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犬の無駄吠えは、大きく分ければ警戒吠えと要求吠えの2種類になります。
警戒吠えは、恐怖や不安から引き起こされます。たとえば宅配業者が玄関に入って来て吠えるのは、知らない人を見て怖くなったからです。あるいは、外の物音で吠え立ててしまうのは怯えの心理が働いています。
要求吠えは、何かをして欲しい時に吠えることです。飼い主さんに側にいて欲しいから夜鳴きすることがあります。もしくは、人の夕食時間に吠えることは、自分も何かを食べたいという欲求があるからです。
これらはほんの一例にしか過ぎません。散歩中に他の犬に吠えることも無駄吠えの1つであり、警戒吠えに数えることができます。また、飼い主さんに抱いて欲しくて鳴いてしまうケースもあり、これは要求吠えの一種です。
いずれにせよ、犬の無駄吠えを大きく分ければ、警戒吠えと要求吠えなり、無駄吠えのしつけの際には、どちらに含まれるかを十分理解しておくことが重要でしょう。
無駄吠えをしつける上で、飼い主さんが心得ておくべきことがあります。
まず犬は元々吠える動物であることをしっかり弁えておくべきでしょう。番犬などが代表的ですが、吠えることで人に危険などを知らせてくれることもあります。
また一見無駄吠えに見えるものが、実は体の不調などと関係していることもあります。たとえば鳴き声が高かったり、悲鳴のように吠えること等です。
さらに薬によって、無駄吠えのような鳴き声を出すこともあります。こういうケースでは、すぐに獣医に見せることが大事でしょう。
あるいは、高齢犬の場合、認知症で無駄吠えをすることがあります。子犬に返ったように甘い声で鳴いてみたり、独りでいると寂しくなったクンクン声を出したりします。
以上のように一見無駄吠えと考えられる行動が、犬の元々の性質や病気ないしは年齢等が原因となっていることもあり、混同しないようにすることが重要になるでしょう。
では、犬の無駄吠えのしつけ方には、どういうものがあるのでしょうか?
まず警戒吠えについては、犬を安心させるようにします。たとえば玄関に人が来て吠える場合、サークル等から出さないようにすることです。
家全体がテリトリーと考えると、玄関に知らない人が来ただけで、吠えるようになってしまいます。サークルがあれば、そこがテリトリーだと安心し、余計な気を使わなくなります。
また、おやつなどを使って、飼い主さんに注意を向けることも安心を与えることになります。特におやつは、しつけで良く使われる方法であり、嫌なイメージを楽しいイメージに変える効果が期待できます。
次に要求吠えについては、無視をすることが1つの方法です。たとえば人の夕食時間にワンワン吠えたりしても、かまったりせず、知らない振りをし続けます。
これをすると飼い主さんがかまってくれないと学び、要求吠えをしないようになるでしょう。
また、服従トレーニングをしておくことも大事です。「お手」や「 待て」等も服従トレーニングの一種であり、飼い主さんの指示に従わせる訓練でもあります。
飼い主さんの指示で「お手」や「 待て」等がしっかりできていると服従関係も成り立ち、飼い主さんの注意で要求吠え等を止めることができるでしょう。
以上のほか、グッズを使う方法もあります。様々なしつけグッズが販売され、ネットショッピング等から簡単に購入することができます。
しかし、グッズの中には使い方を間違ってしまえば、逆効果になってしまうようなものもあります。グッズ選びと共に使い方も十分注意する必要があるかもしれません。
犬の無駄吠えは、大きく分ければ警戒吠えと要求吠えになります。警戒吠えは恐怖や不安、要求吠えは甘えのような気持ちから引き起こされるようです。
このため、警戒吠えには犬に安心感を与えるようにし、要求吠えは無視や服従トレーニング等でしつけるのが、効果的かもしれません。
ただし、犬は吠える動物であり、しかも病気などが原因で吠えてしまうこともあります。こういう点を十分理解して、無駄吠えをしつけることが重要です。