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ニューファンドランドがかかりやすい病気やケガから、性格や体の特徴なども確認していきましょう。
ニューファンドランドの起源は定かではありません。日本語では、その長い名前を短く縮めた「ニューファン」と呼ばれているニューファンドランドは、カナダのニューファンドランド島からその名が与えられた超大型犬です。英語では「ニューフィ」と呼ばれる彼らの歴史は古く、カナダで長年暮らしてきた土着の犬や、漁船や交易船などから持ち込まれたグレート・ピレニーズやレトリーバーが基礎となったと考えられています。
その年代については、11世紀頃、または17世紀頃と諸説ありますが、ニューファンドランド島で猟師の仕事を手伝い、得意の泳ぎを生かして海の救助犬として働いていたという説には異論がありません。
18世紀から19世紀になると、猟師や船乗りたちから良き相棒として認められたニューファンは島国イギリスに持ち込まれ、古くから犬好きのイギリス国民の手でさらに育種が進められていきました。ニューファンの評判はイギリス周辺諸国にも広がることになりました。一方、原産国のカナダではあまりにも多くのニューファンたちが輸出されてしまったことや、カナダ国内での飼育頭数制限により、一時は絶滅の危機にまで追い込まれてしまいましたが、イギリスで積極的に繁殖が行われ、ここから北欧諸国やアメリカへ輸出されるようになりました。
この頃、宮廷画家のエドウィン・ランドシーアが白と黒の2色のニューファンたちを好んで描いたことが評判となり、白と黒のニューファンをランドシーアと呼ぶようになりました。20世紀のアメリカ画家メガリーもこの犬を描いています。
また、イギリスとアメリカ以外の国では、ニューファンドランドとランドシーアを別の犬種として扱うことも多くあるようです。
穏やかで優しく、泳ぎ上手なニューファンは、詩人パイロンや作曲家ワーグナーの愛犬でもありました。また、島流しとなっていたナポレオンが脱出する際、船から転落して溺れかけていたところを助けたのがニューファンドランドであったとも言われています。
現代でもたくさんのニューファンドランドが、世界中の海の海難救助犬として、人々を助ける仕事を請け負って活躍しています。
体長より体高がやや高く、がっちりとした胴体と手足を持つ超大型犬です。頭は大きく、頭蓋骨は幅広く、マズルはスクエアでストップがあります。目と鼻の色は毛色との調和が求められ、泳ぎが得意なニューファンの足の指の間には、水かきのように発達した膜があります。
被毛はダブルコートですが、下毛は皮脂を含んで水分を弾くため、厳冬の冬での長時間の泳ぎでも力強く動きます。
毛色はブラック、ブラウン、グレー、ホワイト&ブラウン(ランドシーア)の3色があります。
体高はオス71cm、メス66cm、体重はオス59~68㎏、メス45~54㎏、平均寿命は8歳~10歳ほどです。
穏やかで優しく、フレンドリーな性格で、甘えん坊で来客にも懐いてしまうほどの人間好きな犬種なので、番犬としての役割はこなし難いでしょう。
レスキュー犬として活躍できるほどの学習能力があるので、必要な時に吠えるということも覚えられる賢い犬です。
ニューファンドランドは大型犬の中でも一際大きな超大型犬に属する犬種です。運動も遊ぶことも好きな犬で、寒さに強い犬ですが、被毛が寒さに強いダブルコートなので、暑さには非常に弱い性質を持っています。
室内で飼育をする場合、ある程度の広さのあるスペースが必要となる上、よだれの多い犬とも知られているので、家の中が汚れてしまうことはあらかじめ覚悟しておきましょう。また、暑さに弱く真夏にはエアコンが必須となりますので、温度管理をしっかりして熱中症や脱水症状にならないようにしましょう。
ニューファンドランドは1日2回の散歩が欠かせません。いずれも1時間ほどかけて連れて歩き、泳ぐのが好きなので犬用プールや、川や海などで泳がせてあげるととても喜びます。引っ張ることが好きなので、遊びに取り入れてあげると良い運動にもなります。
しつけはそう難しくない犬種です。頭が良く、学習能力も高いので、根気よく教えなければならないということはありません。
しつけをする際、一番注意すべきなのは散歩不足によるストレスを溜めさせないことです。ニューファンドランドは温厚な性格をしていますが、運動不足になると、攻撃的な面が出てくる可能性があります。
どの犬に関しても言えることですが、特にニューファンドランドのような超大型犬の場合は、適度な運動を毎日させて、ノンストレス状態を作ってあげることが必須です。また、しつける場合、体が完全に大きくなる成犬になってしまう前までに、完全に教え込んでおくこともポイントです。成犬になってからでは、どんなに賢い犬でも身についてしまったことを直すことは難しくなります。
子犬のうちにしっかりしつけをして、問題行動を起こさない犬にしておくことで、小さな子どもにも安全に接することができる家族の一員となるでしょう。
長毛のダブルコートであり、大きな体で面積があることから、被毛の手入れは大変であることを覚悟して飼育する必要があります。
皮脂を含んだ下毛は手入れを怠るとフェルト状になってしまい、くしやブラシが通らなくなってしまうので、少なくとも週に2~3回
、出来れば毎日ブラッシングやコーミングをしてあげる必要があります。特に、換毛期はかなりの抜け毛があるので、十分に理解しておいてください。