まだ寝てたいのに、、猫の早起きで困る場合のしつけ対策と原因

猫が早起きで困ってませんか?

飼い主である人間が、まだ寝ていたい時刻である早朝にペットの猫が起きてしまい、

寝ている自分のすぐ近くをうろうろしたり、顔を近づけてくるため、つい起きてしまうことはありませんか。

猫を飼っているならば、多くの方が経験しているのが朝早くに猫に起こされてしまう事です。

どんなに猫が可愛くても、朝の4時頃に起こされてしまっては、その日の仕事に支障が出たりと困ってしまいますよね。

また猫が早朝に起こしにくるときと、同時刻にぐっすり深く眠っているときがあるのはなぜでしょうか。

基本的に猫は人間の生活サイクルに合わせていませんので、それが深夜であろうと早朝であろうと何かあれば飼い主を起こします。

しかしこの様な行動は飼い主にとっては睡眠の妨げになりますし、頻に見られるような場合はストレスとなってしまい猫への暴力的な行為などにも繋がってしまいます。なのでその様な行為を避けるためにも猫が朝早くに飼い主を起こしてしまう原因を知り、それに応じたしつけ対策を取ることが重要になります。

なお、多くの場合はちょっとした工夫で朝早くに起こしに来ることを防止できますので飼い主の負担はそれほど大きなものにはならないとされています。

そこで、まだ寝ていたい時刻に猫に起しにこないでもらうための具体的なしつけ対策を、

猫が人を起しにきてしまうそれぞれの原因と重ねて紹介していきましょう。

ポイントは、人のペットである以前の猫が本来はどういった性質を備えた動物であるのかをしっかりと理解してやることです。

猫が起こしに来る理由

まず猫が飼い主を起こす理由として最も多い理由はお腹が空いているというものになります。これは飼い猫は飼い主からご飯をもらう以外には何かを食べる方法がない為で、お腹が空いた時には飼い主を起こしてご飯をもらうようにしています。

次に遊んで欲しいと言うケースですが、こちらは基本的に猫は夜行性と言う事が理由になっています。特に子猫の場合は夜行性な事が多く、中には午前2時頃から遊び始める様な猫もいます。そして、一人で遊んでいても退屈になるので飼い主を起こして一緒に遊んでもらうとしています。

また、単にかまって欲しいと言う場合もあります。この場合は遊んで欲しいと言う事にも繋がっていますが、猫が一人で起きている事に寂しさを感じているケースが多くなります。なので飼い主の布団に潜り込んだりする事がありますし、上に乗っかって踏んだりするような行動も見られます。

そしてその他にもトイレが汚れている場合や、中にはただ何となく起こしたなどやや理不尽な理由もあるとされています。

お腹が空いて飼い主を起こしにくる

猫が多くの人間と大きく異なる点は、幾らでも美味しいものを食べたいという欲求を持たない点です。

猫は、お腹が満ちれば器に餌が余っていても、体が必要とする以上には食べないのが基本姿勢です。

一例ですが、サバンナに生きるライオンは、獲物を捕らえ、その肉を食べた後に、木陰などで寝そべり食後の休憩をします。

そのすぐ横をシマウマが駆けても、そのライオンはまったく関心を示しません。

これと同じように、猫はお腹が満ちると、餌が美味しい場合でも必要以上には食べ物を体内に取り入れないのです。

飼い主が、猫とずっと一緒にいられる生活が送れる場合であれば、猫が食べ物を必要とする時間だけ適量の餌を与えてやることができます。

しかし、仕事をしたり、外出をする予定があったりと、猫本位だけには徹することができないのが現代人の生活でしょう。

そこで、自分が不在の時にも、猫が飢えることのないようにと、

本来猫が必要としている分量よりも多くの餌を与えてしまう習慣が、多くの飼い主に見られます。

これは猫にとっては、一日中どの時間でも餌が食べられるという状態であり、

夜中に人間が眠っている時間にも、お腹が空けば餌が食べられると思い込む原因を人が作ってしまっているのです。

猫が早朝に人間を起こす理由の一つには、空腹が挙げられます。

対策としては、猫に必要な餌の量をしっかりと把握して、人間の不在時には、餌を与え過ぎないことです。

これを習慣にした上で、人間が眠る直前に、猫の食事を器に盛ってやるようにします。

猫が早朝に起こしにくる回数は、この工夫でぐんと軽減するはずです。

昼間の遊びが足りていない

猫は一日に5分間、人間が本気で遊んであげると満足する生き物だともいわれています。

5分くらいなら、毎日でもできそうだと思いがちですが、仕事で忙しい時期などには、つい、この5分の時間がとってやれないものです。

また、猫の心臓は小さいため、リボンにじゃれ付かせて遊ばせたり、アルミホイルをボール状に丸めたものを投げては、猫が楽しそうにそのアルミホイルボールに突進したり、という遊びを繰り返す途中で、休憩を何度も挟んでは体を休ませます。

