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副鼻腔炎(ふくびくうえん)とは、副鼻腔(ふくびくう)という、鼻の奥にある器官の中で炎症が発生する病気です。副鼻腔は、鼻の中の奥に続く空洞を指し、粘膜に覆われています。
症状としては、初期段階ではサラサラとした鼻水が出ますが、症状が進むにつれて、くしゃみや膿性のドロッとした鼻水が確認できます。鼻血が出ることもあります。また呼吸が苦しくなるため、口を開けて呼吸するようになります。夜寝るときも、呼吸が浅くなり、犬にとってはストレスとなります。
症状がさらに悪化すると、副鼻腔内に膿が溜まる蓄膿症や、結膜炎などの病気を併発することもあります。
元々発症していた鼻炎(びえん)が慢性化し、炎症が波及して発症することが多いといわれています。
その他に、外傷や腫瘍が原因になることもあります。副鼻腔に近い上あごに歯周病があると、それも副鼻腔炎の原因になります。
治療方法としては、その原因によって変わります。まずは正確に診断してもらうことが必要です。
細菌性による副鼻腔炎の場合は、抗生物質や炎症を和らげる消炎剤の投与を行います。その際、ネプライザーと呼ばれる吸引器を用いることもあります。一方で外科的治療を行うこともあり、その場合にはチューブで副鼻腔の洗浄を行います。
副鼻腔炎は、鼻炎から派生して発症することが多いです。そのため、鼻炎の初期段階でしっかりと治療を行うことが、副鼻腔炎の予防につながります。鼻水が流れてくるなど、鼻炎の症状が出てきたら、すぐに動物病院で獣医師の先生に診てもらうようにしましょう。
また副鼻腔炎は長引くと愛犬が苦しんでしまうので、くしゃみや鼻水の症状が確認できたら、自然治癒を期待せず早急に動物病院に連れていきましょう。