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犬のナルコレプシーとは、突然強い眠気に襲われる睡眠発作を特徴とする人や犬に共通してみられる睡眠障害です。
食事や遊びなどの刺激、興奮のし過ぎなどが引き金となって全身、または膝や腰などの姿勢を保つ筋肉の力が抜けてしまう(カタプレキシー)症状を引き起こします。
摂食や睡眠といった生理作用に関与する脳内のオレキシン受容体に起こる変異が発症原因の一つであると報告されています。
脳内の神経伝達物質であるオレキシンという物質が、オレキシン受容体に正常に作用できず、機能を発揮できないのではないかと考えられています。
ナルコレプシーは命に関わるような病気ではありませんが、状態や状況によっては、命の危険が伴う可能性もあります。
また、ナルコレプシー自体の根本的な治療法がなく、一生にわたって症状が続いていきますが、中枢神経に作用する薬を飲ませたり、生活習慣を見直すことで症状が緩和されたというケースの報告もあります。
遺伝性の病気であることから、ナルコレプシーの原因となる遺伝子を保有している犬を繁殖に使用しないなどの対策がとられています。
治療薬は症状に応じたものを獣医師から処方されるので、できるだけ詳しく症状を話し、相談をしましょう。