アメリカンショートヘアの病気・ケガ・性格を解説

アメリカンショートヘアがかかりやすい病気やケガから、性格や体の特徴なども確認していきましょう。

アメリカンショートヘアの特徴

アメリカンショートヘアの歴史

日本でも大変人気のあるアメリカンショートヘアは、イギリスのブリティッシュショートヘアが直径の祖先猫です。ブリティッシュショートヘアは大変古い歴史の猫で、ヨーロッパヤマネコがイギリスでスコットランドヤマネコとなり、変化したものと考えられています。

今からおよそ400年前、ピューリタンがイギリスからアメリカに渡るために乗ったメイフラワー号に同乗し、アメリカ大陸に共に渡った短毛の猫がアメリカンショートヘアの土台となったといわれています。

この時の彼らはペットとして入ってきたわけではなく、穀物を荒らすネズミ退治のために飼われており、ペット向きではない強い面がありますが、ハンターとしては大変優秀で、多くの農場や家庭で求められました。彼らの子孫は交雑があったにも関わらず、50ドルから100ドルで売られていたと言われています。

この時代はまだ、愛玩目的の純血種として求められていなかったため、行われていた異種猫との交雑により、アメリカンショートヘアは遺伝疾患の少ない頑健な体を得ることができたと考えられています。

アメリカの農業が大規模化し、穀物管理の手法が発展すると、ハンターとしての猫たちは引退を余儀なくされましたが、特徴的な銀灰色のクラシックタビーの美しさに魅せられた愛好家の手によって、品種確立を目指して育種されることになりました。

アメリカでは1895年のキャットショーでデビューしましたが、この時のカタログには1000ドルの値段がつき、さらに翌年の1896年のショーでは2500ドルの値が付くほど人気が上昇していったとされています。

アメリカの愛猫団体であるCFAは、1906年創設時に登録した5猫種のひとつとして採用しましたが、この時の名前は単に「ショートヘア」とされ、他の短毛猫とひとくくりにされていたようです。その後、愛好家によって性能・容姿・性格において選択交配により改良が続けられた結果、1966年にはアメリカンショートヘアへと改名されました。

日本に入ってきたのは1980年以降とされていますが、日本猫とは違うパターンのタビーや気質、丈夫な体質に熱心な愛好家が増え続けています。1966年、単猫種愛好家クラブとしてアメリカンショートヘアクラブジャパンがCFAに認可されるまでになり、今日も親しまれ続けています。

また、日本では「アメショー」と略されていますが、英語圏では「マウサー(mouser/ネズミ捕り動物)」という異名を持っています。

アメリカンショートヘアの大きさ・見た目

アメリカンショートヘアは中型のセミコビー型で、脚が大きくがっちりとした体格です。ややスクエアな顔立ちで、尾は長く、短毛ですが厚い被毛に覆われています。

一般的な毛色は銀灰色のクラシックタビーが有名ですが、黒、白、銀、クリーム、赤、茶、青など非常に多くの毛色があり、タビーでないソリッドカラーや、ホワイトとのバイカラーの個体もいます。

体重は3.5~6.5㎏、平均寿命は12歳~13歳ほどです。

アメリカンショートヘアの性格

基本的に明るく、賢い性格ですが、やや慎重で家族以外の人間には警戒心を出すことも多いようです。自立心の強い祖先猫のブリティッシュショートヘアの影響が強い個体もいますがいますが、その場合は家族からもベタベタと触れられることを嫌がる傾向にあります。

鼠狩りを行っていた過去をもつため、好奇心旺盛で特に動くものに大変興味を持ちやすいです。

また、人見知りをせず友好的な性格のため、他の動物と一緒に飼ったり多頭飼いをしても安心できる性格です。

アメリカンショートヘアを飼うときの注意点

暑がりなので温度調節を

本来寒がりな動物なのですが、アメリカンショートヘアは寒いイギリスでネズミ捕りをしていきてきたので、多少は寒さに強い傾向がありますが、その反面で暑さには弱いので、夏場は熱中症にならないよう冷房をかけて温度調節をしてあげる必要があります。

適度なブラッシング

アメリカンショートヘアは、短毛種なので入念なブラッシングはそこまで必要ないですが、飼い主とのスキンシップとして定期的に行ってあげることで、毛玉予防にもなるため可能な時はしてあげましょう。

食事の量には気を付けて

アメリカンショートヘアは太りやすい体質のため、食事に気を付けないと肥満になり、そこから糖尿病を患ってしまう可能性があります。アメリカンショートヘア飼う際、キャットフードのあげ過ぎには十分注意し、太りすぎていないか定期的に確認をするようにしましょう。

体を動かす環境をつくる

猟猫として働いていた猫なので、運動量が多く、活発です。ストレスを抱えないようたっぷり運動できる環境を整えましょう。

縦・横の移動はもちろん、おもちゃを使ったハンティング遊びも必要となります。

運動や遊びが足らなくなるとストレスが溜まり、いたずらが増えたり家具を傷めたりなどの問題行動が出てくるので、毎日たっぷり遊んでストレス解消してあげましょう。

可能であればキャットタワーやキャットウォークなどの導入はもちろん、自由に走り回れる広い空間や、猫が隠れられるほどの障害物があると猫はハンティング遊びが楽しくなります。

ほかのペットがいる場合は、猫が静かに休める場所を確保してあげましょう。猫は寝床を複数つくる動物なので、休める場所は数か所作ると良いでしょう。

記事監修
動物病院病院 総長 藤野 洋

アニホック往診専門動物病院獣医師 藤野 洋

日本大学生物資源科学部(旧農獣医学部)獣医学科卒業。
卒業後、約20年にわたり動物病院でペットの治療に従事。
2007年(株)フジフィールド創業。動物病院とトリミングサロンのドミナント多店舗展開を行い、複数店舗の開業/運営を果たす。

日本大学生物資源科学部(旧農獣医学部)獣医学科卒業。
卒業後、約20年にわたり動物病院でペットの治療に従事。
2007年(株)フジフィールド創業。動物病院とトリミングサロンのドミナント多店舗展開を行い、複数店舗の開業/運営を果たす。

【エデュワードプレス(旧インターズー)】・トリミングサービス成功事例セミナー講師・トリミングサービス成功ガイド監修・Live trim2018 マネージメントセミナー講師 【メディア】・ラジオ調布FM ペットオーナー向け番組MC・多摩テレビ 「わんにゃんMAP」番組パーソナリティ・j:comジモトピ「世田谷・調布・狛江」出演