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チンチラは血統書が付いている猫になるので、知人宅で生まれた子猫を譲り受けたり成猫の里親になる場合を除き、基本的に購入費用がかかってくるのが普通です。
その際の購入費用は購入場所や両親の血統書、また子猫の健康状態によって大きな幅がありますが約15~40万円になります。
一般的に、チンチラは両親がキャットショーなどで受賞歴があったり、生まれつき珍しいカラーだったりすると高額で販売されることが多いです。
月齢が高くなるほど販売価格は下がってきますので、生後半年を超えたチンチラであれば15万円以下で購入できることもあるでしょう。
またチンチラは人気がある猫種なので、ブリーダーも多く存在します。そのため交配を終えた成猫のチンチラなどの里親募集もインターネットの掲示板などに頻繁に出ます。
里親募集がかかるチンチラは交配を終えた猫になるのですでに成猫が多いですが、トイレのしつけがしっかりと出来ていたり性格が落ち着いていたりして、飼いやすいというメリットがあります。
また引き取り手がいないチンチラの里親になることによって、命を救うことにもなるのです。
その際は基本的には猫自体の販売価格は無料になることが多いですが、不妊手術料やワクチン接種料などが実費で必要になる場合がありますので、必ず里親提供元にしっかりと確認を取りましょう。
チンチラを販売するのは主にペットショップやブリーダーになります。
ペットショップでの販売もブリーダーでの販売もチンチラには血統書が付いていますので、両親の存在や生まれた場所などもはっきりしており、購入するのに問題はないでしょう。
しかし一般的なペットショップでの販売ですと、他の猫種はもちろん、犬やうさぎ、鳥など幅広く販売していますので専門的な知識が乏しい場合があります。
そのため、チンチラを購入する際にはブリーダーに直接連絡を取り、足を運び直接子猫を見せてもらってから購入することをおすすめします。
チンチラ専門のブリーダーであれば、チンチラに特化した飼育のコツを教えてもらうことが出来ますし、かかりやすい病気や性格など難しい質問にも答えてくれることでしょう。
またブリーダーで繁殖した子猫であればその場で両親または母猫を見ることが出来るため、遺伝性疾患の有無や将来の体格の目安まで自身で確認することが出来ます。
ブリーダーでの購入の方が費用は高めになることが多いですが、それを差し引いてもブリーダーから直接購入するメリットの方が大きいです。
今はインターネットの普及で、ネットから全国のチンチラ専門のブリーダーが多く探せるようになり可愛いチンチラの写真を載せているとどこで購入すればよいか迷ってしまうことも多いかと思います。
しかし中には遺伝性疾患を隠して繁殖していたり、飼育環境が劣悪な中で繁殖している悪徳ブリーダーが存在するのも事実です。
ネットでブリーダーを探す際は販売価格を検討するのはもちろん、必ず購入の際はブリーダーのもとに足を運び、飼育環境の確認をしっかりと行ってから信頼のおけるブリーダーから購入しましょう。
特に初めて猫を飼う方は、チンチラを飼い始める時にまず何を用意したらいのか悩まれる方も多いのではないでしょうか?
ここではチンチラを飼い始める際に、必要なグッズとその費用をご紹介します。
まずは必ず猫用トイレが必要です。チンチラを飼い始める時は初日からトイレのしつけが始まりますので、トイレがないと教えることも出来ません。
猫用トイレは固まる猫砂タイプのものと固まらない砂を使用するシステムトイレのタイプと主に2種類になりますが、どちらもペットショップや大型スーパーなどで購入でき、費用は約1,000~3,000円です。
固まる猫砂タイプのトイレは尿をするごとに取り除く必要がありますが、システムトイレは尿が下のペットシーツに吸収され、普段は排便のみを取り除くのみで良いので管理は楽です。
しかし溜まった尿から臭いが出てしまったり砂やペットシーツの値段が高かったりとデメリットもありますので、どちらのタイプのトイレを使用するかは、猫の好みや飼い主の生活スタイルに合わせて選ぶと良いでしょう。
まだ体が小さい子猫のチンチラを飼い始めた場合、小さくてどこに行ってしまったか見失ってしまう可能性がありますのでケージがあるととても便利です。
また成猫になってからも寝床として使用したり、災害時などの部屋としても使用できますので飼い始める際には1つ持っておくことをおすすめします。
ケージには1段のタイプのものと2段のタイプのものがありますが、基本的にケージ飼いにする場合を除いては1段タイプのもので十分でしょう。
ケージの費用は1段タイプのもので約5,000~10,000円、2段タイプのもので約8,000~15,000円になります。
ペットショップやブリーダーから連れてきたばかりのチンチラは警戒していることも多いので、ケージの中で静かに見守ってあげることも大事になるでしょう。
動物病院の通院の際や車などで出かける際にキャリーバックが必要になります。
その際、犬用のものや小動物用のものだとしっかりと蓋を閉めることが出来ず脱走してしまう作りのキャリーバックもありますので、必ず猫用のキャリーバックを使用しましょう。
