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アメリカンショートヘアは好奇心旺盛で活発な性格で動くことが好きな反面、食欲旺盛で体重がとても増えやすいため体重管理には注意が必要です。体重は健康管理において特に重要ですのでこまめに体重を計ってあげることが理想です。
アメリカンショートヘアの年齢や性別によって適正体重が異なります。アメリカンショートヘアの成猫の平均体重はオス4~7kg、メス3~6kgと一般的な成猫の体重と同じです。生後1年までの子猫の場合は月齢により異なります。
子猫の場合、平均体重は参考程度に考え、生後6ヶ月までの子猫は育ち盛りのため欲しがるだけ食べさせても大丈夫です。成長期の体重はしっかり増えているのであれば、あまり気にしなくて良いでしょう。
生後6ヶ月の時にワクチン接種をするタイミングで動物病院で体重を確認してもらいましょう。その際に、健康状態や体格をみてもらい今後の体重管理について獣医に相談することをおすすめします。
生後6ヶ月以降は体重管理に注意が必要です。適正体重を超えないようにこまめに体重を計り、餌の種類や量、運動不足に気を付けてあげましょう。
猫は生後6ヶ月程で発情期になり、妊娠することができるようになります。そのため生後6ヶ月を目安に去勢・避妊手術をすることが多く、去勢・避妊手術後は特に太りやすくなります。
アメリカンショートヘアの適正体重は生後1年の時が生涯の中で一番ベストな体重と言われているので、生後1年の体重を記録し、この時の体重を目安にして理想の体重をキープできるようにしましょう。
アメリカンショートヘアの一般的な平均体重はあくまで参考程度に考え、体格の方が重視すべきです。人の場合でも平均体重はありますが、身長や体格などその人によって適正の体重は異なります。
猫の場合でも同じで、胴の長さや手足・尻尾の大きさなど体格の差がありますので、体格にあった体重が重要になります。
例えば、20代女性の平均体重が50kgでも身長が150cmの人もいれば160cm以上ある人もいます。同じ年齢や性別でも身長によって50kgが適正な体重とは言えません。猫も1cm胴や手足の長さが伸びるだけで多少体重が変わります。
平均体重はあくまで目安に考え、体格を重視して適正な体重をキープするようにしましょう。元々遺伝で骨格大きい子や筋肉質な子など体格によって適正体重は異なるので、獣医に相談することをおすすめします。
アメリカンショートヘアの適正体重をご紹介しましたが、適正体重より体重が少ない・子猫の体重が増えない場合は、餌の量が足りていないことが原因なのか、何らかの病気が原因かもしれませんので、動物病院へ受診して獣医に相談をしましょう。
痩せすぎている場合は、触るとゴツゴツとして骨が手に取れ、肋骨が突起に触ることができます。肋骨などの骨の形が露わになり脂肪が少ないと栄養失調が考えられます。与えている餌の種類や量を見直すことにより体重の増えが良くなることもあります。
生後1歳未満の子猫と生後1歳以上の成猫、生後7歳以上のシニア猫と年齢によって餌の種類や量も異なります。また、おやつを与えすぎることにより必要な主食を適切な量を食べていない可能性もあります。
餌の種類や量を変えたり、完食できない場合は回数を増やすなど工夫してみましょう。適切な食事を与えているにも関わらず、体重の増えが悪く痩せている場合は何らかの病気が原因で痩せている可能性が考えられます。
生後5ヶ月を過ぎた子猫の場合は、成長期が落ち着き食べムラが生じるケースもあります。生活環境や気温など環境の変化で食欲が無いこともあります。
特に子猫の場合はエネルギーがあり運動をたくさんさせてあげる必要があり、運動量によっても必要とするエネルギー量も異なります。運動をさせてあげることでお腹が空きエネルギー量も必要として食欲が出ます。
元気が無く運動をあまりしない場合や、食欲が無い場合は、何らかの病気が隠れている可能性がありますので、食欲や元気があるのかどうかも見ながら、様子がおかしいようであれば動物病院で検査をしましょう。
アメリカンショートヘアは短毛で体格も見た目に出やすく肥満の判断は比較的わかりやすいと思われますが、見た目だけで判断するのではなく、動物病院で獣医に相談をするか、実際に体を触るなどして判断しましょう。
