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アメリカンショートヘアは、日本古来のトラ猫に近い、親しみやすい縞模様に加えて、お腹にくっきりマーブル模様がある毛並みが一般的に知られていますね。
他にも、アメリカンショートヘアの毛並みの模様・色合いは、本当に多岐にわたっているんです。
たくさんの柄が見られるのは、ネズミ取りのワーキングキャットとして積極的な交雑により強化・進化を遂げた、アメリカンショートヘアの特徴ですね。
アメリカンショートヘアの被毛の種類は、模様から大きく次のように分けられます。
アメリカンショートヘアといえば渦巻き模様の入ったタビー(シマ模様)が有名ですね。
その中でも、昔ながらの銀地に黒の配色と白地に赤茶色の渦巻き模様の毛色をクラシックタビーといいます。
有名なのはシルバーブラックですが、最近人気が上がってきているのが、レッドといわれる赤茶色の子ですね。
クラッシック色の他にも、タビー柄のアメリカンショートヘアの色合いはたくさんあります。
ブルー、ブラウン、カメオ、クリームなど様々です。毛1本1本が根本と毛先で茶色と白に分かれるなど、とても繊細な色合いが美しいです。
特にカラーで値段が変わることはありませんが、流行によってはペットショップで見かけない色合いの子は、いるかもしれません。
細目のタビー柄の下に、別の色合いのスポットが隠れている毛並のことを指します。
例えば濃茶に黒の縞模様の間から、薄茶のホワンとしたスポットが透けて見えるといったような色合いです。
日本猫の三毛種は、ほとんどメス猫にしか見られない、と言われていますが、アメリカンショートヘアのパッチドタビーは三毛ではなく2色のバリエーションのため、オス猫にも多く見られます。
なんと、純血種のアメリカンショートヘアにも、白1色・黒白2色などの色柄も見られます。
ここまでくると、顔立ちからしかアメリカンショートヘアとは見分けられませんね。
アメリカンショートヘアは、短毛種の猫にしては、毛並みのお手入れが大切なことをご存知ですか?
人間だって1日に100本以上の髪の毛が抜けて、生え変わるのが普通、と言われています。
全身毛むくじゃらの猫ちゃんなら、抜け毛の量も推して知るべし、ですね。
日本で普通に室内のみで飼っている猫ならば、気温の変化が緩いため、人間同様、ほぼ1年中抜け毛があると考えるべきです。
さらに、晩春から夏にかけて、また秋の中頃位は換毛期といって、コロコロとした毛玉が作れるくらい抜け毛が増える時期があります。
こまめなブラッシングなど抜け毛対策が欠かせないシーズンです。
人間も下着を厚手のものに取り替えたりするのと同じですね。
実はアメリカンショートヘアは、同じ短毛種で中肉中背の猫と比べても、特に抜け毛の多い品種の猫です。
このことは、もともとアメリカンショートヘアの元祖、ブリティッシュヘアーという種族が、寒い土地柄で生まれ育った品種であることに由来しています。
その血統を受け継いだアメリカンショートヘアも、寒さ対策ということで下毛が密生しているわけです。
アメリカンショートヘアはみっちりしていて触り心地が抜群な毛並みですね。
ダブルコートといわれる被毛で、模様を決めている外側のコート毛と、特に多い内側の人間の肌着にあたる下毛で成り立っています。
もともとの毛量が多い分、当然、抜け毛のトラブルも多いことになります。
アメリカンショートヘアは短毛種の中でも特に、飼い主が被毛のお手入れに手を貸してあげることが必要な種族です。
抜け毛対策は、大きく分けて3つになります。
一般的に猫は、まったくお風呂に入らなくても匂いを発することはありません。
ただ、抜け毛の多いシーズンにもあまり自分からお手入れをしたがらない猫や、性格的に水を嫌がらない猫ならば、春秋の半年にいっぺん、お風呂に入れてムダ毛をごっそり取ってあげることも良いでしょう。
猫専用のシャンプーを使用し、用量より使いすぎないよう気を付け、目や顔には決してかからないように注意して洗ってあげてください。
また、シャンプー後に体が冷えることのないように、部屋を暖め、ふんだんにタオルを用意しておくこともお忘れなく。
ドライヤーはあまりおススメできません。たいていの猫は、掃除機と同じくらいドライヤーの音が苦手です。
試す場合は鼻先には絶対にかからない角度で、弱く毛並みに沿ってかけるようにしましょう。
特に自らグルーミングをするのが大好きな、特にメスの猫ちゃんには、抜け毛の多い季節には食事を工夫してあげることも大事です。
被毛はペロペロ舐めとってしまった場合、決して消化されることはありません。
きちんとフンと一緒に排出できないと、毛球症といって腸を詰まらせてしまうことになり、危険です。