人間が、「よし、5分遊んでやればよいのだな」と思っても、猫の小さな体を思いやれば、実際には15分ほどの時間が必要となる遊び方もあるということです。

自宅に赤ちゃんがいたり、あるいは、一人暮らしで出張があったりと、毎日15分は、なかなかとってやれないという飼い主もいることでしょう。

けれども猫は、飼い主の都合で遊んでもらえずに体力が余ってしまうと、眠りが浅くなる生き物です。

そこで、飼い主が眠っている時間にも早々に起きて、遊んでよと甘えてくるのです。

早朝にペットの猫が自分を起こしにくる日が続いた場合には、最近の生活を見直す、特に良いチャンスです。

普段より長めに遊んでやり、猫の心が満ちて、ぐっすり長い時間続けて眠れる生活を、作り出してあげましょう。

猫の寝室の照明が明るく起きてしまう

猫は本来は野生で生きられる動物です。

そのため、人工的な照明の下で夜間に落ち着いて深く眠ることには、なかなか慣れることができません。

真っ暗な中でも、十分にものが見える反面、自分が睡眠を取る場合には、安全で真っ暗な中で深く眠ることを好むのです。

しかしながら、ここが猫の可愛らしいところですが、こういった習性を備えながらも、

大好きな飼い主のそばで眠りたいと感じる飼い猫が多くいるのです。

特に、日中飼い主と離れている時間の長い猫で、甘えん坊である猫の場合には、

飼い主が照明をつけている状況でも健気に眠りにつこうとします。

飼い主が灯りを煌々とつけたまま、眠りについてしまった場合や、

読書のための灯りをつけたまま眠りに落ちてしまった場合に、

猫にとって、快適な睡眠が得られないままに深夜の時間が延々と過ぎていくことは、よくあるケースです。

そうして、眠りが浅くて起きやすいため、早朝に起き、飼い主のそばで動き回って飼い主を起こしてしまうのです。

結果としてこういった猫は昼間に眠たくなり、人間が眠る夜には起き出すという、

猫にとっても、人間いとっても、悪循環に陥ってしまうこととなります。

本来猫は人間のように、例えば8時間続けて夜間に集中して眠るということをしない生き物です。

人間からすると短時間に思える、猫の夜間の睡眠をできるだけ阻害しない環境を作り出してやることが大事なのです。

起こされないようにする為の対策とは

この様に猫が早朝に飼い主を起こす事にはいくつかの理由があります。なのでこの猫が起こしたくなる理由を一つずつ排除していくことで十分な睡眠時間が確保できるようになると言えます。

まずお腹が空いてしまうのを防ぐためには、ご飯の時間を遅くする事が有効になります。例えば今までは19時に夜ご飯をあげていたとすれば、午前2時にはお腹が空いてくる可能性があります。したがって、19時から22時に変えるなどすれば深夜から早朝にかけての時間にお腹が空いてしまう可能性を低くする事ができます。

次に、日中に猫が疲れるまで遊んであげる事も有効な対策になります。基本的に猫はよく眠る生き物になりますので、日中に寝ている時間を削って遊んであげればその分だけ夜に眠るようになります。

また、飼い主が寝る前にトイレを綺麗にしてあげたり猫が一人でも遊ぶような玩具を用意しておくなども重要なポイントになっています。

根本的な猫のしつけの方法

上記の様な方法も効果的な対策ではありますが、猫にとっては飼い主を起こしてはいけないという理由には繋がっていません。なので中には何となくで起こしに来る猫もいますので、その時には根本的なしつけを行う必要があります。

そのしつけとは飼い主を起こしても意味が無いと猫に理解させることで、この場合は猫を無視する事が最も効果的な方法になります。

例えば猫が鳴こうが上に乗ってこようが一切反応しない事で、時間はかかりますが猫は飼い主は起きないと理解することができるようになります。そうなれば起こしに来ることが無くなりますので、キチンと眠る事が可能になります。

また、猫が飼い主の寝ている部屋に入れないようにする事も有効なしつけになります。こちらの場合は猫のベッドと飼い主のベッドを別の部屋にしておき、飼い主の部屋は猫が開けられないような扉にする事がカギになります。

なお、猫が開けられない扉にするためには飛びつけないようなツルツルしたカバーをドアノブにつけてしまう事が良いとされています。

記事監修
動物病院病院 総長 藤野 洋

アニホック往診専門動物病院獣医師 藤野 洋

日本大学生物資源科学部(旧農獣医学部)獣医学科卒業。
卒業後、約20年にわたり動物病院でペットの治療に従事。
2007年(株)フジフィールド創業。動物病院とトリミングサロンのドミナント多店舗展開を行い、複数店舗の開業/運営を果たす。

日本大学生物資源科学部(旧農獣医学部)獣医学科卒業。
卒業後、約20年にわたり動物病院でペットの治療に従事。
2007年(株)フジフィールド創業。動物病院とトリミングサロンのドミナント多店舗展開を行い、複数店舗の開業/運営を果たす。

【エデュワードプレス(旧インターズー)】・トリミングサービス成功事例セミナー講師・トリミングサービス成功ガイド監修・Live trim2018 マネージメントセミナー講師 【メディア】・ラジオ調布FM ペットオーナー向け番組MC・多摩テレビ 「わんにゃんMAP」番組パーソナリティ・j:comジモトピ「世田谷・調布・狛江」出演