見た目が太っているように見えても実際は骨格がしっかりしていたり筋肉質な体格で肥満ではないこともあります。体重や見た目だけで判断せず、体格をみて適切な判断をしましょう。
また、肥満は糖尿病や脂肪肝・心筋症など様々な病気を引き起こすきっかけとなってしまいます。肥満により足腰に負担が掛かり、椎間板ヘルニアになってしまうこともあります。
プクプクと太った猫の姿が可愛らしくも見えますが、健康に悪影響を及ぼす恐れがあるので、肥満にならないようにチェックをして体重管理をしましょう。
自宅で簡単にできる肥満度チェックがあり、ボディコンディションスコア(BCS)の基準を目安に判断することもおすすめです。
BCSとは痩せすぎから肥満まで5段階評価で猫の体形の基準を表した方法で、体重ではなく体を触ったり体型を見て判断することができます。
猫の理想体重の85%以下・体脂肪率5%以下の場合は「痩せすぎ」です。
肋骨や背骨・骨盤のアウトラインが安易に見え、横から見た時に腹部が巻き上がっている・上から見た時に腰が深くくびれている・脇腹のひだに脂肪が無い・皮下脂肪が無く尾の付け根が明確にわかる。
そういった場合は痩せすぎと判断します。栄養不足の可能性があるので餌の種類や量が適切かどうか見直し、元気が無い場合や食欲が無いなど様子がおかしい様であれば動物病院へ受診することをおすすめします。
猫の理想体重の86%~94%・体脂肪6~14%の場合は「やや痩せすぎ」です。
少しだけ脂肪が付いているが肋骨や背骨などの骨を安易に触ることができる・腹部の脂肪も少なく横から見ると巻き上がって見える・上から見て腰のくびれが明確にわかる場合はやや痩せすぎと判断します。
猫の理想体重の95~106%・体脂肪率15~24%の場合は「理想体型」です。
そのような場合は理想的な体型と判断します。今の体形をキープできるようにしましょう。
猫の理想体重の107~122%・体脂肪率25~34%の場合は「やや肥満」です。
そのような場合はやや肥満と判断します。運動不足の可能性も考えられますので適度な運動をさせるようにしましょう。餌の種類や量を見直すこともおすすめします。
猫の理想体重の123~146%・体脂肪率35%以上の場合は「肥満」です。
そのような場合は肥満と判断します。運動不足や餌の食べ過ぎが考えられます。餌の種類や量を見直しましょう。肥満は様々な病気の原因となってしまいますので動物病院へ受診し獣医に相談することをおすすめします。
アメリカンショートヘアは他の猫種と比べて太りやすい体質で食欲旺盛なため特に体重管理は必要です。基本的には活発な性格で運動が好きな猫種なので、肥満の原因は主に食事が考えられます。
しかし、猫の性格によって運動をあまりしない子や、餌やおやつの食べ過ぎで太ってしまい運動をするのが苦手となり運動不足で更に肥満と悪循環になってしまうこともあります。
アメリカンショートヘアの体重維持は運動と食事に気を付けてあげましょう。どういったことに注意が必要なのか対策などをご紹介します。
アメリカンショートヘアの体重維持や健康のために適度な運動をするようにしてあげましょう。一番良い運動は「上下運動」となります。
猫は高い所にのぼる習性があり、上下運動を好みます。キャットタワーなど高さのあるものからの上下運動がエネルギーを使い有効な運動です。
部屋が狭くキャットタワーなどを置くスペースが無い場合は、椅子やソファーを使いキャットフードを1粒ずつ置き、餌を食べるために自然と運動できるように工夫をしましょう。
レーザーポインターなど猫のおもちゃを使って遊ばせることもおすすめです。ホームセンターやペットショップで様々な猫のおもちゃが購入できるのでその子が気に入るおもちゃを見つけてあげてくださいね。
シニア猫の場合はおもちゃに興味を示さなくなることが多く、肥満の猫は興味があっても体を動かすことが苦手となっている場合もあります。
そのような場合は、キャットフードやおやつをいれて猫自身が遊びながら食べるようなおもちゃを利用するのもおすすめです。ペットボトルに小さな穴をあけてその中にキャットフードを入れると手作りで簡単に作れますよ。
長時間の運動や肥満の子が急に激しい運動をすると足を痛めたり、心臓に負担が掛かることもあるので、少しずつ一日数回に分けて一回の運動は短時間としましょう。1日トータルで10~30分程度の運動が理想です。
