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キンカローがかかりやすい病気はこちらです。病気の発見が遅れると、仮に治療が成功したとしても高額の治療費がかかります。病気は早期発見・早期治療を意識しましょう。
キンカローは20世紀末、マンチカンの短い足と、アメリカンカールの巻いた耳の両方の出現を目的に、アメリカ人テリー・ハリスにより作出されました。
キンカローという名前は日本ではあまり聞きなれないものだと思われます。
実は、日本では、キンカローではなく「マンチカール」という名前で呼ばれることが多いのです。マンチカンとアメリカンカールを略して「マンチカール」です。
一方のキンカローとは、縮んでいることを表す「kinky」と、短い足という意味の「lowlegs」をあわせてできたものです。
日本では「マンチカール」という名前が一般的ですが、海外では「キンカロー」という名前のほうが一般的です。
キンカローのように人為的に作出された短足の遺伝子には、骨格の異常を引き起こしやすくなるというリスクがあります。これは猫だけでなく犬にも当てはまることです。猫の場合には、耳の形状異常が全身の骨格異常に大きく影響を及ぼすため、アメリカンカールやスコティッシュフォールドの交配には厳しいモラルが求められています。
キンカローの場合、マンチカンの短足で小型な体格とアメリカンカールの耳の形状を引き継ぐために、無理な交配を行うことで、半身不随や死産が多くなるといわれています。
繁殖者たちはキンカローに関して、骨格異常を引き起こすリスクはダックスフンドなどの小型犬と比べると低いと主張していますが、品種としての歴史がまだ浅いことからはっきりとしたことはわかっていません。遺伝的な病気の発症確立や平均寿命などについてはこれからの統計を待つ必要があります。
歴史が浅いということもあり、猫種としての登録にはまだ検討の時間が必要であるということから、TICAにおいてキンカローは「Experimental Breed」(実験種)として認定されています。つまり、確立された猫種ではなく、実験的な猫種として扱われているのです。
これまでの研究の結果、アメリカンカールとマンチカンの交配による1代目のキンカローでは、75%の子猫で耳がカールしており、25%の子猫が短足で生まれるとされています。そのため、耳はカールしているけれど足が短くない個体や、耳もカールしておらず足も短くないといった個体が生まれる可能性があります。
キンカローが今後、どのように繁殖されるのか、将来的には健全な猫種として確立できるのかなどについて、TICAや猫登録団体、研究者や動物福祉団体などによる研究や検討が続いています。
また、今後さらに健全な猫種として確立するために、ほかの猫種との交配が試みられ、それによって現在の標準となっている外見が変化していく可能性もあります。
キンカローを飼育する際には、このような状況を把握しておく必要があるでしょう。
キンカローは体重3~5kgと小ぶりな猫が多い傾向にあります。マンチカンから受け継いだ短い足とアメリカンカールから受け継いだ折れた耳が特徴的です。アメリカンカールと同様に、生後直後は直立耳で、生後2週間頃からカールを始めます。
足も短いですが、体長が短いという特徴もあります。体長よりも尻尾のほうが長い子もいます。
体は小さいですが、筋肉はしっかりとついているため安定感があります。
被毛はシルキーなさわり心地が魅力的です。
色はクリーム、オレンジ、グレー、タビー、ブラックなどさまざまです。
キンカローはよく犬のような性格だと形容される猫です。
社交的で人懐っこい性格ですので、子供やほかのペットとも仲良くできます。
また、来客の際にも人見知りすることが少ないといわれています。
犬のように賢いという面もあり、しつけをすれば投げたおもちゃを取ってきたり、芸を覚えてくれることもあります。
遊びが大好きな猫でもあります。構ってほしいという気持ちが強いので、たくさん遊んであげましょう。
構ってもらえないと寂しがることが多いです。留守が多い家庭では寂しい思いをさせてしまうことがありますので、配慮が必要です。
活発な猫種であるため、高さのある遊び場やおもちゃをたくさん用意してあげましょう。
飼い主さんと遊ぶことも大好きなので1日に1回は思いっきり遊んであげましょう。
中毛のことが多いので、被毛は週に1回程度ブラッシングし、猫草や毛玉を吐きやすくするフードで毛球症予防をしましょう。
また、キンカローは顎の下に分泌物が溜まりやすいため、小まめに拭いて清潔にする必要があります。
キンカローは誰かと一緒にいることを好むので、留守が多くなりがちな家庭では他のペットを買うことをおすすめします。