犬の椎間板ヘルニアを解説!症状・原因・治療・予防を知る

犬の椎間板ヘルニアの症状

椎間板ヘルニア(ついかんばんへるにあ)は、背骨の間に複数ある椎間板(ついかんばん)が、背骨に囲まれている脊髄を圧迫する病気です。ヘルニアとは、骨や臓器など体内のある器官が、本来あるべき場所からズレている状態を指す病気です。その中でも椎間板がズレてしまう病気が、椎間板ヘルニアです。

椎間板の中心部には、髄核と呼ばれる物質が存在しています。その髄核が周りの線維から飛び出したものをハンセンⅠ型と呼びます。線維が変形し膨らんだものをハンセンⅡ型と呼びます。

症状としては、階段を上るのを嫌がる、神経麻痺によって足を引きずる、腰や足にジンジンするような痛みを感じているため、そのような痛みを感じないように頭を下げながら生活する様子が確認できます。犬にとっては痛みを感じるため、その痛みを避けるような行動をしていれば、椎間板ヘルニアを発症している可能性があります。

犬の椎間板ヘルニアの原因

活動的な生活を送っていると発症することがあります。体を過度にねじったり、全力で走ったりといった行動も遠因となります。肥満体型の場合でも、関節に負荷をかけてしまうため、発症の可能性が高まります。

老化によって線維が弱くなり、発症することもあります。

一方で、ミニチュア・ダックスフンドやコーギーのように胴体が長く足が短い犬種は、若い頃から発症することも多いため、注意が必要です。ただし、その他の犬種でも発症することもあります。

犬の椎間板ヘルニアの治療・予防

治療としては、鎮痛剤を投与しつつ、一か月程度は安静に過ごす内的治療が行われます。

重症の場合には、椎間板の飛び出している部分を根本的に治療する外科治療が行われることもあります。

自力歩行が難しくなるまで悪化している場合は、外科治療を行うこともあります。手術後は水泳などのリハビリも欠かさず行い、日常生活に復帰できるように促します。

予防として、極度に激しい運動は避けるようにしましょう。また肥満防止のため食生活などに注意し、脊椎への負担を極力減らすように心がけましょう。

滑りやすい床で生活していると腰に負担がかかるので、滑りにくいマットを敷くなど、居住空間を愛犬に合わせることも有効です。

犬の脳・脊髄・神経の病気一覧

記事監修
動物病院病院 総長 藤野 洋

アニホック往診専門動物病院獣医師 藤野 洋

日本大学生物資源科学部(旧農獣医学部)獣医学科卒業。
卒業後、約20年にわたり動物病院でペットの治療に従事。
2007年(株)フジフィールド創業。動物病院とトリミングサロンのドミナント多店舗展開を行い、複数店舗の開業/運営を果たす。

日本大学生物資源科学部(旧農獣医学部)獣医学科卒業。
卒業後、約20年にわたり動物病院でペットの治療に従事。
2007年(株)フジフィールド創業。動物病院とトリミングサロンのドミナント多店舗展開を行い、複数店舗の開業/運営を果たす。

【エデュワードプレス(旧インターズー)】・トリミングサービス成功事例セミナー講師・トリミングサービス成功ガイド監修・Live trim2018 マネージメントセミナー講師 【メディア】・ラジオ調布FM ペットオーナー向け番組MC・多摩テレビ 「わんにゃんMAP」番組パーソナリティ・j:comジモトピ「世田谷・調布・狛江」出演