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犬の生理とは、発情前期から発情期、発情後期までを差し、正式には「ヒート」と呼ばれます。
生理の始まりは、発情前期に雌犬の陰部から出血することで確認できます。
しかし、出血の量が少なかったり、自分で舐めてしまう犬もいるため飼い主さんが気付かない場合もあります。
出血以外にも、陰部がふくらんだり、尿の回数が増える、お尻を突き出してくるなどの行動の変化も共に現れるので、愛犬の様子を注意して観察するようにしましょう。
生理がくる発情のシーズンは犬種によって異なりますが、トイプードルの場合には、生後7~10ヶ月前後に初潮がやってきます。
その後は次のようなサイクルを年に2回ほど繰り返すことになります。
発情前期 | 7~10日間 | 出血が始まる。外陰部が膨らむ。尿の回数が増える。 |
発情期 | 8~14日間 | 出血量が少なくなる。交配可能時期。 |
発情後期 | 2~3ヶ月 | 排卵が終わる。妊娠が成立しなくても発情期は続く。 |
発情休止期 | 3~6ヶ月 | 次の生理が来るまでの期間。避妊手術に適している時期。 |
交配を望む場合には、出血が始まってから10日ほど過ぎた発情期が最も適していることになります。逆に、交配を望まない場合にはこの時期に雄犬との接触を避ける必要があります。
避妊をすれば、出血を始めとする発情の症状がなくなることになります。生理中は血管が太くなり手術に適さないため、避妊は発情休止期にしましょう。
生理中のトイプードルは、ホルモンバランスの変化からワガママになり、普段と違う行動をとる事もあります。生理中は日常生活で以下のような点に注意するようにしましょう。
愛犬の生理が始まる時期は発情前期になります。しかし、まだ雌犬の体は交配の準備ができていません。
それでもこの時期になると、雌犬のフェロモンに惹かれ、雄犬が近づいてくるようになります。散歩時に雄犬から追い掛け回され雌犬が逃亡してしまうケースもあります。
他の犬とのトラブルを避けるためにも、生理中は多くの犬のいる場所に出かけないようにしましょう。
大型犬の生理に比べ、小型犬であるトイプードルの生理の出血量は少量です。
しかし、時には室内を汚してしまう事もあります。ペットショップや動物病院では生理用のパンツが販売されているので利用されると良いでしょう。
発情期になると、オスの精子を子宮へ届けるため、普段は閉じている子宮と膣をつなぐ管が一時的に開くことになります。
すると、膣内にいた菌が子宮で繁殖し、炎症を起こしてしまう場合があるのです。
この症状を「子宮内膜症」と言い、ひどくなると子宮内に膿がたまる「子宮蓄膿症」へと進行してしまいます。
生理中は膣内の自浄作用が低くなるため、普段よりも清潔を保つように心がけなければいけません。
また、おりものや膿といった生理の出血と違う症状が見られる場合には、早急に動物病院を受診するようにしましょう。
生理中のトイプードルの体は大変デリケートです。
健康な雌犬に必ずおとずれる生理の仕組みを正しく理解して、愛犬の健康にぜひ役立てて下さいね。