アメリカンショートヘアの体重維持で食事には特に注意が必要です。アメリカンショートヘアは太りやすく食欲旺盛なため、肥満にならないように適切な食事を与えましょう。
飼い主の食べ残しや人間の食事はカロリーや塩分が多いためNGです。猫用のドライフードやウェットフードなどのキャットフードを与えましょう。
子猫の餌はカロリーが高いので1歳を過ぎたら成猫用の餌に切り替え、猫の年齢に合った餌の種類や量をあげましょう。去勢・避妊手術後に適したキャットフードもあるのでその子にあった種類の餌を与えることをおすすめします。
キャットフードの種類によってカロリーが異なるので、キャットフードのカロリー表示を目安に量を調整することも体重維持に必要です。
また、猫とのコミュニケーションの一環としておやつをあげている場合はあげ過ぎに気を付けましょう。常に餌を置きっぱなしにするのは良くありません。
必要な1日の餌の量を1日数回に分け、一回の食事で食べ過ぎないようにしましょう。
アメリカンショートヘアの年齢や体重により必要なカロリーが異なります。アメリカンショートヘアの理想の食事やおすすめのペットフードをご紹介します。
アメリカンショートヘアは太りやすい体質のため食事のカロリーの摂取量を考えて理想の体重を維持するようにしましょう。
餌の量はキャットフードの種類により異なるため、キャットフードのパッケージにカロリー表示が表示されていますので、その数字を目安に量を調節しましょう。
アメリカンショートヘアの1日の理想の摂取カロリーは「猫の体重×70kcal」です。1日2~3回に分けて食事を与えましょう。例えば体重5kgのアメリカンショートヘアは「5kg×70kcal=350kcal」です。
1日の理想のカロリーが350kcalとなります。1日2回の場合は1食あたり175kcalが目安となります。
肥満でなければ「猫の体重×80kcal」でも大丈夫ですが、肥満の猫の場合は「猫の体重×70kcal」未満に抑えるようにしましょう。
肥満傾向に適したカロリーを抑えたキャットフードなどもありますので、そういった食事を与える事もおすすめです。主な成分が穀物のフードのものは消化が良くないため脂肪になりやすいので注意しましょう。
アメリカンショートヘアの理想の食事は人間と同じで朝・昼・晩と3回の場合もありますが、基本的には朝・夜の2回の食事が理想とされています。
アメリカンショートヘアは太りやすい体質なため肥満傾向の場合は小分けにして3回の食事が良いこともあります。
野生で暮らしている猫の場合は朝と夜に狩りをして食事をしています。ペットとして暮らすようになった猫も狩りをしていたであろう時間帯に食事を与えることが理想です。
餌の置きっぱなしにして好きな時にいつでも食べれる状態は良くありません。尿結石や膀胱炎などの病気にかかる恐れもあります。食事後の尿はアルカリ性になり尿が結晶化しやすくなってしまいます。
食事の回数が増えると尿結石のリスクも上がってしまいます。特にアメリカンショートは食欲旺盛なため食事の回数はきちんと守ってあげましょう。
具体的な食事の時間帯は、朝6:00~8:00の間、夜18:00~20:00の間が理想です。飼い主さんの生活リズムもあると思うので、無理のない範囲で食事の時間を守ってあげましょう。
最近は設定した時間になったら決まった量の餌が自動的に出てくるようなものもありますので、そちらを利用することもおすすめです。
また、猫はあまり水を飲まない習性があるために、尿路結石や膀胱炎など様々な病気のなりやすいとも言われています。新鮮な水がいつでも飲めるように水は置きっぱなしにしてあげましょう。
水分補給としておやつとして1日1~2回程度でウェットタイプのフードなど水分が多く含まれる食事を取り入れることも理想とされています。
キャットフードはドライタイプとウェットタイプとありますが、基本的にはドライタイプの食事をおすすめします。ドライタイプは栄養バランスが良く主食に適しており、適度な硬さがあるため歯周病予防にもなります。
ウェットタイプは水分を多く含み保存に適せず使い切らないといけません。柔らかいため噛む力が衰え顎の力が弱くなってしまうため主食には適さず、猫が食欲が無い時や水分補給として与えると良いでしょう。
