作成日: 更新日:
エキゾチックショートヘアは最近人気ですよね。とっても愛らしい顔つきが特徴ですが、そのほかにはどんな魅力があるか知っていますか?
まだまだ知られていないエキゾチックショートヘアの魅力をお伝えしていきます。
目次
エキゾチックショートヘアは、1950年代ペルシャとアメリカンショートヘアなどと交配させ、偶然に生まれた品種です。誕生してからは60年程しか経っていない比較的新しい種類の猫です。
もともとはアメリカンショートヘアのブリーダーがペルシャ猫の遺伝子から銀色の毛と緑の目を持った猫を作ろうとしていたのですが、実際に生まれてきた子どもはアメリカンショートヘアに似ても似つかぬ、ペルシャ譲りのずんぐりむっくりの筋肉質なボディとぺちゃんとつぶれた鼻と愛くるしい目をした猫でした。
しかし子猫たちはとても元気が良く、ペルシャ猫のような容姿でありながら、短くふわふわとしたぬいぐるみのような毛を持った猫で、人なつこく、社会的に育っていきました。
他のブリーダーは最初の目的である銀色の毛や緑の目の遺伝子を獲得するために、バーミーズやロシアンブルーの遺伝子を掛け合わせていたので、さらに短毛の遺伝子が濃く出たのかもしれません。そうした遺伝子の多様性を経てペルシャ猫の遺伝子に回帰した猫が、エキゾチックショートヘアという新しい品種となって定着したのです。
エキゾチックショートヘアの性格はとても穏やかで、非常にのんきです。飼い主の後を静かについて回ったり、飼い主の膝の上に座ってなでられているうちに眠りこけてしまったりするようなところもあります。特にオスは甘えん坊で愛情深いことで有名ですし、メスもオスよりは自立的とはいえオスに負けず劣らず飼い主に尽くし愛されることを好みます。
飼い主のことを好きになりやすい品種ですが、見知らぬ人に対しては人見知りを発揮することもあります。そうしたときには猫に落ち着いてもらう時間を与えてあげれば、自ら近付いてきたり警戒を解いたりすることが多くあります。
また元気いっぱいに遊ぶことが好きです。特に釣り堀を模したおもちゃで遊んだり、ボールを追いかけたり、紙くずをびりびりに引き裂いたりすることが大好きです。パズルのような頭を使うおもちゃも好きで、十分に構ってあげる暇がないときにもそれを与えておけば、じっとパズルとにらめっこしてエサをゲットするために夢中で試行錯誤を繰り返します。遊びの延長として、クリッカーなどの音が出るおもちゃを使って「おすわり」や「ちょうだい」などの芸を仕込むこともできますよ。
この猫の特徴としてはなんと言っても「怠け者が飼うペルシャ猫(The lazy man's Persian)」とあだ名がついてしまうくらい、飼うことが簡単な点でしょう。先ほど述べたとおり性格が穏やかなこともありますし、遊ぶことも大好き。ある程度放っておいても自分で遊びを見つけて暇をつぶすことが出来、家族や飼い主に対して深い愛情を持ってくれるため、手がかからないというのは大きいでしょう。特に子どもや犬とも比較的仲良く暮らせるタイプの猫で、健康上の問題も比較的少ないと言えます。
「歴史」のパートで述べた通り、もともとは銀髪の猫として生まれてくる予定の猫でしたが、現在ではさまざまなパターンの毛色が発見されています。もちろん銀のものもいますし、金の毛をもつものもいます。暗い色やスモーキーな色、ぶち模様やまだら模様、バイカラーなども多く見られます。短い被毛はお手入れがしやすく、ブラッシングは週一回程度でいいでしょう。
目はまんまるで、丸い形をした頭に丸いシルエットのボディも特徴的です。平均寿命は15年以上と言われています。
ペルシャ猫と掛け合わせて作られたため、性格もペルシャ猫譲りで、非常に大人しく、愛情深くとっても大らかな性格で優雅な身のこなしをするしぐさが特徴的です。運動量は他の猫に比べて少なく、バリバリと壁をよじのぼったりというがさつな面は見られません。そのため狭い室内でも飼いやすく、また多頭飼いにも向いている猫です。
毛質こそペルシャのようですが、毛が短いのでお手入れは簡単。ブラッシングは週に2~3回程度で十分です。また一般的にペルシャ猫は沢山触られたり抱っこされるのは苦手だと言われていますが、エキゾチックショートヘアはその逆で、撫でられるのも抱っこも大好きな子が多く甘えん坊な子が多い傾向にありますので、爪切りや耳掃除などもすんなり受け入れてくれる子が多い傾向にあります。
平均体重は男の子で4kg~7kg、女の子で3kg~6kgほどです。ただし肥満体質なので、食事の管理はきちんと行う必要があります。
平均寿命は10~13歳で他の猫に比べると少し短めなので健康管理をしっかりしてあげましょう。特に鼻がつぶれているという特徴から、流涙症や多発性嚢胞腎にかかりやすいので、「涙目になっていないか」「鼻づまりを起こしていないか」「息がぜえぜえ荒くないか」「食欲はあるか」など日ごろから注意してあげましょう。
全ての家猫は遺伝的な健康問題を抱える危険性がありますが、エキゾチックショートヘアも例外ではありません。多発性嚢胞腎、略してPKDと呼ばれる病気にかかりやすく、尿管結石を発症するリスクも高い猫です。
PKDは遺伝的な病気で、腎臓が肥大化したり機能不全を起こしたりする病気です。生後12ヶ月の時点で発症することもありますが、症状を自覚するのには時間がかかる事が多いため、ブリーダーがきちんとPKDを予防するようなブリーディングを行っているか、また生後もきちんと健康チェックを行っているかどうかがとても大事になってきます。幸いなことにこの病気はDNAテストで発見することが出来るので、きちんと健康診断を受診すれば未然に防ぐことができます。飼う前に、ブリーダーに子猫の親がPKDを発症していないか、証明書を発行してもらうこともその子猫の将来を予測するのに役に立つでしょう。
さらにエキゾチックショートヘアは呼吸器系の疾患も発症しやすい品種です。マズルが短く、暑さに弱いことが発症の原因になります。蒸し暑い日本の夏は特にエアコンをつけ、温度管理をきちんと行うことで未然に防ぐことができます。日本ではあまりないことだと思いますが、飛行機に乗せる時も気圧の変化によるストレスを受けやすいのでよく注意して下さい。
また、まんまるボディが特徴だからといって、丸すぎるのもよくありません。つまり、肥満には気をつけて育てていきましょう。肥満は万病の元ですから、エサと体重の管理は怠らないよう気を配ってあげてください。
エキゾチックショートヘアはいくつか飼い方のコツがあります。
・ブラッシングは週2回程度でもふわふわの毛質がたもてます。
・スキンシップ大好き!いっぱい触ってくださいね。
・お風呂も爪とぎも比較的受け入れる子が多いです。
・穏やかな性格で多頭飼いにも猫飼育初心者にもむいてます。
・肥満になりやすい傾向があるので食事には気をつけよう
・環境の変化に弱いので急な環境変化は控えましょう
手間はかからない上に愛情深い、愛嬌のある顔に穏やかな性格とエキゾチックショートヘアは一度一緒に暮らすとその魅力に取り付かれる方が多いです。貴方もその魅力にはまってみませんか?