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膀胱炎(ぼうこうえん)とは、細菌感染などにより膀胱が炎症を起こす病気です。膀胱は尿(老廃物)を溜める部分です。膀胱炎になると、尿の出方に分かりやすい症状が表れます。
症状としては、犬が尿を出す素振りをするが出ない、トイレに頻繁にいくようになる、排泄中にピンク色の血尿が出る、尿が膿が混じって濁る、尿から悪臭がするといったものが挙げられます。
治療せずに放置してしまうと、膀胱炎は慢性化してしまいます。また治療を行ったとしても、再発しやすい病気です。そのため早期発見・早期治療を行うためにも、排尿の時間や回数といった尿の状況は、日々観察することが重要です。
膀胱炎の原因として、細菌性膀胱炎という細菌によるものがあります。尿道から大腸菌やブドウ球菌などの細菌が侵入し、膀胱内で細菌が増殖することで発症します。メスの方が膀胱炎に罹りやすいと言われており、その理由としては、雌の方が尿道が短く細菌が侵入しやすいためです。
膀胱結石が起因となり、膀胱炎を発症することもあります。膀胱内に、カルシウムなどが固まり石のように固まった結石ができます。その結石が膀胱内を傷つけ、膀胱炎を引き起こします。
細菌以外の原因としては、寄生虫や外傷によるものもあります。
もし膀胱炎を発症したら、細菌の繁殖を抑えるために、抗生剤を投与して投薬治療を行います。原因となる細菌に最も効果的な薬を投薬します。炎症に効く薬も投薬することもあります。また排尿を我慢させないように、バランスの良い食事や水分接種を心がけるようにしましょう。
仮に早めに症状が治まったとしても、再発する危険性がある病気です。動物病院の獣医師の先生と相談しながら、投薬期間は必ず守るようにしましょう。再発を繰り返す場合は、膀胱内に腫瘍ができている可能性や結石がある可能性もあるため、必ず再受診することが大切です。
結石が原因で発症している場合は、結石を取り除く治療も行われます。
膀胱炎を発症しないために飼い主ができることは、尿を我慢させないことが挙げられます。排尿によって、原因となる細菌が洗い流されるので、膀胱に尿が溜まる時間を短くするために、排尿を適度に促してあげましょう。水分摂取量にも気を配ることが有効です。また水分をたくさん含む野菜をおやつ代わりにあげることも効果的です。
ただし、ミネラル含有量の多い水を与えてしまうと、結石ができる原因になってしまいます。愛犬に与える水の種類には注意を払いましょう。