また子猫の際に小さいキャリーバックを購入すると、大きくなったときに入らなくなってしまうこともあります。成猫になることを考慮したうえで大きさを考えて購入してください。
費用は大きさやデザインにもよって異なりますが、約3,000~10,000円でペットショップや量販店で購入できます。
猫はどうしても爪とぎを本能で行ってしまいますが、チンチラも例外ではありません。
爪とぎを自宅の壁や柱でされて困るという方は、飼い始める時に爪とぎを用意してあげましょう。
猫用爪とぎは段ボールで出来ているものや木で出来ているもの、ベットと一体化しているものなど様々なタイプがあり、約1,000~5,000円で購入出来ます。
子猫が爪をとぐ仕草を見せたらすかさず爪とぎを設置した場所に連れて行くようにし、小さいころからそこで爪をとぐように教えていくようにしましょう。
成猫になるとあまりおもちゃで飛び跳ねたりはしない性格のチンチラですが、やはり子猫の時期は猫用おもちゃで良く遊びます。
そのためストレス解消にもなりますので猫用おもちゃを用意しておくと良いでしょう。こちらも色々な種類のおもちゃが発売されていますが、約500~1,500円で購入することが出来ます。
その際ひも状のものが付いているものや、あまりに小さくチンチラの口に入ってしまうようなおもちゃは、誤飲などの危険性があるため止めておくようにしましょう。
チンチラを飼い始める際は子猫から飼う方が多いでしょう。子猫の時は月齢に応じたワクチン接種、そして成猫になると去勢手術や避妊手術が必要になります。
近年の推奨されている猫のワクチンプログラムは、子猫のうちに2~3回接種し、その後は3年ごとにワクチンを接種します。
1回ごとのワクチンの費用はワクチンの種類や動物病院にもよって異なりますが、約3,000~8,000円が一般的です。
また猫の状態によっては1年ごとにワクチン接種が必要だったり、抗体検査が必要になることもありますので、必ず健診を受けている獣医師に確認ながら接種しましょう。
そして生後半年を過ぎると去勢手術や避妊手術を受けることが可能になってきます。
去勢手術や避妊手術は個々の考え方により差がありますが、基本的には繁殖を希望しない場合は手術をした方が良いでしょう。
ホルモン量の変化により肥満になりやすいというデメリットはありますが、生殖器疾患のリスクが減るだけでなく発情によるストレスも減るため、より長生きになると言われています。
手術をするかしないかは、メリットとデメリットをしっかりと理解したうえで獣医師と相談し決めていきましょう。
手術の料金は手術方式によっても異なってきますが、一般的にオスの去勢手術で約10,000~30,000円、メスの避妊手術は約20,000~40,000円になります。
また基本的に猫の避妊手術はお腹を開けて行う手術になるので、1泊入院になることが多いでしょう。
チンチラは猫種の中ではコビータイプと呼ばれ、中~大型の部類に入ります。しかし運動量が少ない猫種のため、ごく一般的な猫とさほど食べる量は変わりません。
一般的に1ヶ月にかかる猫の食費の平均は1匹約3,700円と言われていますが、アレルギーがあったり高級キャットフードを与えている場合は1ヶ月に10,000円を超えることもあります。
月にかかる飼育費は主にトイレの砂やペットシーツ代、トリミングやシャンプー代、おもちゃ代などになるでしょう。餌代以外の飼育費として1ヶ月で約5,000~15,000円の費用がかかってきます。
ではチンチラを飼育した際の医療費はいくらくらい費用がかかるのでしょうか?
猫は人間と違いペット保険に入っていない場合は保険が使用できず動物病院の診察費も自由診療のため高額になりがちです。
一般的な動物病院で診察を行った場合、内容にもよって大幅に変化はしますが1回につき約5,000~15,000円の費用がかかってくるでしょう。なお、1年間での平均診察費は約20,000円です。
そしてその後治療が必要になったり、手術が必要になったりする場合には更に費用が膨らんでいきます。保険を使用しない場合、手術は1回につき約10~30万円に及ぶこともあるでしょう。
保険を使用すると手術代が半額負担になったり、中には全額負担される保険もあるようです。万が一の時のためにペット保険に入っておくことをおすすめします。
その際は複数の会社から色々なプランの保険が出ていますのでしっかりと比較をして、その猫に合った保険を選んであげましょう。
以上のデータをもとにして、大まかな年間飼育費、そして生涯飼育した場合にかかる総額を計算してみましょう。
まずは餌代が月3,700円×12ヶ月で年間44,400円。飼育費が月10,000円として12ヶ月で年間12万円、そして医療費が1年間で20,000円です。
そのため1年間にかかる飼育費は総額で184,400円になり、平均寿命の15歳まで飼育した場合は生涯にかかる費用は約276万円にもなります。
上記のデータはほんの一例で、生涯治療が必要な病気にかかった際や大きな手術をした際などは医療費が大きな割合を占め、総額はもっと増えてくるでしょう。
しかしチンチラはペットとして飼育した以上は家族の一員であり、最期までしっかりとお世話をしてあげなければなりません。
チンチラに生涯にかかる総額をしっかりと検討したうえで、飼育できるかどうかを判断してから飼育しましょう。