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小さくてかわいいトイプードルには、少しでも長生きしてほしいものですよね。
トイプードルの平均寿命は約14~16年と言われており、犬種全体の平均寿命と比べると少し長めになっています。小型犬の中でも長生きする犬種だとされています。
しかし、やはり生まれつきの病気の有無や生活環境によって大きく変わってくるでしょう。定期的な動物病院での検診や、常日頃から愛犬の変化を見過ごさないことが何より大事になります。
一般的に8歳前後からが老犬と呼ばれるようになりますので、その時期になったら特に気になる症状が無くても、年に1~2回は血液検査を含む診察を受けると良いでしょう。
トイプードルが老犬になるとかかりやすい病気がいくつかあります。その中でも代表的な病気を3つご紹介いたします。
歯周病は犬種問わず多い病気ではありますが、特にトイプードルの老犬は歯周病が悪化しやすい犬種と言われています。
他の犬種に比べて口が小さく、歯も密集していることから歯垢が溜まりやすく、症状が出た時には歯磨きでは対処できないほど悪化していることも多くあります。
歯周病を予防するため、小さいときから歯磨きに慣れさせて定期的に行い続けることが何より大事です。
クッシング症候群は副腎皮質機能亢進症(ふくじんひしつきのうこうしんしょう)とも呼ばれる、ホルモンの病気です。
副腎皮質という場所から分泌されるホルモンが過剰に分泌されてしまうことによって起こります。トイプードルでは6歳くらいから発症することが多く、オスよりもメスの方がかかりやすくなります。
ステロイドの長期使用の副作用などで起こることもあります。
たくさん水を飲みたくさん尿を出す多飲多尿という症状や、脱毛、異常な食欲などの症状が出ることが多く、病気が進行すると糖尿病や膵炎などの病気を引き起こすことがあるため注意が必要です。
トイプードルが老犬になると、目が白く濁る白内障にもかかりやすくなります。
白内障は目の中にある水晶体というレンズの一部、もしくはすべてが白く濁ってしまう病気です。10歳以上のトイプードルに多く見られます。
白内障になると視界がぼやけて見にくくなってしまい、そのまま放置すると失明の危険もあるため早期の治療が大事になってきます。
犬の年齢や体力によっては外科手術で治療する場合もありますが、基本的には進行を遅らせる内服薬や点眼薬での治療になるでしょう。
トイプードルは歳を取ってくるとその特徴的な綺麗な被毛の色が薄くなってきます。ブラックのトイプードルが歳を取るとグレーの毛色に見えるようになることもあるでしょう。
綺麗なカラーだった被毛に白髪のような毛が混ざることも多くあります。トリミングを行った時にあれ?と感じ始めたら老化のサインと思って良いでしょう。
また小型犬であるトイプードルは、後ろ足に老化のサインが現れることもあります。後ろ足がふらつく、また立ち上がるのに時間がかかるようになったら要注意です。
加齢による関節炎等の悪化の疑いもあるため診察を受け、悪化せず痛みを伴うことの無いよう工夫をしてあげましょう。
大型犬の介護ほどトイプードルの介護は大変ではありませんが、やはり介護は介護。何をどのように介護したらよいのかわからない方も多いようです。
トイプードルに介護が必要になると、多くは排泄の管理が上手に出来なくなってしまうためオムツを使用します。そのためおむつかぶれを防ぐため定期的なおむつ替えが必要です。
また食事も充分に自力で食べられなくなることもあるため、ドックフードをお湯でふやかして柔らかくしたり、直接口の中に入れてあげたりという介護も必要になります。
そして寝たきりになったときには褥瘡(じょくそう)と呼ばれる床ずれが出来てしまうので、一定の時間で体位を変えてあげる必要があるでしょう。
1日に何度もおむつ交換や体位変換などを行う必要があるため介護は楽ではありませんが、愛犬が快適に過ごせるよう愛情を持って行ってあげましょう。
トイプードルはトリミング犬種のため、老犬でもトリミングを行わないと毛が伸び続けてしまい不衛生になってしまいます。そのため老犬になっても、基本的にはトリミングを行って問題はありません。
しかしトリミングは犬にとって大きな負担になることは間違いありません。後ろ足に力が入らなかったり、体力が落ちていたりする場合には必ずかかりつけの獣医さんに確認をしてからトリミングを行いましょう。
またトリミングの際、歯周病があると顎を骨折する恐れもあります。必ずトリマーに歯周病がある旨を伝えておきましょう。
トイプードルを長生きさせるためには、何より飼育環境が大事になってきます。
人間でもそうですが、ストレスを溜めてしまうと免疫力の低下、嘔吐や下痢などの原因にもなってしまいます。極力ストレスを溜めない生活を心がけてあげましょう。
また肥満も病気の原因になってしまうため、ペットフードの選び方や与え方にも注意が必要です。愛犬のライフステージに合ったフードを与えてあげましょう。
そして病気を早期に見つけ治療を開始するための定期的な健康診断も非常に大事です。常日頃から少しの変化でも気が付いてあげられるように、愛犬の様子を観察しましょう。