ミヌエットがなりやすい病気・ケガ、性格も解説

ミヌエットがなりやすい病気・ケガ

ミヌエットがかかりやすい病気はこちらです。病気の発見が遅れると、仮に治療が成功したとしても高額の治療費がかかります。病気は早期発見・早期治療を意識しましょう。

  • 肥大型心筋症(ひだいがたしんきんしょう)
  • 腎機能低下(じんきのうていか)
  • 肥満(ひまん)
  • 短頭種気道症候群(たんとうしゅきどうしょうこうぐん)
  • 角膜炎(かくまくえん)

ミヌエットの特徴

ミヌエットの歴史

ミヌエットは、以前「ナポレオン」と呼ばれていた猫で、2015年5月に名称が「ミヌエット」へとへ変わりました。猫種の起源も新しく、最初の子猫が作出されたのは1996年のことです。

作出者のジョセフ・スミスは、猫ではなく犬のブリーダーで、バセットハウンドの繁殖やドッグショーでのジャッジメントを務めるなど、脚の短い犬の熱烈な愛好者でした。

前年の1995年6月、ジョセフは米国の新聞「ウォール・ストリート・ジャーナル」の記事で脚の短い猫マンチカンのことを知り、マンチカンに夢中になったジョセフは、猫にも短足の遺伝子があること、そして育種のプロセスで避けられない、脚が長くなってしまったマンチカン(のような猫)が捨てられて多くの保護センターに収容されていることを知りました。ジョセフには収容されていた猫がどれもマンチカンであったかどうかの確信はなかったものの、「足が長くなるために捨てられる」例があってはいけないと考え、自らの手で短足猫の固定化を試みたのです。

ジョセフは最初に、猫種として固定しているペルシャをマンチカンと交配させました。その子猫をヒマラヤンやエキゾチックショートヘアなどペルシャ系の長毛種と掛け合わせて生まれたのがミヌエットでした。

ペルシャ以外の猫を血統に入れたのは、呼吸器系の疾病にかかりやすいペルシャの「鼻ぺちゃ(peke-nose)」を取り除くと同時に、旧来の凛々しいペルシャ像を好む人々にアピールするという目的があったようです。

ジョセフはミヌエットを新猫種とするため、2001年に猫の血統登録団体TICAで予備登録を受けました。その後もジョセフは研究と育種を続けましたが、彼の考える理想のミヌエットになかなか近づくことができず、2008年にはこの育種計画を降りてしまいました。

鼻が低すぎない、脚が短いことを共通点に長毛と短毛のあらゆる毛色が生まれることから、一見して固定した猫種とわかりにくいため、猫の血統登録団体ではミヌエットを新猫種として認めない団体もあります。そのため、キャットショーに出展される機会も少なく、日本でも認知度が低い希少種となっています。

ミヌエットの大きさ・見た目

丸みのある体に短い四肢、骨格はしっかりしていて、太い首と丸い頭をしています。しかし、ペルシャほどマズルが低くないことが条件で、ミヌエットの育種の過程でペルシャ系でみられる短頭種に起因する呼吸器疾患を避ける方針であるからとされています。また、前脚がO脚になるのも好ましくないとされています。

小さい耳は先端が丸く、鼻先にはストップがあります。

毛質は短毛と長毛があり、被毛はダブルコートで抜け毛が多く、毛色は様々な色が認められています。

体重は2~4㎏、平均寿命は12歳~14歳ほどです。

ミヌエットの性格

ペルシャの甘えん坊とマンチカンの好奇心の強さと活発さを兼ね備えた性格をしています。

大変人懐っこく、警戒心が少ないので来訪者にもすぐ懐きます。

しかし、引っ越した時などの新しい環境に対しては慎重になりがちなので警戒心が強まる時もあります。

基本的には温厚で、遊び好きの愛らしい面の目立つ猫です。

ミヌエットを飼うときの注意点

肥満に注意

小さい体ですが、筋肉質な体型のミヌエットは、日頃からの食事管理を行わないとすぐに太ってしまい肥満体になる可能性があります。

そのため、適度な運動が必要となりますが、遊ぶことが大好きな性格なのでしっかりと運動できる環境さえ整えてあげれば自然と肥満を回避することができます。動くおもちゃや上下運動が可能なキャットタワーなどがオススメです。

また、飼い主が遊んであげることでストレス軽減にもなるので、できる限りコミュニケーションをとるためにも猫と楽しく遊んであげるようにしましょう。

留守番は少しずつ慣れさせて

甘えん坊でありながらマイペースな面もあるミヌエットは、自分から甘えたがるのに人からしつこくされると嫌がる面があります。

自立心があるため、一匹でも留守番をすることは可能ですが、いきなり長時間の留守番は甘えん坊のミヌエットには不安が強めます。はじめの留守番は時間を短めにしてあげるようにし、徐々に留守番する回数や時間を増やしていくことで一人でお留守番ができるよう慣れさせてあげましょう。

いたずらが得意なので注意

ミヌエットは穏やかな性格ですが、遊ぶことも大好きなので、一緒に遊んであげる時間は作ってあげるようにしましょう。

また、ミヌエットはあまり鳴きませんが、鳴くことで猫の要求が通った場合は、賢い性格なので「鳴くことで要求が通る」と覚えてしまうことがあります。そうなると頻繁に鳴くようになるので、誤ったことをおぼえさせないよう、きちんとしつけをするようにしましょう。

手入れはこまめに

ミヌエットは長毛のダブルコートなので、抜け毛が多いうえ、長毛の場合は毛玉ができやすいことから、毎日のブラッシングとコーミングが欠かせません。

長毛のミヌエットはブラッシングだけでは十分に毛が梳かせず、コームを使ったブラシのコーミングが必要になります、コーミングは抜け毛取りと同時に、毛玉をほぐすこともできるため、コーミングブラシの粗目と細目を使い分けてコーミングすることで綺麗な毛並みを維持することができます。

ブラッシングを嫌がる猫もいるので、そういう時はクリッカートレーニングなどを行うと嫌がらずにブラッシングをすることができます。短毛種の場合は週1~2回のブラッシングが必要になります。

記事監修
動物病院病院 総長 藤野 洋

アニホック往診専門動物病院獣医師 藤野 洋

日本大学生物資源科学部(旧農獣医学部)獣医学科卒業。
卒業後、約20年にわたり動物病院でペットの治療に従事。
2007年(株)フジフィールド創業。動物病院とトリミングサロンのドミナント多店舗展開を行い、複数店舗の開業/運営を果たす。

日本大学生物資源科学部(旧農獣医学部)獣医学科卒業。
卒業後、約20年にわたり動物病院でペットの治療に従事。
2007年(株)フジフィールド創業。動物病院とトリミングサロンのドミナント多店舗展開を行い、複数店舗の開業/運営を果たす。

【エデュワードプレス(旧インターズー)】・トリミングサービス成功事例セミナー講師・トリミングサービス成功ガイド監修・Live trim2018 マネージメントセミナー講師 【メディア】・ラジオ調布FM ペットオーナー向け番組MC・多摩テレビ 「わんにゃんMAP」番組パーソナリティ・j:comジモトピ「世田谷・調布・狛江」出演