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膵炎(すいえん)は、様々な要因で膵液が逆流し、膵臓で炎症が引き起こされる病気です。膵臓自体で自己消化が起きている状態といえます。
膵炎は主に、急性膵炎(きゅうせいすいえん)と慢性膵炎(まんせいすいえん)に分けられます。重度の場合は、多臓器不全や重度の感染症なども引き起こし、命にも関わる病気です。
急性膵炎では、元気がなくなる、嘔吐、食欲不振などの症状が、突然見られるようになります。元気がなくグッタリしている状況を見かけたら、早期治療のために動物病院での受診を心がけるようにしましょう。
慢性膵炎では、下痢や嘔吐などが続きます。一見すると、他の消化器系の病気との区別がつきづらい症状です。発熱や黄疸などの症状が表れることもあります。症状が悪化し炎症が起きると、インスリンの分泌が適切にできず、糖尿病を併発することもあります。
原因は明確には分かっていませんが、高脂肪の食事や普段と異なる食事が、膵炎を引き起こしやすいといわれています。結果として、肥満傾向の犬が発症しやすいといわれており、肥満も危険因子といえます。
治療としては、症状を抑えるために吐き気止めの薬や鎮痛剤、抗生物質の投与を行います。また膵臓を休ませるために、点滴治療や食事療法などが行われます。状況を見て、徐々に低脂肪食などを摂取するようにしていきます。
仮に糖尿病など、別の合併症を併発している場合は、その病気への治療も行います。
予防としては、食事管理を徹底することが重要です。脂肪が多い食べ物や消化の悪い食事は与えすぎないようにしましょう。肥満にも気を付け、適度に運動も交えながら体重も管理していくことが必要です。
再発の可能性もある病気のため、生活習慣には気をつけるようにしましょう。