若い猫ちゃんならば、毛玉として吐さ出すことも気軽にしますが、歳をとってくると、それも難しくなります。
換毛期には、ヘアボールコントロール対策として販売されている、食物繊維などが工夫されたドライフードなどを与えることも考えましょう。
メーカーによってはアメリカンショートヘアに推奨のドライフードもありますし、年齢に合ったヘアボールコントロールの商品もありますよ。
もし飼い主がブラッシングをしていても、まるでフンのようにみっちり詰まった毛玉を吐くようになったら、考えものです。
ヘアボールコントロールのペースト状のお薬を与える必要があるかもしれません。
ひどいようならば、獣医さんに相談してみてくださいね。
室内飼いの猫すべてに当てはまることですが、特にアメリカンショートヘアについては、飼い主によるブラッシングは必須です。
先ほども述べましたように、特に毛量の多いダブルコートの持ち主ですから、短毛種にしては絡まったり毛玉を吐いたりというトラブルは多い方です。
ブラッシングは猫と飼い主の間の親密度をアップする、有意義なコミュニケーションにもなりますし、ちょっとした気分転換を提供することにもなります。
また、特に年をとった猫にとっては、マッサージ効果も期待できます。
ブラッシングが大嫌い!という猫ちゃんはあまりいないものです。
ただ、やんちゃな性格のアメリカンショートヘアは、飼い主であるあなたとの遊びに夢中で、ブラッシングさせてくれないかもしれません。
よく話しかけて、背中など敏感過ぎないところから、トライしてみましょう。
ブラッシングはコツも手際も、猫の個性に合わせてマスターしていく必要があります。
便利なグッズについては次の章でご紹介しますね。
1日1度数分程度、冬場は2日に1度のブラッシングが大切です。
主に毛並の流れに沿って、優しくブラッシングしてあげましょう。
たいていの猫ちゃんはブラッシングが大好きですよ。
ポイントは次の3つになります。
ラバーブラシや、季節によってはコームなどでも、ブラッシングで静電気が起きることがあります。
人間の髪の毛と同じですね。
「ブラッシングをすると痛い」となれば、ブラッシング嫌いの猫さんになってしまいます。
また、あまり乾燥した状態でブラッシングすると、フケが出てしまうのも良くありません。
猫のフケはダニのエサになるので不潔を呼び込むことになりますし、人間にとっても猫アレルギーの原因となってしまいます。
大事なことは「保湿すること」。
あらかじめ、温めたおしぼりタオルのようなもので猫のカラダをなでるように拭いてあげます。
静電気の起きやすいラバーブラシなどは、霧吹きなどを吹いてから軽くふき取って、使用するとよいでしょう。
アメリカンショートヘアはやんちゃな子が多いので、ブラシに飛びかかるなど、なかなか意図を理解してくれないこともあるかもしれません。
飼い主さんの愛情が試される時です!
猫ちゃんの空腹時は避け、眠そうなリラックスタイムを狙って、ブラッシングする習慣を身につけてもらいましょう。
「猫は習慣の動物」といいますが、そのうちブラシのそばで待っていてくれるかも。
また満腹直後も、興奮して吐き戻してしまうことのないように、避けた方がよいでしょう。
攻撃してきたりするからといって、ブラッシングが嫌い、というわけではないことを、わかってあげましょう。
かまってもらえて嬉しいだけ、少しくすぐったいだけという場合がほとんどです。
まずは爪を切ってあげて、始めること。
コツとしては、正面から挑みかかったり、ブラシをあまり視野に入れたりしないようにしましょう。
毛並みの向きからいっても、猫の後ろからひざまずく位置で、優しくブラッシングしてあげます。
慣れていない猫ちゃんには、まず背中から、スフィンクスのポーズで始めます。
くつろいでいる子には横倒しになってもらい、徐々に面積を広く脇腹までブラッシングします。
シッポや顔回りは上級編です。
完璧な信頼関係を築いてからにしましょう。
アメリカンショートヘアに向いている、ブラッシングのグッズをご紹介します!
針金状のブラシです。優しく滑らすようにかけてあげましょう。
とれた抜け毛をごっそり外しやすい形状です。換毛期の多い抜け毛に最適です。
ラバーブラシ系なので、多少力を入れても大丈夫、マッサージ効果抜群です。
絡まっている場合などに、多少逆毛に使っても大丈夫です。
やはり抜け毛を取り除きやすくなっています。ただ静電気対策は気を付けましょう。
長毛種・短毛種、犬・猫問わず、愛用されています。あたりが柔らかく艶出しに最適です。
絡まった毛が若干取り外ししにくいので、仕上げ用に使うのが良いでしょう。
手袋型のブラシです。やんちゃな猫さん向けに飼い主の手を保護することも兼ねています。
少し大きめで怖がられると良くないので、後ろ側からなでおろすように使います。