぬ人には特に警戒心が強いのできちんとしつけましょう。

また、秋田犬は比較的声量が大きいとされているため、無駄吠えも無くしていかないといけません。

ご近所づきあいを悪くしないためにもこちらも大切なことです。

日本犬は意外と抜け毛が多い犬種が多く、秋田犬も該当しているため、できれば毎日少なくとも週に2回くらいはブラッシングを行いましょう。

なお、秋田犬は都道府県条例で特定犬種として届け出や飼育管理方法に既定のある地域が多くあります。

飼い始める前に、お住いの保健所や愛護センターの確認をしておきましょう。

記事監修
動物病院病院 総長 藤野 洋

アニホック往診専門動物病院獣医師 藤野 洋

日本大学生物資源科学部(旧農獣医学部)獣医学科卒業。
卒業後、約20年にわたり動物病院でペットの治療に従事。
2007年(株)フジフィールド創業。動物病院とトリミングサロンのドミナント多店舗展開を行い、複数店舗の開業/運営を果たす。

日本大学生物資源科学部(旧農獣医学部)獣医学科卒業。
卒業後、約20年にわたり動物病院でペットの治療に従事。
2007年(株)フジフィールド創業。動物病院とトリミングサロンのドミナント多店舗展開を行い、複数店舗の開業/運営を果たす。

【エデュワードプレス(旧インターズー)】・トリミングサービス成功事例セミナー講師・トリミングサービス成功ガイド監修・Live trim2018 マネージメントセミナー講師 【メディア】・ラジオ調布FM ペットオーナー向け番組MC・多摩テレビ 「わんにゃんMAP」番組パーソナリティ・j:comジモトピ「世田谷・調布・狛江」出演