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シェットランド・シープドッグがかかりやすい病気やケガから、性格や体の特徴なども確認していきましょう。
シェットランド・シープドッグは、スコットランドとノルウェーの間の北海に浮かぶシェットランド諸島を原産地とする犬種で、その歴史はとても古いです。牧羊犬として活躍していたラフ・コリーやボーダー・コリーといった犬種と同じ起源を持つとされています。
牧羊犬としては、羊だけでなく牛、豚、鶏などの多くの家畜を管理し、主に家畜が畑を荒らしてしまうことを防ぐための番犬としての役割を持っていたとされています。
当時は、現在のサイズよりも大きかったと推測されており、気候条件が厳しく飼料が不足していた牧草地の環境のなかで小型化していったとされています。
スコットランドはヴァイキングに支配されていた時代があり、彼らによってスカンジナビア地方からサモエドなどのスピッツ系の犬種が持ち込まれそれらと交配し、その後ラフ・コリーなどとの交配を経て現在の姿になったと考えられています。
19世紀初期にスコットランド諸島からイギリス本土へ持ち込まれ、当初は一般的にシェットランド・コリーという名称でに呼ばれていました。1909年にイギリスのケネルクラブがこの名称で公認したのですが、ブリーダー団体からの抗議を受け、数年後に現在の名称に変更されました。現在は、牧羊犬としてはあまり飼育されておらず、家庭犬として広く世界中で愛されています。
また、日本に持ち込まれたのは昭和30年頃といわれており、コリーよりもサイズが小さく飼いやすいという点で当時から高い人気を誇っています。
シェットランド・シープドッグの大きさは、体高が33~41cm、体重6~7kgで、小型犬に分類されています。
小型のコリーという位置づけであり、顔つきこそコリーと似ているものの頭部に対するマズルの割合は、コリーよりもコンパクトになっている。被毛は、粗くて長い上毛と柔らかくて密生した下毛のダブルコートが特徴的です。
シェットランド・シープドッグの性格は、やさしい、辛抱強い、従順といった特徴があります。人と戯れることを好み、頭もよく責任感が強いです。
警戒心が強く、飼い主以外には吠えることもあります。夜中の怪しい音や人影にも強く警戒するため、番犬としては頼もしい存在になるでしょう。
また、牧羊犬の血を受け継いでいるため抜群の俊敏さ機敏さを持っており、運動することをとても好みます。特に若い頃の運動量はかなりのもので、運動しないとストレスを溜め、精神的に不安定になってしまうこともあります。
シェットランド・シープドッグを飼育する上で注意すべき点としては、適度な運動とふれあい、ブラッシングの習慣の2点です。
1点目に関しては、前述の通り運動を好み運動がないとストレスを感じてしまうため、毎日30分程度の散歩に2回ほど連れて行ってあげましょう。また、散歩中に走る猫などを見ると追いかけていってしまうことなどもあるため、しっかりとリードを握っておきましょう。
室内でも自由に動けるスペースを十分に確保しておく必要があります。室内でも運動しやすい環境を整えてあげましょう。飼い主や家族に対する愛情が深く、一緒に遊ぶことを好むため、ゲームや訓練をしてみるのも良いでしょう。
2点目に関しては、皮膚病にならないよう2日に1回程度を目安にブラッシングをしてあげましょう。特に耳の後ろや脇の辺りは毛玉が発生しやすいため入念にしましょう。換毛期には毎日ブラッシングをしてあげましょう。