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シャルトリューがかかりやすい病気やケガから、性格や体の特徴なども確認していきましょう。
シャルトリューの名前はフランスとイタリアの国境地域にある名前であり、その他にはキリスト教の一派としてシャルトリューズ修道院があります。さらにリキュールの名前にもなったシャルトリューズというものがあり、猫のシャルトリューの起源と関連付けられたエピソードもいくつかあります。
例えば、シャルトリュー派の修道士が来たアフリカから連れ帰り、修道院で飼育していた猫の子孫という説や十字軍が連れ帰った猫であるという説、またリキュールと関連しているという説など様々で、確定的なことはわかりません。
しかし、16世紀以降は文献や絵画にその姿が描かれるようになり、18世紀になると博物学者ビュフォンにより「フェエリス・カートゥス・コエルレウス(Felis catus coeruleus/ラテン語で『鋭い声をもって鳴く暗青色の猫』という意味)」という学術名を与えられたため、少なくともこの時期には猫種として存在していたことが伺えます。
さらに時代が進み、世界が戦乱の時代に入るとシャルトリューも他の純血猫と同様に、激減していきました。
その理由は、多くの人たちにとって生活の負担からペットを飼育することが難しくなったこと、その上、シャルトリューの美しい被毛と大きな体が、毛皮として使いやすく人気があったという悲しいものでした。
戦禍の中、愛好家を中心に細々と飼われていたシャルトリューたちですが、戦後は個体数が少なく純粋猫種として復活させることが難しいため、異種交配により育種が再開されることになりました。この時、この活動に尽力したのがブルターニュで猫の繁殖を行っていたレジェ姉妹で、交配の相手に選んだのはペルシャ猫とブリティッシュブルーでした。
そして20世紀半ば以降、個体数の増えたシャルトリューはアメリカ他海外に輸出されることになりましたが、復興のいきさつから当初はブリティッシュブルーとシャルトリューを同じ猫種として混同する動きがあったようです。
その後、シャルトリューはアメリカの純血猫登録団体TICA、CFAや国際的な登録団体FIFeなどにも認められ、現在も世界で愛されています。
青みがかった銀色の被毛で、ロシアンブルー、コラットとともに「ブルー御三家」と呼ばれるシャルトリューは、フランス原産の猫で、元フランス大統領シャルル・ド・ゴールドやフランスの女流作家コレットなどの著名人に愛された猫としても知られ、フランスの宝とも称されています。
また、シャルトリューには長毛種もいますが、この種類は「ベネディクティン(Benedictine)」と呼ばれています。
シャルトリューは、肩幅が広く胸の厚い、がっしりした体格で堂々とした風貌をしています。
手足や首は短めで、体のわりに細い四肢をしており、頭は丸く、鼻先に向けて細くなっており、微笑んだように見える口元から「微笑み猫」と呼ばれることもあります。目の色はゴールド、オレンジ、カッパー(銅色)になります。
体格は大型のセミコビータイプでメスよりもオスの方が大きくなるようです。
毛色はブルーが主な色で、シルバーのティッピングがあります。
体重2.5~6.5㎏、平均寿命は12歳~15歳ほどです。
穏やかで賢く、洞察力があり、よく人を見ています。
甘えるのも好きですが、嫉妬深いというほどのことはなく、さりげなく人のそばにいるような猫です。
健康な猫種ですが、脚を脱臼しやすい個体もまれにいるので注意が必要になります。運動や遊ぶことが好きなので、よく運動ができる環境を作り、1日数分からでも遊んであげるようにして運動不足にならないようにしましょう。
シャルトリューはよく運動する猫なので、餌もその運動量に合わせて高たんぱくなものを与えると良いでしょう。
また、キャットタワーや階段などの運動ができる環境を整えつつ、ボールや猫じゃらしなどのおもちゃを用意してあげると良く、とくにキャットタワーは運動と休息場の役割も果たしてくれるため、オススメです。
人が好きな猫なので、シャルトリューと1日のうちの時間を長く過ごせる人が飼うのに向いているでしょう。
シャルトリューは短毛種ですが、被毛がダブルコートなので換毛期には多く毛が抜けます。
ブラッシングは毎日の必要はありませんが、1週間に1~2回は必ず行ってあげるようにしましょう。様子を見て、コームでとかしてあげたりすることで、グルーミングをした際に飲み込んだ毛がお腹に溜まってしまう病気を予防することに繋がります。
また、シャンプーは頻繁に行う必要はありませんが、被毛が汚れてしまった際に行う程度で良いでしょう。
シャルトリューは賢い猫なので、しつけに困るとはほとんどないでしょう。
トイレや爪とぎなどに関してしっかりと教えてあげればちゃんと自分でできるようになります。
時々ちょっとしたいたずらをすることもありますが、その時には「ダメ」とはっきり言いましょう。
しかし、きつく叱ってしまうと怯えて敵だと認識して近寄ってくれなくなってしまうため、愛情をかけて根気よく教えてあげるようにしましょう。