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犬の門脈体循環シャント(もんみゃくたいじゅんかんしゃんと)は、シャント血管のある犬が肝性脳炎を起こすことで、盲目、痙攣、よだれなどの症状が出ます。症状は食後に現れることが多いようです。
また、原因が先天性か後天性かによっても症状が異なるようです。先天性の場合は発育不良が、後天性の場合は食欲低下や体重減少、尿路結石や膀胱炎などが発症することがあるようです。
門脈体循環シャントの原因は、先天性であることが多く、大型犬でよく見られるようです。
また、後発性のシャントの多くは胃腸と肝臓とを結ぶ門脈の異常な血圧上昇が原因で発症します。慢性肝炎、胆管閉塞、肝線維症や肝硬変、門脈閉鎖、門脈弁の欠如などの重度な肝臓の病気を患っていると、後天的に発生することがあります。
症状の内容や重さによって、内科的治療を行うか外科的治療を行うかが決まります。
内科的治療としては、主に食事療法や投薬により症状を安定、緩和させます。
外科的治療としては、シャント血管の封鎖手術を行います。しかし、封鎖するシャント血管の位置や状態、犬の健康状態によっては手術が難しい場合もあります。
また、ほとんどが先天性であり予防方法は存在しません。定期的に動物病院で検診を受けて、早期発見・早期治療をすることが大切です。