作成日: 更新日:
なんだかここ最近、愛猫があまりご飯を食べなくなった。そんな経験はありませんか?あれだけ今まで元気に器を空にしていたのが、ここ最近はえさが山盛りのまま残るように…こんなことがあると、飼い主さんはとても心配になりますよね。猫が食欲不振になってしまう時、いったい猫には何が起きているのでしょう?実は、満腹や体調不良以外にも考えられる原因がいくつかあるのです。それには、最近の猫の環境の変化や、生活習慣、食事自体を見直す必要があります。それでは、どんな時に猫が食欲不振になり、どうしたらそれを改善できるのか考えていきましょう。
普段キャットフードを与えている方で、最近違うキャットフードに替えたという方はいらっしゃいませんか?飼い主さんにとってえさを替える都合は色々あると思いますが、ある特定のえさに慣れている猫だと、違うえさに慣れることができずに食べ残してしまうことがあります。えさの匂いや原料、形状やかたさ・柔らかさなど、ちょっとした普段との違いを感じとって食べなくなる神経質な猫も存在します。また、いつもえさを食べている食器が違うものに替わった時にも、食べ残してしまう猫がいます。例えば、食器が食べるとカチャカチャ鳴るので怖い、とか、ステンレスなどの金物の食器がきらきら光って怖い、または、他の猫の食べている食器と交換するなどした場合は、他の猫の匂いがするから何だかためらってしまう…などという可能性もあります。猫は意外に神経質できれい好きな動物ですので、こういった変化がふいに食欲不振にさせてしまうことがあるのです。そういった場合の対策ですが、新しいえさが気に入らずなかなか食べてくれない場合は元のえさに戻してみましょう。あるいは、元のえさと新しいえさを混ぜて与えたり、しばらくの間両方を交互にあげて慣れさせるなどするといいでしょう。食器は、出来る限り今まで使っていたものに近い質や形状のものに替えるか、元の物に戻してあげるといいでしょう。また、猫を複数飼っている方は、必ずそれぞれ猫の使う食器を決めて、猫のにおいが混ざらないよう、同じ食器で、猫同士を離してあげるようにしましょう。
猫とはいえ、夏バテにも人間と同じようにかかってしまう場合があります。猛暑の期間など、猫は食事よりも自分の体温調節をすること集中してしまい、えさをあまり食べなくなるといったケースもあります。そんな時は、エアコンなどで空調をしっかりと管理してあげましょう。猫の食欲は季節によっても変わります。夏はあまりえさを食べない事が多く、小食になりがちなので、この時期はあまり食べなくても過度に心配する必要はありません。季節性の食欲不振は、また新たな季節に変われば元に戻ることが多いです。また、それまで猫を取り巻いていた環境が変わるような出来事があった時も、猫はご飯を食べなくなったりします。例えば、新しい猫が同じ家にやってきた時、飼い猫をペットホテルや他人の家など、普段とは違う場所に移動させた時などは、緊張してご飯を食べなくなることがあります。1、2日、一時的な環境の変化であればあまり食べなくても問題ないでしょうが、それが長期間となると困りものですね。そんな時は、猫がご飯を食べる場所に配慮してあげましょう。もちろん、なるべく普段食べている食器やえさを与えることを心掛けて頂きたいですが、難しい場合はせめて配置だけでも変えてあげると落ちついて食べることがあります。猫が落ち着いて食事ができる場所は、部屋の隅や壁際で、他の猫から離れた場所などです。
先に、えさを替えた場合に食べなくなる猫がいる、ということを書きましたが、実は逆に同じえさへのマンネリで食欲不振が起こることもあるんです。例えば、人間がごほうびでささみなどキャットフード以外の食材を与え続けていた場合、そういった人間の食べ物を欲しがってキャットフードを食べなくなることがあったりします。また、単純に味が気に入らなかったり、栄養が劣っているので食べたくない、などといった可能性もあります。そういう時は一旦他のキャットフードを試してみましょう。飽きて食べなくなってしまったえさも、しばらくしてから出すと食べ始めることもあります。また、えさを与える前にある程度の空腹感を感じさせておき、そのえさだけ出しておけばまた食べる可能性もあるので、食事を出す時間や量についても工夫してみるといいでしょう。ちなみに、安価のキャットフードには穀物が多く使われすぎていて、猫が本来好む肉や魚の味や香りが感じられず食べなくなることもよくあるようです。そんな時は固いフードだけではなく、缶詰のソフトフードをあげてみてもいいでしょう。上記を全て試してみても、2日以上食べないという場合は病気が疑われますので動物病院を受診しましょう。