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犬の肝硬変(かんこうへん)は、肝臓がさまざまなダメージを受けて弱ってしまい、硬くなって機能を失ってしまう病気です。あらわれる症状としては、初期段階では、慢性の嘔吐や下痢、食欲の変化、出血しやすい、食欲不振、疲れやすい、体重減少などです。
病態が悪化していくと黄疸、腹水がみられるなどの症状があらわれます。黄疸とは、白目や歯茎が黄色く変色していくことです。
肝硬変が起こる原因は様々ありますが、共通して言えることは、長い間ダメージを受け続けたことで肝臓の機能が弱くなってしまうことです。様々な原因として挙げられるものは、薬物等による慢性肝炎、肝細胞の大量死、寄生虫による感染、特発性、急性肝炎などがあります。
治療方法に関しては、まず、肝硬変は完治させることはできません。そのため、進行を抑えたり、症状を緩和するための治療を行ないます。具体的には、良質なタンパク質などの栄養価の高い食事を与えて安静にするなどがあります。
また、肝炎に対する投薬治療としては、抗酸化剤、亜鉛、銅キレート剤、免疫抑制剤、抗線維化物質といった選択肢があります。しかし、これらの投薬治療も完治させるための治療ではなく症状の悪化を抑えるためのものであるため一生涯継続する必要があります。