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マンチカンがかかりやすい病気やケガから、性格や体の特徴なども確認していきましょう。
ダックスフンドのような短足の猫の存在は、1944年にイギリスのジョーンズ博士によって、初めて報告されたといわれています。
突然変異でそのような姿になったとされていますが、第二次世界大戦の頃には姿を消してしまい、暫くは存在を確認できない状態でしたが、1953年になると、ロシアからも同じように足の短い猫の報告があり、1964年にはアメリカのニューヨークで、1970年にはニューイングランドでも短足猫の存在が報告されていました。
各地で報告された短足猫の存在を確立する決定的な出来事は、1983年にアメリカのルイジアナ州で発見された、トラックの下にいた野良猫だといわれています。ブルドッグに追われてトラックの下に逃げ込んだ猫を見つけたのは当時音楽教師だったリンダという女性でした。彼女は猫を保護し「ブラックベリー(Blackberry)」と名付けます。
やがてブラックベリーは子猫を生みますが、そのうちの半数は短足で、その短足猫のうちの一匹を友人だった繁殖家であるケイ・ラ・フランスという女性に譲り、彼女は譲り受けたそのオス猫を「トゥールーズ」と名づけ、育種を始めるにあたり近親交配による将来の遺伝子疾患のリスクを減らすために異種交配が行われました。
育種されたマンチカンは、ニューヨークで開かれた1991年のキャットショーで初めて展示されることになりました。
しかし、短足で小さなマンチカンの姿は、様々な立場からの論争を引き起こすことになり、一方では遺伝疾患や免疫力の弱さを懸念する人たち、もう一方はこの猫の愛くるしい姿に魅了され、その健全性を信じようとする人たち両者の間で起こった争いでした。
この時のキャットショー以降の評判では、「結局は単なる突然変異」と結論付けて終わったものの、後にこの短足猫はアメリカのいろいろな場所で見つかり、彼らもまた育種のために使われるようになりました。こうした近親交配のリスクが低下することで、猫の国際的な血統登録団体でらうTICAは、、1995年にスタンダードを作成し、新しい猫種として認定することになりました。
マンチカンの育種については猫愛好家や遺伝学者など、様々な立場から違った倫理的見解があり、国際的な猫血統登録団体であるCFA(アメリカ)、GCCF(イギリス)、FIFe(フランス)は2014年に至っても、マンチカンを猫種として公認はしておらず、純血種としての育種が開始されえて20数年しか経ていないため、今後はさらに時間をかけて、マンチカンの健全化と固定化がまたれるところです。
マンチカンという名前は、英語で「小さい人・子ども」を意味する「munchkin(マンチキン)」からなぞらえてついた名だといわれています。
マンチカンには短足だけでなく、普通の猫と同じ足の長さのタイプも多く存在し、短足のマンチカンは実は全体の2割程度ともいわれています。
短足タイプは、体長よりやや短いものの長めの尾があり、小型のセミコビーで体高は猫種の中でもっとも小さく、2014年にカナダで繁殖された体高13.6cmのマンチカンは世界一小さな体高の猫としてギネスブックに登録されています。
マンチカンは作出の歴史において様々な猫と交配されてきたため、要望や毛色が非常に多彩ですが、交配による弱体化を防ぐため、TICAは他の純血猫との交配を禁じたことから、スコティッシュフォールドのような折れ耳やアメリカンカールのような巻耳など、ほかの猫種の特徴が発現したマンチカンは公認されず、血統書が発行されることはありません。
体重は2~4㎏、平均寿命は10歳~13歳ほどです。
マンチカンは穏やかで大人しく、利口で人によく懐く甘えん坊な面のある一方、臆病な部分もある性格をしています。
活発ではありますが、大人しさもあるので、初めて猫を飼うという方にもおすすめな猫種です。
マンチカンは人によく懐き、落ち着きのある性格なので初めて猫を飼おうという人にも飼いやすく、向いている猫といえます。
他の猫同様に、トイレの場所はしっかりと教えてあげましょう。ご飯を食べて排泄しようとうろうろし始めたら、トイレまで連れて行ってあげるようにし、トイレの場所は静かで落ち着けるようなところに配置してマンチカンがトイレをする際に邪魔にならないようにしましょう。
始めこそ粗相やいたずらをしてしまうことが多いと思いますが、大きな声で叱ってしまうと怯えてしまい、信頼関係に悪影響を及ぼすことがあります。粗相をしてしまった場合は黙って綺麗にし、消臭をした後に根気よく正しいことを教えていきましょう。うまくトイレをすることができたときはその場でたくさん褒めてあげることでしつけが入りやすくなります。
被毛の手入れもそこまで頻繁に行わなければならないということはありません。週2~3回ほどで十分です。
また、マンチカンは室外飼育には向いていないため、室内で飼うようにしましょう。体もあまり汚れないので、気になった時以外はシャンプーの必要はありません。