ウェットタイプはドライタイプと比べ歯の間に餌のカスが溜まり歯垢や歯石ができやすくなります。ウェットタイプを与える場合は定期的な歯磨きや口臭ケアをしましょう。
子猫・成猫・シニアと年齢に適した種類があり、キャットフードの硬さやカロリーが異なりますので、アメリカンショートヘアの年齢に合ったキャットフードを与えましょう。
また、猫は小さい時に食べていた食事を好み、それ以外の餌を好まない子もいますので、キャットフードの種類を変える場合は元々食べていたキャットフードと混ぜて少しずつ切り替えるようにしましょう。
キャットフードは様々なメーカーからたくさんの種類が販売されており、お値段も幅広いですが、高価なものが必ずしも良いというわけではありません。
尿路結石・便秘の予防・毛玉のケア・肥満傾向・去勢・避妊手術後など様々な猫に適した餌が販売されています。アメリカンショートヘアは食欲旺盛で食べ過ぎを防止するために穀物(炭水化物)が少なく高脂質なキャットフードがおすすめです。
高脂質な餌は消化・吸収がよく満腹感が得られ暴食を防ぐことができます。どういったキャットフードが良いのか、おすすめのキャットフードをご紹介します。
モグニャンキャットフードは1袋1.5kgで3,960円です。イギリス産で着色料・香料不使用で徹底した品質検査をしており、肥満になりやすいアメリカンショートヘアにおすすめです。
脂質16%たんぱく質30%と比較的少なく市販の穀物中心のキャットフードと違い高品質な白身魚を63%も含んでおり、消化・吸収に優れており食いつきが良いと人気のキャットフードです。
オリジンキャットフードは1袋1.8kgで6,300円です。お値段は高いですが、添加物不使用で消化に優れ高資質なキャットフードのためアメリカンショートヘアにおすすめです。
脂質20%たんぱく質40%と高脂質・高たんぱくのキャットフードです。全体の90%に肉や魚を使用しており、穀物不使用で全体の10%は野菜と果物です。肉食である猫にとって肉や魚以外は必要な栄養を補う程度の最小限の量に抑えられています。
カナガンキャットフードは1袋1.5kgで3,960円です。モグニャンキャットフードと同じメーカーから販売されとり、モグニャンキャットフードと比べて脂質20%たんぱく質37%とやや高めになっています。イギリス産で徹底した品質管理がされています。
原材料は穀物不使用で全体の60%以上がチキンを使用しており、活発な運動量の多いアメリカンショートヘアにおすすめです。成長期を始め成猫からシニア猫まで全ライフステージに適しています。
完全無添加で消化に優れ栄養バランスが良いキャットフードです。肥満のアメリカンショートヘアの場合はモグニャンキャットフードの方が低カロリーなのでそちらの方が適しているといえます。
シンプリーキャットフードは1袋1.5kgで3,960円です。脂質20%たんぱく質37%と高脂質・高たんぱくで栄養価が高く全体の73%は魚をベースとした成分で、活発なアメリカンショートヘアにおすすめです。
関節ケアや毛玉ケアもでき人工添加物・グレインフリーで消化にも良く子猫からシニア猫まで対応しています。多頭飼いにもおすすめのキャットフードです。
アメリカンショートヘアに限らず猫は去勢・避妊手術後は手術をしていない猫と比べると同じ餌を食べていても太りやすくなってしまいます。
去勢・避妊手術後に太りやすくなる原因として、去勢・避妊手術をしたことによるホルモンバランスの乱れや、発情が止まり性欲から食欲へエネルギーを使うようになることが考えられます。
猫は生きるために食べることや子孫を残すために生殖活動を行うことが本能としてあり、去勢・避妊手術により性欲が無くなった分食欲が増してしまいます。
生殖器の機能を維持するためにかなりのエネルギーを使いますが、去勢・避妊手術によりエネルギーが有り余ってしまい太りやすくなるため、食事管理と運動によって体重を維持しなければなりません。
市販でも去勢・避妊手術後に適したキャットフードが販売されていますので、去勢・避妊手術後に餌を切り替えるか、カロリー量を10~30%程減らすことをおすすめします。
アメリカンショートヘアの適正体重を日頃からチェックして健康で長生きできるように食事や運動に気を付けてあげましょう。
愛猫の適正体重を把握して、わからない場合は健康チェックとして動物病院で獣医に相談することもおすすめです。